今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

新元号「令和」の印象

2019年04月01日 | 時事

個人的には、元号は率先しては使わないのだが
(不便だから。かといってキリスト暦を金科玉条に推したくもなし)、
日本に暮らす身として新元号が何になるかは興味がないわけではなかった。

母も昨晩は、夢の中で元号をあれこれ思案したらしい。
実際、新元号が発表されて以降、日本中総評論家状態になっているはず。

これほどメジャーな話題をあえて私的な本ブログで言及する必要もないと思うが、
たまたま今日は名古屋の孤寓に戻る日で、この話題を交す相手がいないため、
虚空に語るつもりでここに記したい。

その発表は、18きっぷで名古屋に帰る時で、快速アクティが品川にさしかかった頃、
グリーン車2階席で開いていたタブレットの AbemaTV の中継で知った。

最初は菅官房長官の「れいわ」という発音から、「わ」は当然「和」だとして、
「れい」をまず「零」と連想したが、
まさか「零和」という数学的表現が使われるわけないと思い直し、
次の連想は礼法家よろしく「礼」が浮かんだ(「礼和」っていいな)。
正直、まさか「令」だとは思わなかった。

まず発音的な印象として、

「令」なら「りょう」、すなわち令和は「りょうわ」と読むべきではないかと最初思ったが、
21世紀だから歴史的読み方をあえてしなくてもいいかと思い直した。

そもそも平成(へいせい)ってちょっと脱力感があって、第一印象は良くなかった。
明治・大正・昭和のように濁音や拗音が入ると締まる感じがする。

令和は「ラ行」から始まるので、少しは締まっているし、またラ行は珍しいので新鮮でもある。

ただ「和」は昭和が近過ぎて二番煎じ的印象(「和」そのものは好きだけど)。

令には、命令あるいは「〜しむ」という使役の意味が主なので、
それも違和感の理由だったが、
それ以外に令嬢や令色など、高い評価を示す意味もある。
出典では後者の用法のようだ。
またその出典が漢籍ではなく万葉集というものいい。
もっとも、元号を保持している日本は古代中国文化の正統な後継(少なくとも共産中国よりは)といえるから漢籍でもかまわない 。

第一印象として馴染みにくいのは、平成の時もそうだったので、
使っていれば違和感はじきに消えるだろう。
むしろ「令」に新鮮味があり、平凡でなく、古くさくもない点は評価できる。
ただ「令」の字は、中が丶とマの字体(パソコンの教科書体や行書体)の方が好き 。
「和」の字も好きなので、文句は言わない。
少なくとも「高輪ゲートウェイ」のような絶対使いたくないものでなくてホッとした。 

ちなみに私が一番好きな元号は、飛鳥時代の「白鳳」!(正式な年号ではないが)。