水本爽涼 歳時記

日本の四季を織り交ぜて描くエッセイ、詩、作詞、創作台本、シナリオ、小説などの小部屋です。

忘れるユーモア短編集 (6)喧嘩(けんか)

2020年04月20日 00時00分00秒 | #小説

 子供の喧嘩(けんか)は次の日の朝には忘れることが多く、根が浅い。そこへいくと、大人の喧嘩は、ずぅ~~っと憶(おぼ)えていて、根が深くなる。下手(へた)をすれば、拗(こじ)れて収拾(しゅうしゅう)がつかない事態にもなりかねず、始末が悪い。^^
 とある小学校の教室で父兄による授業参観が行われている。仲が悪いA、Bの親だが、子供同士は仲が良く、双方の関係にはギャップが生じていた。しばらくして授業は無事に終わり、放課後、担任を交えた父兄懇談会が開催された。
「お子さん同士が、あんなに仲がいいんですから、あなた方も少しはお子さんを見習われたらいかがですか」
「はあ…」「はあ…」
 担任が仲裁役となり、大人の喧嘩は子供の関係で修復され、解消されたのである。
 その後の子供同士の会話である。
「やってらんないよ、近頃の親はっ!」 「そうそう! 訳が分からないことで意固地になるんだから始末が悪いっ!」
「その通りっ!!」
 冷静さを忘れず、大人は喧嘩を慎(つつし)んだ方がいいようだ。特に国対国はっ!!^^
   
                                


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