FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



やはり金が相当に下がって来たが完全に想定内の動きだ。現在、ダウ先物が10850ドル、金が1738ドル、つまりダウゴールドレシオは6.24で、このところのレンジ内の動きに収まっている(画像はダウゴールドレシオの週足)。
 
従来の動きからすると今しばらくはこのあたりのレンジの動きとなり、その後、レシオが急落する(金の上昇となる)。問題はここしばらくのダウの動きだが、おそらく1万ドルあたりまではこの6.0を保つのではないか。となると10000ドルで、6で割ると金1666ドルとなり、このあたりが想定の当面の底値となる。ただ、もうすこしダウの下げが急速であるか、あるいは、レンジが長く続くとして、ダウ9000ドルでも6.0だとすると金1500ドルということになる。P&Fの動きからここまでは想定していないが、万一のことはあるだろう(ヘッジとしてダウを売っているので、金1500ドルになっても当方の長期ポジションとしては問題ない。)

もちろん、ダウゴールドレシオが今後もさらに下がるというのが大前提であるので、そこが狂うとすべては崩れるが、そこは私の今回の相場への基本テーマであるので、賭けてみたいと思う。ダウゴールドレシオ3.0(ダウ7500ドル、金2500ドル)までは行けると信じている。




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今週は欧州が一段落でやや上向き、FOMCがノーサプライズで、やや下向きという動きを予測していたが、欧州が落ち着かず、FOMCでさらに下向きと、完全に予測を外してしまった。

ドルインデクスは再度78近くまで上がってきており、78を完全に上抜けるとさらにドル高進行が早くなりそうだ。P&Fでも、ユーロ、ポンド、豪ドルすべて対ドルで下降シグナルが出ている(掲出画像は、AUDUSDのP&F。ダブルボトムの下降シグナルを前から出している)。こうなってきた場合の動きとしては、金価格が1750ドル以下となると見ていたが、これが1780というのは予想外に底堅い。この後さらに株価が大きく下がっても1650ドル以下までは届かないという感触は強くなったような気がする。

しかしFRBが当初予測されたツイストオペ以外に手持ちがないとわかって、しばらくは上向きの強い材料が見あたらないのも事実である。テクニカル的にもダウは再度下降シグナルとなっており、きわめて大きな下降、そしてドル高が見えてきたということで良さそうだ。為替的には、ドル円の下げだけが残された課題だろう。介入懸念との拮抗ということになるが、たとえ介入による一時的上昇があるにせよ、ドル円の下げは時間の問題ということになってきたと思う。




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過度の欧州リスク懸念が弱まった週末であったが、月曜日からもその流れになりそうだ。ダウのP&Fは上昇シグナルを示しており、その他、ダウゴールドレシオなども株価の上昇を示唆している。経済環境からも見ても、一応、欧州全体でギリシアを支援することに合意は形成されたものと見える。欧州全体から見たギリシアの経済規模はそれほどでもなく、政治的な問題がクリアされれば、支援は可能である。ということで、次の問題が発生するまで、しばらくギリシアについては落ち着く方向と見ている。株価上昇ということが正しければ、ユーロや豪ドルなども上昇の方向になると考える。中期的流れが下向きであることは間違いないと思うが、波動としては、来週は上向きではないか?

金は相変わらず1800ドルをはさんだ動きになるだろう。1600ドルからの上昇が相当に急であったつけが来ているものと見られ、このあたりでのもう少しの練りが必要だろう。先週は1800ドルを割る動きを予想し、1760ドルまでの下落を見たが、まだ当初の予測よりは下落が足りないようだ。1690ドルから1720ドルあたりまでの下げはまだ見ておきたい。場合によっては1650ドルくらいまでの下げもあるかもしれない。ここまでの下げとなると、株価の下げと連動したものとなるだろう。2000ドルへのステップにはかなりの助走距離が必要だと見ている。

なお、いつも読んでいるLEAP/E2020のGEAB57号が先週末に刊行された。今回は、欧州びいきのLEAP/E2020が、いったいどのようにギリシア危機を評価するのだろうか?という、野次馬的興味もあって「楽しみに」していたのであるが、やはり、「ギリシア危機は、米英によって作られた『ハリウッドスタイル』あるいは『フォックスニューススタイル』の茶番劇であって、真の問題は米英の側にある。ユーロ圏の財政の方が、全体として、英米よりも良好だ。」という主張は相変わらずであった。それはあまりにも極端な見方であって、欧州側にもかなりの問題があるのは確かだと思うが、このように「偏った」見方は、ある意味で参考にもなる。欧州側が、ガイトナーの訪欧に対して、きわめて冷たい態度で迎えたという報道があるが、欧州側には、このような気持ちが本当にかなりあると思う。そういう点で、欧州側の本音をのぞかせるこのレポートはいつにも増して面白く読めた。と同時に、政経一体としての欧州が簡単には実現しないことの問題点もあらわになってきていると思った。
 
さて、このレポートでも指摘されていたのだが、ギリシア問題が小康状態となると、次には、米国の債務上限問題が再燃してくると思われる。先の債務上限問題の妥協として、両党合同の特別委員会が設置され、そこで政府の支出抑制策について合意がなされることになっているが、この合意期限が11月となっている。しかし、簡単には合意が得られるはずはなく、次の大統領選への政治的思惑もあり、その頃には再度アメリカ方面からも火の手が上がりそうだ。
 
ただ当面9月の後半は比較的大きな問題が少なく推移する可能性もあり、小さな材料で上下する相場となりそうだ。なおFOMCでのQE3発表の可能性はかなり少なくなったと見ている。インフレ率がやや上昇を見せており、またFRBの地区総裁でQE3反対の声を上げている有力総裁も数名いることから、さすがのバーナンキも、さらなる量的緩和拡大は不可能と見たい。そのような点からも、下げ相場の本番開始は、10月からになるのではないか?



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為替は、ドル高・ドル安が波状に来ていて不安定な相場になっている。もうしばらくこのあたりで揉んでから、次のドル高へ入ると考える。ところで、金価格であるがしばらく1800ドルあたりで停滞している。そこで、この後の予測を述べてみたい。

画像はP&Fであるが、ご覧のように、金は切りのいい数字で階段状に上がって来ている。赤いラインがサポートであるが、下から1150、1300、1450、1700、1800と切り上がって来ている。が、1150から1450までの下の3段のところでは、上昇の最後にドカンと下落して最終でサポートを確認して(それぞれ水色の垂直線の部分)から、次の急上昇という動きを示している)。

今回は、現在1800ラインを固めているようにも見えるが、ここから上昇したのでは今までの例とは異なる動きとなるのであり、むしろ一旦下落して1700ドルを一度試してからの急上昇の方が、従来の動きに近いものとなる(水色垂直線に「??」をつけた部分)。

ということで、私の予測としては、金は、次の株価の下落(あるいは上昇)に合わせて一度1700ドル近辺に落ちてから急上昇し、当面のターゲットである2000ドル越えを達成するというシナリオを考えておきたい。よって、落ちるという予想であるが、ショートは狙わず、1800ドルから1700ドルにかけて(特に1700ドル手前を中心に)、指値でロングを置いておきたい。


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週の初めはなんとなく楽観ムードでドル高が止んでいたが、週の後半になるにつれまたもや懸念が生じてきた模様でドル高になってきた。
 
前にも書いたように、相場は波のようなもので、理想的には、波と波の間隔はフィボナッチ数(黄金比)に支配され、波の高さ(波高)はフィボナッチリトレースメントの割合で変化する。
 
その波は、市場の中にいる我々からは時間軸上の波動としてしか見えないが、別の次元から見ると対数螺旋の形で渦を巻いているのではないかと思われる。対数螺旋は、波と波の間隔が、黄金比となっているわけで、この波動と螺旋の関係がエリオット波動理論の最大のエッセンスであると私は思っている。(プレクター・フロスト『エリオット波動入門』155ページ)。

まるで奈落に落ち込んで行くかのような大相場の中にも、行ったり戻ったりの波動があるのは本当に面白い。パニック的な週末の売りすぎの気持ちが、休日中に落ち着いた心理に戻って緩和されるが、また、きびしい現実に直面して、週の半ばから懸念の気持ちが再開する、そういうリズムなのだろう。

物理現象として、穴から吸い込まれて行く水も、まっすぐには落ちずに、やはり、渦巻きの波動(対数螺旋)を起こしながら落ち込んで行くのは不思議なものだ。自然現象と、人間心理(相場)とが、同じ形の波動を描くというのはまさに神秘である。これを発見したエリオットの偉大さを思わざるを得ないのである。




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急速に進んだドル高だが、ユーロ、ポンド、豪ドル、スイスフランすべてについて、テクニカル上の反発点に到達した模様だ。P&Fでは、ユーロ、ポンド、豪ドルで、ドル安進行のトレンドライン上に戻り、フランは、一応の目標を達成した。

基本のドル高トレンドには変化ないが、一時のもう少し大きめの反発(ドル安)もあっていいと思う。自分のトレードとしては、数日前に書いた82円台からの豪ドル円ショートを79円で利食いしてひとまずお休みである(長期ショートポジは除く)。一休みしてから次のトレンドに乗っていきたい。


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続いては、ゴールドプラチナレシオ(GPR・金白金比価)の月足チャートである。リーマンショック時に1.0まで急上昇したGPRだが、このところ着実に再上昇を続け、先週末でほぼ確実に1.0をキープするようになってきている。この後も1.0を超えてさらに上昇すると考えている。

GPRが1.0というのはリーマンショック時の最高値であるから、今後それを上回って上昇が続くとしたら、ある意味で今回の危機はそれを凌駕するものだと言えるひとつの証拠であろう。

GPRは、このように危機の大局を見るのにも使えるが、毎日のトレードでも便利である。金がロンドン市場などでよく急落するが、この時にプラチナも一緒にみておくといい。先週あたりは、安定している時はプラチナよりも金が高いが(たとえば金1860ドル、プラチナ1830ドル)、急降下すると、金の方が降下度が高いため、プラチナと金の価格は接近し、同じになるか、むしろ金の方が安くなる(たとえば金1800ドル、プラチナ1810ドル)。このポイントが降下の当面のサポートラインである。この目安で買い増ししたり、短期ロングの押し目買いトレードをするのはひじょうに効果的だ。

金は2008年には株価の下落にともなって大きく下落したが、今回は回復力がひじょうに強いのが特徴だ。おそらく毎日あるいは毎週レベルのトレードで下落からの回復をこなしてしまっているのではないか。50ドルから100ドルレベルの降下・上昇をこなしながら、2000ドル以上をめざす相場であると考えている。連続した買い持ちポジと、ポイントでの押し目買い上値売りを組み合わせる正統的なトレードが効果的だろう。また、前から言っているように、株売りでのヘッジも妥当である。上値のメドは具体的値では指定できないが、ダウゴールドレシオで3.0をまずは目標としたい。




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画像はドルインデクスの月足であるが、9月の急騰ぶりはすさまじい。まだ上旬であるから、これからの動向はわからないが、このまま上がっていけば、サブプライム危機の時の2008年秋の動きに匹敵するものになるだろう。日足、週足とも重要な平均線を上に突き抜けており、今後の上昇の可能性は高い。

もちろんその主因は、欧州危機であり、ただでさえユーロからの逃避があったところ、ユーロスイスのショートやドルスイスのショート(いずれもスイスフラン買い)を封じられたため、避難資金が一気にドルに集中したものと思われる。

欧州の金融危機は外側からはひじょうにわかりにくい部分が多いが、今回はECBからドイツのシュタルク理事が抜けるなど、ただならぬことになっていることがうかがえる。ただ、焦点のギリシアが、デフォルトした場合、あるいは、ユーロから抜けた場合に具体的に通貨がどう動くかはひじょうに読みにくく、トレードはむずかしい。

今後の戦略であるが、真っ向勝負ならユーロドル売りがベストだろう。ただ、なんらかの好材料や、悪材料出尽くしのあく抜け報道などがあると反発も大きいと思われるので、リスクはある。十分に注意していく必要がある。

他にドル買いとして、ドルスイスのロングもあり得るが、ユーロ情勢が極端に悪化した際にスイスが1.2ペッグを止める可能性もあるのでそこがむずかしい。ペッグが止まったとたんにスイスは前と逆に暴騰することは明らかなので、ユーロスイス買いも含めて、スイス売りのトレードはストップ必須である。ただ、SNBはひじょうに頑固なので、よほどのことがない限り、現在の方法を変えようとはしないだろうとは思う。

もうひとつの方法は、クロス円売りだ。ユーロ円、豪ドル円、キウイ円、ポンド円、なんでもいいだろう。私は動きになれているので、豪ドル円ショートを好むが、これは好き好きだ。動きを見ながらトレードするもよし、売りっぱなしもよしというところ。

ドル円はいったん上がってから下がるという形になるだろうが、その反転時期がわかりにいのでしばらくは遠慮しておきたい。

今の欧州情勢は、破綻確実の国(ギリシア)がどうなるかが話題の中心だが、2007年から2008年の段階だと、カントリーワイドが破綻するかどうか、というあたりに相当するのではないか。

カントリーワイドはその後実質的に破綻して、バンカメに吸収されたが、それは問題の始めに過ぎなかった。投資銀行、生命保険などが次々とおかしくなり、AIGが実質破綻、メリルリンチが吸収され、リーマンブラザースが破綻と進んだ。ついにはシティバンクやバンカメすら危ないという声まで聞こえてシティバンクの株価が2ドル以下になるまでになったあたりでようやく危機は大底となり回復に向かったのである。

これになぞらえれば、今後、複数の国が破綻危機を迎え、米国すら危ないというような声が聞こえたところが大底であるという予想ができる。ただ、今回は、国家単位の問題なので、どこかに合併させるとかいう方法がとれないのが問題だ。また、ユーロから脱退することがどれくらいのコストがかかるかも明確でない。世界の誰もが予測できない問題が相手であるから、トレードは慎重の上にも慎重にいくしかないだろう。ストップは必須、ポジション量はリスクを考える、そして、何が起こるかまったくわからないということを、常に頭に入れておくということになる。



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スイスフランがユーロスイスで1.2の下限を設けたことによって為替相場は大きく変化した。スイス当局が実際に買っているのがユーロかドルかはわからないが、スイスフランを下げるためには、結果としてドルスイスを上昇させざるをえない。メジャ―通貨の中央銀行が大きくドル買いに進路をとったことの意義はきわめて大きい。急激にはっきりしてきたユーロドルの下降と、ドル円の上昇はその結果と見ることができる。ドル円上昇は、リスクオンによる円安ではなく単純ドル高だろう。その証拠にクロス円はむしろ下げ気味である。

折しも、LIBORが上昇を続けており、TEDスプレッドも拡大してきている。リーマンショック時に比べるとまだいずれも微々たるものだが、2007年のサブプライムの開始時の動きとひじょうに似たものを感じる。ドル不足も微妙に効いてきており、ドルインデクスが週足のMA40を超えると急速なドル高が始まっていくものと思う。

このドルへの動きは、全体としては、資金の逃避先としてのものと見ていい。米国債・金と並んで、欧米ではスイスフランという逃げ場があったのだが、それを塞がれた以上、ドルに逃げるしかない。私見では10月以降、米株も銀行株を先頭にさらに大きく下げると考えているが、それらから逃げた資金もドルキャッシュとゴールドと米国債に流入し、ますますドルと金が高くなると思う。

ということで、スイスの動きによる為替市場の変化を考察してみたが、トレードの方針としては、通常なら、ここからはドル買いを基本とするべきだろう。ドル円買い、ユーロドル売り、ドルスイス買いということだが、私自身は、ドルを買うことは潔しとしないので、先を見込んで、徐々にクロス円を売っていくことにしたい。これまでは、スイスフラン高によって、スイス円の下げが抑制されるため、スイス円でのクロス円買いを考えていたわけだが、それはスイス当局の施策により、もうダメになった。したがって、前のリーマンショック時と同様に、ドル高の次に、平行してリスクオフの円高が来るだろうから、クロス円にはすべてダブルパンチとなるだろう。いつものごとく大きく下げるのは、オセアニアであると思うので、今から、豪ドル円を売っていきたい。70円までの下げは想定していたが、スイスフランというクロス円仲間がユーロに連れて下げることになったので、豪ドル円もさらに下げる可能性も出てきたのではないか。

ドル円については、ドル高によってしばし上昇し、円高によって再度下落するという形を想定したい。どこまで上昇するかはまだ考えていないが、下落後は70円を割る可能性も相変わらず想定している。時間軸についてもまた先に考えてみたいが2012年に最安値という点は前の考えと同様だ。

金はまだ上げるには上げるが、2000ドル近辺では相当に上下動が激しいだろう。100ドルから200ドルの上昇・下落を繰り返すと考えられ、トレードには相当の工夫が必要だ。
 
以上、今年後半の為替相場の形が見えてきたのではないか、というのが今回の結論である。



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さすがにスイスフランのユーロペッグの影響は甚大で、相場の方向性がはっきりしない一日になった。twitterなどで書かれている海外の噂では、SNBはユーロスイスの1.2以下にびっしりと数千本(「枚」ではない)単位の買い指値を並べて防壁を作っており、さすがのヘッジファンド勢も売り向かうことのできる雰囲気ではないようである。主要通貨でこのような仕掛けがあると、変動相場制全体に影響を及ぼす可能性がある。しばらくは、他の通貨も含めて、緩慢な値動きになるのではないだろうか。
  
また、貴金属は大きく下落したが、おそらくスイスフランで損失を被ったヘッジファンドなどの益出しによる売り物だろう。もうしばらくこの貴金属の下落の動きは続くかもしれない。自分は、小刻みな指値を入れて少しずつ買っている状況である。1700前後までの下落はあっていいだろう。ヴォラティリティが高く、下手なストップを入れることができないので、徐々に買うことにしている。
 
米国も明日はオバマ演説で、ある程度楽観的な見通しが出るものと思うので、株価も反発する可能性が高い。あれやこれやで、9月前半はリスクオン的相場になっていく可能性もある。ここは、10月からの本格的な下げ相場再開に向けて、徐々に仕込む時期としておきたい。




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