今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

大採点:私の採点法

2010年08月03日 | お仕事
前期試験の答案用紙を実家に持帰り、
終日、100名以上×2科目の筆記試験の採点にとりかかる。

ひとむかしの大規模大学では100名どころか500名を越える受講者がいた。
大人数の筆記試験をどうやって採点するのか、当の学生同士で話題になった。
まことしやかに流れた話として、
採点者が広い教室で答案用紙で飛行機を折り、遠くに飛んだ順で成績をつけるという説。

実は、採点する側から言えば、B4の大きな答案用紙で飛行機を折って、飛ばして、拾いに行って戻ってくる手間は、答案を読んで採点するより面倒。
だからこれはありえない。

採点する側は、論旨の展開やキーワードの有無などの採点基準があるのだから、
さらっと流し読みで採点できる。

評価は、基本的にAからDまでの4段階なので、基準もおおざっぱで充分。
といっても、どうしても評価段階の境界となる答案に出くわす。
特にCとDとの境界は、学生の運命にかかわるのでおおいに悩む。

こういう場合は、まず、他の同じ評価の答案を見比べて、基準にブレがないかを確認する。
それでも確定しがたい場合は、私の方針としては、
学生に益のある評価に、つまり高い側の評価にする。

ちなみに、通常の誤字脱字は大目に見るが、専門用語の誤りは減点対象となる。
あと、筆記試験の場合は、論理構成も採点対象であるから、図示は構わないが、
図示と箇条書きだけのような、論理構成が不明確な答案も減点対象。

字数は、少ないより多い方が、それだけ情報量が増えるわけだから、当然有利。
必要なことを書かないよりは、余計なことを書いた方が減点は少ない。

特に、キーワードの使用の有無も評価に影響を与えることが多いので、
多く書いた方が、ヒットする確率が増える。

とまぁ、このような感じでずっと採点していたので、もうフラフラ。
でも一日で終らなかった。
採点は明日も続く。