今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

竹成大日堂に立寄って新湯の山温泉に泊る

2019年04月07日 | 

長い修理を終えたわがFiat500(チンクエチェント)。
今日は三重の湯の山温泉に行くので、久しぶりに高速を飛ばしてやろう。

その宿に行く途中、同じ菰野町の竹成という集落に、二体の大日如来を祀る大日堂(正式名は太平山松樹院)がある。
ここは、境内の築山にある五百羅漢の石像でも有名で、
私にとっては年に一度は利用する(新)湯の山温泉の近くということもあり、幾度か訪れたことがある。
五百羅漢だけが目当てだったが、堂内の大日如来が日曜に開帳されることをつい最近知った。

私が(新)湯の山温泉に泊るのは決まって日曜の晩で、
今までは月曜の帰途に立ち寄っていたから、この開帳と遭遇しなかったわけだ。
ということなので、今回の新湯の山温泉泊りでは、日曜の往きに立寄ることにした。

 名古屋宅からだと、名古屋の北半分をぐるりと半周する名二環(名古屋環状二号という意味)とその延長である東(ひがし)名阪道を通って、四日市ジャンクションで開通したばかりの新名神道に移り、
さらに一部開通の東海環状道に移って1つめの東員インターで降りる。
大日堂へは新名神の菰野インターが一番近いが、新名神は割高なのだ。

そこから田舎の狭い道を通って、竹成に達する。
寺の向い側に駐車場があり、境内に真新しい公衆トイレもある。
開いている大日堂に上ると、普通の格好をした老爺が中にいるので、
挨拶をして須弥壇に座っている二体の大日如来をおがむ(写真)。

二体の大日像は、密教の二元宇宙である胎蔵界と金剛界と意味し、
向って右の定印を組んでいるのが胎蔵界、左側の智拳印を組んでいるのが金剛界に対応するという。
二体とも装飾がない質素な木造で、室町時代の作だという(県文化財)。
近くに寄って見ることは勿論、写真撮影もOKとのこと。 

堂内では、地元の窯で作ったのか(菰野は焼物の地)、陶製の茶碗や小さな手作りの仏像が売られており、
収益は文化財保護に充てられるというので700円の大日如来(金剛界)を求めると、
老爺はいたく恐縮した様子で、朱印も無料で書くとのことだが、
朱印のコレクションはしていないので遠慮した。

朱印を集め出すと、それが寺社に行く第一目的になってしまうものだ。
参拝に記念品はいらない。

老爺はこの寺を地元集落で管理していることなどを語ってくれた。

外の五百羅漢の築山は、石像崩落の危険のため立入り禁止になっていた。
以前中に入ったことがあるので、今回入れなくても私はかまわないが、
管理者たちも年老いて、責任をもった管理が難しくなっているのだろう。

さて、寄り道を終えて、今日の宿「ホテルウェルネス鈴鹿路」に到着。
わが愛車も複数の高速道を思い切り走れて、満足したことだろう。

この宿は、近場だが転地効果のある鈴鹿山麓に、ビジホにちょい足しほどの料金で、
まともな二食と温泉を堪能できるので、ふらりと温泉に一泊したくなったときに重宝している。
昨年一部リニューアルして、”デラックスシングル”という客室ができたので試しに今回そこに泊ってみた。
だが部屋の広さは従来のシングルとたいして変わらず、設備が新しいことで料金が割高になったので、
設備の新らしさを格別求めない私にとっては従来のシングルでいい。
その他、無料で使えるマッサージ機が浴室近くに配置されたのは加点したい。
あと、ロビーのあちこちにLEDキャンドルが置いてあるのだが、
私はこのアイデアを研究室に借用している。
この宿の温泉については→「忙中閑の湯の山温泉」  

翌日は、天気もいいので、チェックアウト後、近くの尾高山(531m)に軽登山した。
私の登山限界(700m)以下の標高なので、腸脛靱帯はまったくうずかず。
山頂からは鈴鹿山脈主脈に鎮座する釈迦ヶ岳(1092m)が間近に望めた
(尾高山が釈迦ケ岳の前山の位置)。
いつかは涅槃像に見まがう釈迦ヶ岳にトライしたい。


気☯の理論の生気象学:気圧低下による気逆

2019年04月07日 | パワー・スピリチュアル

私が進めている陰陽論現代化の第5弾として、
気圧低下で身体に不調がくるような生気象学的現象を、
外気による内気(ないき)の作用という気の理論で捉えてみたい。

外気が邪気になってしまう場合は、次の2つが考えられる。
1つは、外気自体が凶暴(ストレッサー)化する場合で、これによって人体の内気のバランスが強制的にくずされる。
 たとえば異常な寒波や熱波におそわれる場合で、それに曝されると、たいていの人は低体温症や熱中症になって体温調節機能が障害される。 

2つめは、内気側の失調によって、本来は邪でない外気が邪気として作用してしまう場合で、
もちろん1つめの異常気象にも通底する現象だが、ほとんどの人には異常と感じないのに、
一部の人に作用する場合である。
ここでは、こちらの場合を問題にしたい。

人体にとっての外気の要素として、温熱の影響が最も強く、次いで乾湿であり、
気圧はほとんど影響がないはず(だから理論化されなかった)。
ところが一部の人は、気圧低下によって症状が引き起こされる。
もちろん、低気圧は雲を発生させ降水をもたらすので、寒気・湿気も二次的に発生するが、
気象病になる人は、顕著な低気圧ではなく、晴天・乾燥状態の気圧低下時でも発症する。

(西洋医学にもとづく)生気象学では、気圧低下は交感神経の興奮をもたらすといわれている(緊急事態という反応?)。
しかし、実際の気象病の症状は片頭痛、咳、吐き気、下痢などで、
これらは副交感神経興奮の症状といえる。
私の同僚は身体運動(交感神経の興奮)をするとこれらの症状が軽快するというから、
やはり副交感神経の過剰反応といえる。
結局、自律神経の説明では、原因(交感神経興奮)と結果(副交感神経興奮)の関連がつかめない。

そこで気の理論、すなわち大気(外気)と体内の内気との関係として解釈してみる。

そもそも気圧は、それ自体でいかなる影響を人に与えうるのか
(人体に気圧センサーが見当たらないので、生気象学にはここの説明がない)。
気圧は外気の軽重を意味することから、気圧低下(外気の減圧)は、
外気が外邪となるよりは、内気へのエネルギー源としての清気の供給を減らすことになる
(気の理論では、人体以上に実体的である気の流れを問題にすればよい)。
内気と外気とのバランスがくずれることで、
内気は本来とは逆の動き、たとえば下にあるべき気が上にいってしまう。
この状態を中国医学で「気逆」という。
実際、吐き気、咳、頭痛は気逆の症状とされる。

”気の虚実”のメカニズムとしては、気圧低下で外気がに傾くため、
その制御を外れた内気の動きがとして過剰になると説明できる。
”陰陽”のメカニズムで説明すると、気圧低下という”陽の上昇作用”を内気が受けて、
体内の気が”上昇”してしまうと解釈できる。


以上から、気圧低下による身体の不調を「気逆」という既存の概念に当てはめめることができた。
となると、対処法も既存のものから選択できる。

気逆の対処法として、まず上った気を力学的に降ろす「降気」という方法がある。
肺臓の粛降作用を利用するもので、たとえば呼気に重点をおいた呼吸をする。
それによって気の下降をもたらし、また整腸作用もあるという(下痢に効くかもしれない)。
身体運動もいいようなので、動きのある気功で降気をやってもいいかもしれない。 

次いで、漢方としては「理気薬」が対応しており、同じ辛味・温性の「辛温解表薬」も適応症が一致する。

症状に該当する生薬を紹介すると、理気薬では、陳皮(胃腸虚弱)、木香(下痢)、縮砂(下痢)。
辛温解表薬では、浜防風(頭痛・めまい)、防風(片頭痛)、白芷(頭痛)、蒺梨子(頭痛)など。

既存の漢方薬では、これらが組み合わさった調合薬はないので、
漢方薬局で自分の症状に合わせて調合してもらう必要がある。
ちなみに、漢方薬でも甘草麻黄が入っていると副作用がありうるので、
自己判断で市販薬を服用しない方がよい。 

ただし、これは根本的な解決ではない。
他の人では平気な気圧低下に反応してしまう内気の脆弱性をなんとかすべきである。
気逆しやすい体質を改善する方法を探りたい。