ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

気になるヨーロッパの反イスラムの動き

2017-03-12 19:46:51 | 社会

今年に入ってからの世界の政治的な動きはアメリカ、北朝鮮、韓国などに集中していた印象があるが、選挙が近づいてきてヨーロッパの動きも気になるところである。

最近オランダとトルコの間で揉めているが、オランダで反イスラムの動きが急激に高まっていて選挙の行方にも影響を与えそうだという。今回の揉め事も、トルコのイスラム系の集会が、オランダ人の反イスラム感情をあおるのではないかとしてオランダ政府がけん制したことが発端だと理解している。オランダで反イスラムの感情が高まっているのはやはりテロリストの動きが問題であると言われている。

私は以前から知りたいと思っていることに「一般のイスラム教徒はイスラム過激派をどう思っているのだろう?」という点がある。「イスラム教自体はそれほど過激な宗教ではない」とか「私たちは過激派ではない」とか言っているのをテレビなどで聞くことはあるのだが、IS、アルカイダ、ボコハラムなど次々とイスラム教を行動原理とする過激派が出てくるのは、イスラム教徒にそういった人たちを受け入れる余地があるのではないか、と感じている。

日本でいえば、オーム真理教はほとんどの日本人が敵視しているが、やくざや右翼に対してはそれほどの強い嫌悪感を感じない。少なくとも私の若いころにはやくざが映画の主人公になったりして、やくざに対して恐怖感や嫌悪感を持ちつつもある意味で「美学」を見ていた部分はあったと思う。少なくとも中近東のイスラム教徒にはこのような感情があるのではないか、それがイスラム過激派が無くならない原因ではないかと私は感じている。但し、これはニュースなどから見聞きすることによる私の想像である。インドネシアやマレーシアなど東南アジアのイスラム教徒は違うかもしれないと思っている。

日本でも、森園学園の籠池理事長の教育方針などは、私には「おかしい」と思えるし、むしろ嫌悪感を感じるのだが、少なからぬ日本人が賛同しているようである。このように国民に少なからず賛同者がいるような考えは、反対者がいてもなかなか消えはしないだろうと思う。普通のイスラム教徒が、イスラム過激派を本心でどう見ているのか、知りたいと思っている。


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2 コメント

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Unknown (とも)
2017-03-13 17:15:25
こんにちは、ご無沙汰しています。

湾岸戦争の当時(1990年夏頃?)イラクによるクウェート侵攻、国連による撤退決議、米国による軍派遣、多国籍軍によるイラクへの攻撃... 私たちが目にする これらに関する全ての情報は、欧米からの情報であり、「ある一方から見た"言い分"」であることを 認識させられました。

1990年当時、私はまだ学生であり、ちょうどバングラディッシュから来た留学生のチュータ(日本での生活に関する世話係)を担当していました。彼はイスラム教徒であり、私の知らない「宗教」や「戒律」とか、もちろん日本とは異なる「文化」や「社会」とか、色々と勉強することが出来ました。
また、大学にはチュニジアから来た留学生もおり、その彼は「少し原理主義的なイスラム教徒」だったため、食事その他、彼らが日本で生活することは、非常に困難... であることを認識しました。

そんな彼と知り合った学生生活において、ちょうど勃発した湾岸戦争。

当時、私の知り得た情報は、西側諸国発のニュースであり「彼らの立場から見た」湾岸戦争について、様々な意見を伺うことが出来ました。
また、彼らの母国発のニュース記事を転送してもらい、そこに掲載されている記事内容と、我々が目にするニュース記事内容の乖離に驚きました。

彼らから見た湾岸戦争("言い分")は、「1988年のイラン・イラク戦争の停戦」... そして「1990年夏のクウェート侵攻」... といった数年間の出来事では無く、もっと前、、アラビアのロレンス(1916年ごろ?)から引きずっている因縁(怨念?)のような事態だと感じました。
... 中東各国と英国との古い古い因縁に、関係ない米国がしゃしゃり出てきた... そんなニュアンスを感じました。

私は「そんな古い話を蒸し返すのもどうかな」... とも思いましたし、でも今まで決着をつけてないならば、主張して何か決着すべき(方法は間違っていると思いますが)... とも思いました。

どっちが善で、どっちが悪... そんな議論を、聞きかじりの情報しかもっていない、第三者である我々が論じたり、賛成・反対意見を発することは、容易でないことが分かりました。

実際は、どちらの報道... 「そこで戦いがあり、○○人が亡くなった」... の事実は正しく、その経緯については "言い分" により 事態が180度変わってしまう。
善だ悪だ... を、論じたいなら、双方の言い分を ちゃんと伺ってから判断し、自分の意見を論じるべきではないかと思うようになりました。

昨今、欧州各国で問題として表面化している反イスラムの動き... こちらも昨日今日な話しではなく、植民地政策その他、かなり前から引きずった因縁(怨念?)など 複雑な事情が絡み合っているのではないか と、感じています。
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宗教が問題ではないと思います (UCS-301)
2017-03-13 20:56:04
私の知人に私を含めイスラム教徒は一人もおりませんので飽くまで一般論を語るしかできませんが、「イスラム教自体はそれほど過激な宗教ではない」、「私たちは過激派ではない」という言葉は掛け値無しでその通りだと思っています。

イスラム教と過激派の問題では「相関関係」と「因果関係」を切り分けるべきだと考えます。イスラム教の過激派が多いという相関関係は、中東がイスラム教圏であり、かつ中東に石油利権が存在することによるものが大きいと思います。そして宗教は洗脳やプロパガンダに利用し易い面があります。そこにイスラム教が選ばれたのはただ土着の宗教だったからではないでしょうか。オウム真理教にしても宗教性は問題ではなく、行なった犯罪こそが問題のはずです。また欧米(キリスト教圏)にとってイスラム教は心情的に悪者にし易い存在であることも外せない事実です。歴史的に見ても十字軍の頃からイスラム教徒はキリスト教徒の一方的な被害者でした。

現在の中東の不安定な状況を作り出したのは(国で言うと)アメリカです。これは一次的には石油利権、二次的には兵器利権です。そしてアルカイダはもともとCIA(アメリカ)が作った(育てた)ものですし、ISの武器はアメリカ製です。過激派への武器支援、資金支援は明らかに中東の混乱を利用する外の勢力からのものです。
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