昨晩の雇用統計は失業率と相反するような結果となり解釈が難しかったが、米国長期金利は急騰してきており、市場は何かの動きを始めたようだ。
長期金利上昇(債券が売られる)については、「良い金利上昇」(景気回復期待)か「悪い金利上昇」(米国ソブリンリスク懸念)かがよく問題とされる。今回も両様の理解があるようだが、私なりの考えを述べておこう。
「良い」か「悪い」かは、まさに心理の問題が大きいのであるが、その心理を計測できるのは、「比」(レシオ)であるところの
1 株金レシオ(ダウゴールドレシオ)
2 金銀レシオ(GSR)
3 金CRB指数レシオ
4 株価P/Eレシオ
というところだ。1は上昇すればリスク選好、2は下降すればリスク選好、3は下降すればリスク選好、4は上昇すればリスク選好、という傾向にある。理由はそれぞれあるが、ここでは省略する。チャートは左のリンク集に入れてあるので、ご覧いただきたい。
直近のそれぞれの動きは次のとおり。
1 株金レシオ 下降(リスク回避)
2 金銀レシオ 下降(リスク選好)
3 金CRB指数レシオ 上昇(リスク回避)
4 S&P500P/Eレシオ 上昇(リスク選好)
ということで完全にマッチしていないのであって、読みにくい。市場心理も割れていると見える。今回は、結論は出ないが、上の値を継続観察していけば、自ずと方向性は見えてくると思っている。
| Trackback ( )
|