静かなアメリカン・クライムムービー。
ドッカンズッカンしない映画を好む自分としては、
大変に満足できる作品でした。
観てる最中も観終わった後も、「RONIN」なんてタイトルからして、
フランスの映画かと思ってたけど、実はアメリカの映画。
ロケ地がフランスだったからかなぁ…。
街並みの色合いが落ち着いてて画になるんですよね。
フランスは素敵なトコロ。行ったことないけど。
「リミット・オブ・コントロール」はスペインが舞台だったけど、
あっちはあっちでまた綺麗な風景だったしなぁ…
日本の狭苦しい景観も好きっちゃ好きなんですが、
映画やドラマなんかの映像作品だと、海外の片田舎だとかに軍配が上がるワケです。
そんなシックでアンニュイなフランスを舞台に、
国家・組織に属さない犯罪プロフェッショナル(=浪人)たちが集まって一騒ぎするワケだ。
アクション方面の見所はカーチェイスに尽きるんだろうけど、
確かにコレは圧巻。CGも使わず、いや使わないからこそなのか。
説得力があるもんね。
狭い狭い路地も遠慮なくガンガン飛ばす。
逆にCGを使って欲しいと思うくらいの無茶な飛ばしっぷり。
見ごたえ有りました。
でも実際に観てた中で印象に残ったのは、
集まった浪人達のやり取り。
主演のデニーロとジャン・レノの絡みなんかは、男くさいったらありゃしない。
単純に"渋いなぁ"と思うシーンが多々有ったんですが、
それもフランス映画と間違えた先入観の内か。
最後の酒場の会話なんてもうね…
集まる人間やシナリオのバックボーンとも言える、
世界各国のしがらみをある程度理解しておくと、カーチェイス映画で終わることは無いかと。
とはいえ色んな映画や漫画でこの手のしがらみには触れられてるし、
予備知識無しでも楽しめる人間は多いと思うけどね。
名前が似てて紛らわしい邦画、「GONIN」も今度は借りようと思いました。
名前とジャンルこそ近いものの、他の面は全然関係ないんだよね…