博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『薛仁貴伝奇』その1

2007年11月07日 | 中国古典小説ドラマ
『楊家将』とくれば次は薛仁貴だ!というわけで、『薛仁貴伝奇』のDVD(例によって経済版ですが……)を購入。「男性版チャングム」という触れ込みで、大陸では昨年に放映され、好評を得たようです。『還珠格格』の乾隆帝役でおなじみの張鉄林が悪役で登場するほか、『連城訣』の血刀老祖などでおなじみの計春華、『少年包青天』の小坊主展昭役で有名になった釈小龍、そして『連城訣』の狄雲役や『大漢風』の韓信役でおなじみの呉越ら、アクション系の俳優が多くキャスティングされており、その方面でも期待できそうです。

で、今回は第1~2話を鑑賞。

太宗の治世のもと大唐帝国は繁栄を謳歌していたが、塞外の渤遼国では、唐への反乱をもくろむ元帥の鉄世文(これを演じるのが血刀老祖もとい計春華)が穏健派の国王を圧迫していた。渤遼国とはまた微妙なネーミングですが、薛仁貴が物語の中で遠征したことになっているのが高句麗と遼。このうち遼は太宗の時代にはまだ存在せず、また高句麗を敵国に設定すると政治的に色々とややこしそうだということで、こういう架空の国をでっち上げたんでしょう。渤遼国の人々の衣装からすると遼をイメージしているようですが……

また唐の朝廷内でも、秦叔宝・程咬金ら瓦崗寨の英雄たちによる瓦崗派と、皇族の李道宗(これを演じるのが張鉄林)とその岳父である張士貴らを中心とする派閥とが対立していた。張士貴は物語の中で薛仁貴をいじめる人物ですね。秦叔宝や程咬金、尉遅敬徳といった隋唐物でお馴染みの武将も登場しますが、みんなヨボヨボの爺になってます(^^;)

そんなある日、太宗は鉄世文に追われているところを白馬に乗った白衣の若武者に救われる夢を見る。軍師の徐茂公(すなわち李勣)が夢占いで判じたところ、その夢は山西出身の薛仁貴という武将が太宗のもとに馳せ参じ、大功を建てることを示しているという。早速太宗は薛仁貴なる若者の捜索を命じる。

で、当の薛仁貴はと言えば、とある山中で大唐開国の元勲・李靖のもとで武術の修業に励んでいたのでありました。彼は師命により下山することになり、取り敢えず故郷へと戻りますが、折悪しく彼の実家が火災で焼け落ちてしまい、唯一の家族である父親を失ってしまいます。薛仁貴が登場してからここまで10分ほど。展開が早いにもホドがあるよ!

あちこち流浪したすえ柳家荘で人夫として働くことになり、そこで柳家のお嬢様の銀環と運命的な出会いを果たします。二人が出会うシーンはやっぱり愛のメリーゴーラウンド状態で手に手を取って一回り。この辺りの描写は最早パターン化してますなあ(^^;) 柳銀環は張士貴の息子との縁談を断り、彼に思いを寄せるようになりますが……
コメント (2)
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