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ナミヤ雑貨店の奇跡

ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)
クリエーター情報なし
KADOKAWA/角川書店

これはおもしろかった!あまりにおもしろいので最後まで読み終えてまた最初から読んだ。
東野圭吾は昨年末からまだ数冊しか読んでないけれど、これは傑作。

小さな雑貨店を営むお爺さんが地域の子供達のたわいのない悩み相談に答えているうちに
いつしか深刻な悩み相談が来るようになる。
相談事を書いた手紙をナミヤ雑貨店の郵便ポストに入れておけば
翌朝までに裏口の牛乳箱の中に回答を入れておいてくれる。
夜逃げ一家の男の子は、その後どんな仕事についたのか。
水商売で稼ごうと画策していた女の子は、どうやって乱世を生き抜いてきたのか。
魚屋に生まれたミュージシャン志望の男は、この世界に何を残すのか。
妻子を持つ男の子供を妊娠した女は、子を産むかどうか悩んだ末にどんな選択をしたのか。
時間、空間を飛び越えた話の行き来に頭の中の想像世界が鮮やかに広がる。
悩み相談に来る人は、心に穴が開いていて大事なものがそこから流れ出ている。
悩み相談に来る人は、大抵答えをすでに自分で持っている。
悩み相談の回答をどう人生に生かすかは、本人の気持ち次第。
ひょんなことからお爺さんの代わりに相談を受ける側になった少年3人の回答に爆笑しつつ
それぞれの登場人物の縁、交差にひきこまれる。
なぜみんな児童養護施設の丸光園に関わりがあるのか?答えは空の上からの祈り。
最後のエンディング、白紙の手紙に対するナミヤ爺さんの希望に満ちた解釈の回答が素晴らしかった。
人生は、どんな態度で立ち向かうか、どんな姿勢で取り組むかが大事。
絶望のどん底でも希望と感謝に満ちあふれ、光輝く。

HP
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コメント ( 2 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
Unknown (神崎和幸)
2016-03-09 17:34:04
こんばんは。

自分も「ナミヤ雑貨店の奇跡」読みましたよ。
面白いですよね。
懐かしくてセンチメンタル、そして爽やかな読後感が良かったです。
本当に感動しましたよ!
 
 
 
神崎様 (杜屋)
2016-03-09 20:13:44
こんばんは。コメントありがとうございます。
ホントおもしろいですね~。
爽やかな読後感!
私が好きな本のポイントはそれです。
あーおもしろかったーと読後の余韻に浸るのが幸せです。
 
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