博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

BSマンガ夜話復活

2007年11月30日 | TVドキュメンタリー
ビデオに録りだめしておいた『BSマンガ夜話』をぼちぼちと見てます。

岡田斗司夫はちょっと前からレコーディングダイエットで評判になってましたが、こうして見てみると最早別人ですなあ…… 大月隆寛も痩せてて少し印象が違います。

番組の方は二年九ヶ月ぶりの放映ということですが、テンションは以前の通りですね(^^;) タイトルに「復活」と書いてしまいましたけど、次回の放映も二、三年後になるんじゃないかと不安です。せめて『BSアニメ夜話』と交互に放映してくれんもんでしょうか。
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『大敦煌』日本語版

2007年11月28日 | 中国歴史ドラマ
来月から開局するBS11にて、歴史ドラマ『大敦煌』が放映されるとのこと。BS11のトップページから番宣ムービーも見られます。

気になる放映日時は毎週日曜日の午後8時から9時までということですが、思いっ切り大河ドラマとかぶってます。視聴者層は大河ドラマの視聴者と重なっていると思われるので、かなりチャレンジャーな決断ですね(^^;)

これ以外にも始皇帝とか鄭成功、孫文のドラマも放映予定とのことですが、始皇帝のドラマというと今年の初めあたりに大陸で放映された張豊毅(『覇王別姫』『始皇帝暗殺』の主役の人)・范氷氷出演のドラマでしょうか?こちらも気になるところです。
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『源氏物語』巻十

2007年11月28日 | 日本史書籍
月一で刊行されていた瀬戸内寂聴版『源氏物語』を読了しました。

今まで源氏で思い入れのある人物なんていなかったんですが、今回の現代語訳を読んで気になるキャラが一人できました。それは光源氏の息子の夕霧です。この夕霧の人生を振り返ってみますと……

→高麗の占い師から光源氏の三人の子のうち、「真ん中の劣った者」と評される。
→母の葵の上は六条御息所の生き霊に取り憑かれ、彼を産み落とすやすぐに他界。
→その後も父親が須磨・明石に流謫したりして、母方の祖母の大宮に育てられる。
→同じように祖母に引き取られた従姉妹の雲居の雁とともに暮らし、初恋を育む。
→夕霧と雲居の雁との仲を知った父親の内大臣が激怒。二人を引き離してしまう。
→おまけに元服後、父親の方針によりわざと低い官位に就けられ、雲居の雁の侍女風情からもバカにされる。
→一時期家臣筋の藤の典侍のもとに通ったりするが、努力の甲斐あって身分相応の地位に就き、雲居の雁と結婚。子宝に恵まれる。

ここまでで済めば単なるいいお話で終わっていたのですが……

→従兄弟で妻の兄で親友の(複雑だ……)柏木の死後、未亡人となった落葉の宮を恋慕してしつこく付きまとい、キモがられる。
→夕霧との仲を誤解した落葉の宮の母親が心労により急死。夕霧に対して心を閉ざす宮。
→業を煮やして落葉の宮をムリヤリ我が物とする。ますます心を開かない宮。
→夫の浮気に激怒した雲居の雁が子供たちを連れて実家に帰る。
→夕霧との仲が噂になった落葉の宮は、柏木の実家(すなわち雲居の雁の実家でもある)に顔向けできない状態に……

地位も名誉もあるのに、何で浮気が原因で家庭が崩壊したサラリーマンみたいなことになっているのか。更に言うと、一応美男のはずなのに何で髭黒みたいなことになっているのか。(もっとも、髭黒が恋慕したのは未婚の女性でありますが。)そう思うと何だか泣けてきました(;´д⊂)

物語の後段では夕霧は妻や落葉の宮との関係を修復させたようで、一月のうち半分ずつ雲居の雁と落葉の宮のもとに通っているという記述がありますが、雲居の雁と落葉の宮が物語の中で直接再登場するわけではないので、彼女たちが心の奥底で夫をどう思っているのかは定かではありません……
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『薛仁貴伝奇』その5

2007年11月26日 | 中国古典小説ドラマ
『薛仁貴伝奇』第21~26話まで見ました。今回からDVDパッケージの画像を出してみることにしました。

張士貴一党はこれまでの悪事の露見を恐れ、毒を食わば皿までとばかりに謀反を起こそうとしますが、事前に察知され、あえなくお縄に。この騒動で謀反の阻止に動いた李剣山が死んでしまいます。この人、メインキャラの中に入ってる割には華々しい見せ場も無かったよなあ。何のために登場したんだか……

薛仁貴は因縁の龍門陣を敷いて鉄世文を討ち取り、これにて十一年の長きに渡った渤遼遠征も終了です。薛仁貴には並肩王・兵馬大元帥の官位が与えられ、また太宗の肝煎りで昭陽公主との婚礼が行われることになりますが、公主は薛仁貴が故郷に置いてきた妻を思って結婚に積極的でないのを悟り、出家して身を引いてしまいます。

一行の長安帰還後、薛仁貴は相変わらず貧乏暮らしをしている妻子のもとに(住む家もなく洞窟の中で暮らしているぐらいなので、貧乏暮らしなんてレベルでは無いのかもしれませんが)戻ることになり……

というわけで鉄世文との死闘も片が付き、後の展開は延長戦という気がします(^^;) 薛仁貴は家族や友人たちと再会し、舅の柳員外とも和解し、洞窟から王府へと引っ越しますが、息子の薛丁山は何者かに攫われて行方不明になってしまいます。一方、薛仁貴のせいで父親や兄弟が殺害されることになった張美人は夫の李道宗を焚き付けて復讐を計り……

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『小説吉田学校』(映画版)

2007年11月24日 | 映画
よもやこの作品が映像化されているとは思いも寄りませんでした。うっかり映像化すると、作品中に登場するご本人やら遺族からのクレームがもの凄い勢いで来るんじゃないかと思っていたので…… 

1983年公開の角川映画で、原作小説のエピソードの中で序盤の吉田内閣による日本の講和独立と、三木武吉による吉田内閣打倒をメインに扱っています。

原作ではこのあたりとか、鳩山内閣の日ソ国交回復のあたりが一番面白いんだよなあ。映画でも池田勇人が吉田茂から日本の独立交渉開始という密命を帯びてアメリカに赴いたものの、アメリカ側の扱いの悪さにブチぎれ、あるいはそもそも誰と交渉したら良いのかわからずに途方に暮れる場面とか、三木武吉が脳溢血で倒れて半身が不自由となった鳩山一郎を「片手片足が無くなっても政治はできる!」「泣くな、鳩山ッ!」と叱咤する場面など、名場面が遺憾なく再現されています。

キャスティングは吉田茂役に森繁久弥、三木武吉役に若山富三郎、広川弘禅役に藤岡琢也、河野一郎役に梅宮辰夫など、濃い面子が勢揃いです。ついでに吉田茂の娘役(すなわちローゼン閣下のご母堂ですね)として夏目雅子も出演してますが、分かり切った正論で父親を諫めるという実に面白みのない役所です(^^;)

前々から『小説吉田学校』を原作に大河ドラマを作ってくれんもんかと思ってましたけど、こんなのを見てしまうとマジでドラマ版が見たくなってきました。
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『中原の虹』第四巻

2007年11月22日 | 小説
浅田次郎『中原の虹』第4巻(講談社、2007年11月)

というわけでこのシリーズもいよいよ最終巻です。

張作霖や前作の登場人物の梁文秀が動き出し、あるいは邪魔なキャラクターは退場させられて(^^;)、ようやく物語が大きく展開し始めたなあというところで終わってしまいました。最初から最後まですずっと序章が続いていたような感じでしたね。西太后・光緒帝の死、辛亥革命といった大事件が扱われながら、また分量は前作『蒼穹の昴』の二倍になっていながら、話の濃度は前作よりだいぶ薄まっているように感じました。

思い入れたっぷりに描かれた宋教仁の死も、彼が物語のもっと早い段階から登場しておればなという感じです。個人的には宋教仁の死よりも袁世凱が皇帝に即位する場面の方が泣けました。 自分のしていることが馬鹿げていると自覚しつつ、また歴史の重みに気圧されて挫けそうになりつつも、盟友徐世昌に叱咤されて紫禁城太和殿への道のりを歩む袁世凱。その彼に意外な人物が手を差し伸べ…… まさかこの場面で泣かされることになるとは思いも寄りませんでしたよ(;´д⊂)
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『薛仁貴伝奇』その4

2007年11月21日 | 中国古典小説ドラマ
『薛仁貴伝奇』第15~20話まで見ました。

渤遼の女将・梅麗の毒ムカデの餌食となった火頭軍。昭陽公主が一堂の治療に尽力しますが、山賊出身の李慶紅・姜興本があえなく陣没。悲しみの中、薛仁貴は梅麗を討ち取り、更に鉄世文に挑み、師の李靖から託された震天弓・穿雲箭で彼の兵器・九葉飛刀を封じて撤退に追い込みます。

しかし犠牲者が出たにも関わらず張士貴からの恩賞に与れずにさすがにヘコんだのか、病に倒れ伏す薛仁貴。火頭軍の面々も張士貴らに反抗的な態度を取るように。しかし何宗憲が渤遼軍に捕らわれたと聞くと薛仁貴は病を押して出陣し、渤遼の元帥・安達児を見事に討ち取ります。

その戦いの様子をたまたま目にしていた太宗が、あれこそは自分が夢に見た若武者だと張士貴に彼を召し出すよう命じますが、張士貴は最後の悪あがきとはがりに薛仁貴一党を天仙谷におびき寄せて焼き殺そうと謀り……

というわけでいよいよ張士貴が本性を現しました。薛仁貴もここに至ってようやく張士貴が悪人であることに気付きます。何で今まで気付かなかったの?という話ですが(^^;) 幸い、張士貴の行動を不審に思った昭陽公主にまたもや助けられ、太宗とも対面を果たします。ここに至るまでが長かったですねえ…… で、尉遅恭の義子になったり、程咬金と再会したりしますが(薛仁貴は以前になぜか虎に追われていた程咬金を助けたことがあるのです)、もう一人ありがたくない人物、張士貴とも再会を果たし、太宗の御前で今までの功績をめぐって対決が行われることになり……
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パソコン買い換え

2007年11月20日 | 雑記
パソコン新調しました。

VistaかXPかと散々迷った末に、結局エプソンダイレクトでXPのノートを購入することに…… デフォルトで拡張漢字Bのフォントが扱えるのは魅力的ですが、その他のマイナス要因が多漢字の魅力を上回りました。スペックはメモリ1ギガにCore 2 Duo搭載で、うっかりVistaが普及してXPではニッチもサッチも行かなくなった時にいつでも乗り換えられるようにという甚だ腰の据わらないマシン選びになってしまいました。(でも実際にVistaを入れたら重くなるんでしょうなあ……)

何でメーカーをエプソンにしたかといいますと、見た限りCore 2 Duo搭載のXPのノートを販売していたのがここぐらいだったからです。今回ノートにこだわったのは、とある事情で持ち運びできるパソコンが欲しかったのと、19インチだの20インチだののワイドディスプレイがいかにも場所を取って邪魔くさそうだったからです(^^;) こちとら15インチか17インチあれば充分なんですが……

Officeは2007にしてみましたが、2003までと恐ろしく操作系統が変わってますね。慣れるまでにだいぶ掛かりそうです……
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『興亡の世界史17 大清帝国と中華の混迷』

2007年11月18日 | 中国学書籍
平野聡『興亡の世界史17 大清帝国と中華の混迷』(講談社、2007年10月)

かつては蛮族の国として見下した相手であり、また自ら恩義の対象としていた明朝を滅ぼした憎い相手でありながら、朝貢国として清への服従を強いられた朝鮮。自分達の信仰するチベット仏教の保護者、また同盟者として洋務運動の頃までは清とおおむね良好な関係を保っていたチベットやモンゴル。江戸期を通じて清朝の側からはスルーされつつも、漢籍を通して独自の中国観を形成していた日本。そして異民族の支配者でありつつも儒学の保護者として清朝に対して複雑な思いを抱いていた漢人。

本書はこのような清と漢民族・朝鮮・チベット・モンゴル・日本、その他琉球・台湾・ネパール・ロシア等々との愛憎300年史を描いています。

清との政治的な関係の違いが更には近代以後の立場の違いに反映していき、例えばチベットやトルコ系ムスリムは清代に藩部として優遇されたがために却って独立の機会を逃し、朝鮮は朝貢国としての立場に甘んじることになったものの、その立場のゆえに日本の植民地支配を被ったものの、結局は独立を果たすことができたのだと、本書は主張します。

その中で注目されるのはやはり日本との関係ですね。両国は琉球・朝鮮などの帰属をめぐって対立し始めるまでは外交関係を持たず、お互い未知の国同士でした。日本の側からは中国をよく理解しているつもりであったかもしれませんが、その中国のイメージは『論語』『孟子』やら『史記』『三国志』、漢詩などの文献から美化して作られた、現実には存在しない「バーチャル中国」であったと思われ、両国のすれ違いは江戸時代からの根深い問題であるのかもしれません。

あと、宮崎市定の『雍正帝』についてのツッコミがあるのが面白いです。同書は雍正帝を「漢人国家の独裁君主」「中国風の文化人」と位置づけていますが、清朝が内陸アジアの帝国であり、雍正帝がチベット仏教文化人であったという視点が欠けているとのこと。雍正帝が倹約家であるというイメージについても、漢人に財政的な倹約を強いる一方でジュンガルとの戦いに多額の予算をつぎ込んでおり、当時の内陸アジアは「中華」からの搾取によって繁栄していたのだという見方を提示しています。
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『薛仁貴伝奇』その3

2007年11月15日 | 中国古典小説ドラマ
『薛仁貴伝奇』第9~14話まで見ました。

太宗は張士貴の陣中にいるはずの薛仁貴を召し出すために、「幻の龍門陣を朕に見せよ」と無理難題を命じます。ずる賢い張士貴もこの命令はごまかせず、李靖からあらゆる陣形を学んだ薛仁貴に任せることにします。薛仁貴は太宗の御前で兵を指揮して見事に龍門陣を布いてみせますが、太宗が自分を殺そうとしていると信じ込んでいたため、布陣が終わるや瞬く間に陣中に紛れ込んで姿を隠してしまいます。

この一件以来、張士貴の部隊では文武に秀でた薛仁貴を慕って正規軍から炊事係への転任を希望する者が続出。薛仁貴は以前に帰順させた山賊に彼らを加えて火頭軍(炊事兵部隊)を結成。天山を守る渤遼の武将たちを三本の矢で葬り去って天山を平定したり(この「三箭定天山」は薛仁貴物では定番のエピソードとのこと)、やはり敵の拠点の鳳凰城を攻め落としたりと大活躍。しかし張士貴はこれらをすべて娘婿の何宗憲の功績として報告してしまいます。

一方、渤遼国では国王と娘の昭陽公主が鉄世文のもとから太宗のいる鳳凰城へと逃亡を果たしますが、その鳳凰城を鉄世文が包囲。薛仁貴率いる火頭軍が救援に駆けつけ、鉄世文の軍を追い散らします。

というわけでここら辺から続けざまに戦闘シーンが展開していきます。薛仁貴の周辺も一気に仲間が増えて賑やかになってきましたね。一方、我らが呉越演じる羅通はといえば、何だかコメディシーンでの出番ばかりなんですけど、ひょっとしてこのドラマでのお笑い担当なんでしょうか(^^;) もっとも、皇太子李治主催の御前試合では釈小龍演じる李剣山との迫真の勝負を見せてくれますが。

さて、ここまで快進撃を続けてきた火頭軍ですが、渤遼軍が再度鳳凰城へと攻め寄せてくると、薛仁貴をはじめとする面々が次々に鉄世文の妻・梅麗の放つ毒ムカデの餌食となっていきます。更に渤遼王も再び鉄世文によって囚われの身となり……
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