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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

大晦日だよ大漢風(第13話)

2006年12月31日 | ドラマ『大漢風』
大晦日だしさすがに今週の放映は無いだろうと思っていたら、きっちり放映してくれたので驚きであります(^^;)

秦討伐の軍隊が派遣されることになり、英気を養うために劉邦一党が野外で羊の丸焼きを食べていたところ、間の悪いことにペットの子羊を惨殺されたばかりの懐王が激励にやって来ます。しかしそこは劉邦、抜け目なく懐王に羊肉のかわりに鶏肉を差し出し、更に子羊惨殺を范増がやらせたことにしてしまいます。范増・項梁への反感を募らせる懐王……って、ホントにこんな展開でいいんでしょうか……

その後、李斯の刑死と項梁の戦死が描かれますが、李斯・趙高・二世皇帝が出て来る場面は毎回毎回コントみたいで、李斯の刑死の場面もまるで悲劇性が感じられません(^^;)


……ということで今年の更新もこれが最後です。皆様、よいお年を!
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『読み替えられた日本神話』

2006年12月30日 | 日本史書籍
斎藤英喜『読み替えられた日本神話』(講談社現代新書、2006年12月)

普通日本神話と言えば『古事記』に描かれているオオクニヌシやヤマトタケルなどの物語を思い浮かべますが、この本では中世に語られた神話群の紹介に多くの紙幅を割いています。

平安時代には主に『日本書紀』がスタンダードなテキストとされ、『古事記』は『日本書紀』の副読本のひとつという扱いでしかなかった。そして中世に入ると僧侶や神官によって『日本書紀』の独自の解釈や改変がなされ、アマテラスが第六天魔王と対峙したり、安徳天皇がヤマタノオロチの化身とされたり、イザナギ・イザナミに捨てられたヒルコがその後エビスとなったというような、我々がイメージする神話とはまるで異なった物語世界、いわゆる「中世日本紀」が生み出された。

江戸時代の本居宣長に至ってようやく『古事記』が脚光を浴びるが、彼の研究も中世以来の神話学から断絶したものではなく、むしろ中世からの連続性が見て取れる。

……以上が本書の要旨です。この他近現代の神話研究(というかその時代その時代の神話の読み替えられ方)についても言及していますが、宮崎駿の作品の分析なんかは正直蛇足だと思いました(^^;)
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チャングム完全版

2006年12月27日 | ニュース
来年1月12日からNHK-BS2で『チャングム』のノーカット字幕版が放映開始になるとのこと。

そのうちやるんじゃないかなあと思ってたらやっぱりやってくれました(^^;) DVDも今リリースされているものとは別に完全版が発売になるんでしょうか。なお、放映の詳細については公式サイトを参照してください。
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『日本近現代史1 幕末・維新』

2006年12月27日 | 日本史書籍
井上勝生『シリーズ日本近現代史1 幕末・維新』(岩波新書、2006年11月)

ここんところ『興亡の世界史』など、面白そうな通史シリーズの刊行が相次いでます。こちらの『日本近現代史』は全10巻で月1ペースでの刊行になるようです。先月刊行の第1巻は黒船来航から西南戦争までを扱ってますが、例によって本書で面白かったポイントを挙げておきます。

○幕末の幕府官僚は意外に開明的で、欧米との開国交渉もしたたかだった。
○仮に外国との条約締結で領事裁判権を認めていなかったら、自分達に有利になるように外国勢力が日本の司法に干渉しまくるという事態になっていた。
○幕府外交は孝明天皇が強硬に攘夷を主張したことによって挫折を強いられた。
○江戸の民衆は開国当初から外国人を恐れることなく気さくにふれあった。
○開国当初から日本の商人も外国貿易に積極的に関わり、それによって外国勢力による商業的な侵略を断念させた。
○幕府の政策が未開で旧習にとらわれていたというイメージは明治新政府が作り上げた。
○明治新政府は外国から外交面では旧幕府より与しやすいと見られていた。
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『少年楊家将』その4

2006年12月26日 | 中国古典小説ドラマ
『少年楊家将』第22~28話まで見ました。

遼の蕭太后は無辜の民を呪殺した罪で投獄されていた術師・天霊を召し出し、彼の推薦した蠱毒使い・夏侯戦を登用し、辺境の百水城への出兵を決意。耶律斜と夏侯戦は戦いの前に偵察のために宋の都に潜入。夏侯戦は見境なく蠱毒をまき散らし、京城の民を毒殺。実はこの夏侯戦、関紅の父親の仇であった。関紅は彼が都にやって来たのを知ると何度か仇討ちを試みるが、そのたびに返り討ちに遭い、密かに耶律斜に救われる。実は耶律斜は以前無理矢理関紅の家に居候して以来彼女に好意を抱いていたのである。彼女もその好意に気付いていたが、耶律斜が夏侯戦の仲間であることを知ると、彼に反発する。

これと前後して遼軍が百水城への出兵を開始し、勅命により楊家軍が出征して迎え撃つことになる。しかし楊家軍が到着した頃には既に夏侯戦が百水城内に蠱毒をまき散らしており、病毒が蔓延していた。楊家軍は内には病毒に冒された民衆の不満、外には遼軍の攻撃に悩まされる。そこへ都から関紅が到着。彼女は楊家軍に病毒が夏侯戦の蠱毒によるものであることを知らせる。楊四郎は出征前に羅姑娘が夏侯戦の蠱毒の解毒薬を作っていたことを思い出し、都に戻って彼女の解毒薬と援軍を求めることを提案する。五郎が囮となって遼軍の攻撃を惹き付けている間に四郎は敵の包囲を突破し、都に無事帰還する。

四郎は太宗に謁見し、援軍の派遣と羅姑娘の解毒薬の精製を求める。しかし群臣はそんな小娘が蠱毒の解毒薬を作れるはずがないと疑いを隠さない。四郎とともに出廷した佘賽花は自ら蠱毒を服毒したうえで羅姑娘の解毒薬を飲み、効果を実証しようとするが、なかなか薬の効き目が現れない。そこで宮廷に身を寄せていた隠士・崔応龍が彼女に茶を飲ませるとようやく解毒薬の効果が現れた。太宗は解毒薬の効果を認め、援軍の派遣と羅姑娘の従軍を承認。実はこの崔応龍、四郎の師父であり、また佘賽花の師兄でもあった。援軍は八賢王を総大将とし、楊四郎・羅姑娘に加えて佘賽花・崔応龍も従軍することになった。

その頃、百水城内では楊家軍の兵士にも病毒が蔓延し、また遼軍の流言を信じた民衆によって楊業が刺されるという事件がおこる。また都からの援軍も遼軍の攻撃に阻まれてなかなか百水城に辿り着けない。そこで崔応龍は百水城への方角に向けて大風を呼び寄せ、羅姑娘の粉薬を風に乗せて城内へと飛ばすことにした。城内に粉薬が届くと瞬く間に病毒が治まった。援軍が近づいているのを知った楊家軍は遼軍への猛攻撃を開始し、援軍と呼応して遼軍を撃破。関紅は楊五郎の協力を得て父の仇・夏侯戦を討ち果たす。

遼の宮廷では戦いは土壇場で敗北に終わったものの、天霊の罪を許し、彼を国師に任じて耶律斜とともに宋との戦争を指揮させることとする。実はこの天霊は崔応龍と同門でともに道術を学んでいたが、天霊が師父を殺害した後、崔応龍は師父の仇討ちのために別の武術家に弟子入りし、佘賽花と兄妹弟子となったのである。

一方、楊七郎は天牢から脱獄してから四郎の師である崔応龍への弟子入りを果たし、百水城での戦いの頃は山中で師父の留守を守っていた。彼はある日山賊の頭領の娘・杜金娥と出会い、彼女が死んだ小琳とそっくりであるのに驚く。杜金娥は素性を隠して金持ちの家に嫁入りしようとしていたが、七郎は彼女の結婚相手が別の女性を妊娠させていたことを知ると、こんなの結婚してもロクな目に遭わないと思い、婚家に彼女が山賊の娘であることを暴露し、結婚を破談にさせてしまう。

実は遼軍の国師となる天霊は物語の序盤からチョコチョコと登場していたのですが、このパートから出番が増えます。この天霊を演じているのは張紀中の金庸ドラマでお馴染みの巴音さんです。この天霊のライバルとなる崔応龍はこれまた『射英雄伝』の丘処機役でお馴染みの周浩東さん。しかし今回は冷静沈着で万事に控え目という役柄で、丘処機とは性格がまるで違います(^^;)

この天霊と崔応龍の設定は原典の呂洞賓と鍾離権を意識しているような感じですね。原典では二代目の楊六郎の代に八仙の一人である呂洞賓が遼軍に味方して散々楊家軍を苦しめますが、楊家軍にもやはり八仙の一人である鍾離権が味方に付き、呂洞賓と対抗するというエピソードがあるとのこと。さすがに神仙を物語に持ち込むのはナンなので、人間の術師に設定を置き換えたということなんでしょうか。
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『大漢風』第11~12話

2006年12月24日 | ドラマ『大漢風』
第10話の終わりで「このままお前と一緒にいたら項羽がダメになる」と范増に言い含められ、虞姫が項羽のもとから姿を消すことを決意しますが、その逃避行の途中で羊飼いに身をやつして守り役の宋義とともに暮らしていた楚王の末裔をうっかり発見してしまいます(^^;)

項梁は彼を楚の懐王として即位させ、彼を傀儡として権力を握ろうとしますが、懐王と宋義もかなりのやり手でなかなか項梁に大権を授けようとはせず、また彼や項羽に勲功を挙げさせてはならじと、秦討伐軍の出兵になかなか同意しません。

ところがある朝懐王が目を覚ますと、彼がペットとしてかわいがっていた子羊が惨殺されているではありませんか!懐王は悲嘆に暮れるとともにこれを項梁一派の脅しと見て急に強気の態度を崩し、秦討伐軍の出兵を認めます。この子羊を惨殺した犯人は…………樊噲でした。劉邦が命じてやらせたのですが、当の劉邦は「あいつはもともと犬のが仕事だったから子羊の解体なんてお手の物よ。今日のおかずは羊の丸焼きだな!」とカラカラ笑いながら項梁らに犯行を告白します。何というか、悲嘆に暮れる懐王の態度と比べてギャップがありすぎます(笑)

呂雉と曹姫の対立にも進展がありました。曹姫・劉肥母子も劉邦の出兵に付き従って楚軍の陣営の中で暮らしていましたが、呂雉は曹姫を陥れるべく、妹や虞姫の侍女も巻き込んでまず劉邦と虞姫がいい仲になっていると曹姫に信じ込ませます。カッとなった曹姫は虞姫に頭に石の塊を投げつけて彼女を気絶させてしまいます。幸い虞姫の命に別状はなかったものの、項羽が「虞姫を傷つけた奴を殺してやる!」といきり立ってしまって曹姫母子は楚軍の陣営に居れなくなり、劉邦の手引きで遠方へと逃れることに。

果たして彼女は劉邦と再会を果たすことができるのでしょうか。たぶん後に青年になった劉肥が父のもとに訪れ、母が死んだことを告げるという展開になるんじゃないかと思いますが……
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関西幇会2006年忘年会

2006年12月24日 | 旅行・オフ会・展覧会
今日は関西幇会の忘年会に出向いてました。

会場は道頓堀の故郷羊肉串店ですが、その前に難波のSale電影城と上海新天地に立ち寄り、ショウブラ版『絶代双驕』とドラマDVD『包青天之一』をゲット。上海新天地のエンタメ売り場は以前は2階か3階あたりにあったのが7階に移動しており、売り場の面積もやや狭くなりましたが、品揃えは却って以前より良くなったような気がします。書籍コーナーには漫画本も置くようになりましたし。しかしここは来るたんびに中の様子が変わってますなあ……

で、ぼちぼちと会場に移動しますが、他の面々との待ち合わせ中に、同じ店に忘年会に来たと思しきO大の先生方と鉢合わせしてしまいました(^^;) 店内は奥座敷が予約で埋まっているということでカウンター席となり、お腹が膨れたところで早々に店を出ました。

二次会は上海新天地へと舞い戻り、6階のカラオケルーム「上海灘」へ。ここのカラオケに入るのは初めてでしたが、思ったより部屋数が多く、しかも結構客が入っていたのが驚きでした。
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『中国人の宗教・道教とは何か』

2006年12月21日 | 中国学書籍
松本浩一『中国人の宗教・道教とは何か』(PHP新書、2006年11月)

修行法、呪術、経典と歴史など、道教に関する基礎知識をコンパクトにまとめた入門書ですが、修行法に関する参考文献として『仙道による心身の改革』とか『秘法! 超能力仙道入門』とか、あからさまにトンデモ本くさい本を挙げるのはどうかと思ったり(^^;) その通り修行してみて本当に効果があるかどうかはさておき、内容自体は意外と正確にまとめてあるということなんでしょうけど……
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『ゲド戦記別巻 ゲド戦記外伝』 

2006年12月19日 | 小説
ル・グウィン著、清水真砂子訳『ゲド戦記別巻 ゲド戦記外伝』(岩波書店、2006年5月)

この別巻は日本語版だと第5巻の後に刊行されたのですが。原著の方は第5巻の前に刊行され、5巻の橋渡しとなるエピソードも収録されているということなので、こちらの方を先に読んでみることにしました。この本では5本の短編とアースシー世界の解説が収録されています。

この『ゲド戦記』シリーズは3巻までで一旦完結後、長いブランクを経て4巻以降の刊行が始まったということで、前半3巻と後半3巻とでだいぶ趣が異なっています。後半3巻に共通するテーマは「世の中を悪くするのはいつも男性」「男性は常に女性を抑圧しようとする」といった観点です(^^;) 

本巻収録の『カワウソ』はゲドが若い頃に魔術を学んだローク学院の創設について語っています。ゲドの時代には学院で学べるのは基本的に男性のみということになっていますが、学院の創設には女性の魔術師たちが大きく関わっていたという設定になっています。学院から女性が排除された事情については本巻巻末の解説で語られています。同じく本巻収録の『トンボ』は第4巻から少し後の時期の話で、ロークの学院が女性を排除していることについて疑問を投げかけており、またこの話が第5巻への橋渡しともなっています。

『ダークローズとダイヤモンド』は若い男女の魔法使いの恋物語、『地の骨』はゲドの最初の師となったオジオンとその師匠の物語、『湿原で』はゲドがロークの大賢人として活躍していた頃の物語です。それぞれ「女性が本来持っている力」が意識された内容となっています。
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ADSL開通しました

2006年12月19日 | 雑記
というわけで本日無事にADSLが開通しました。

私のパソコンも父親のパソコンもちゃんとネットに繋がりました。それにしてもここに到達するまでが長かった(-_-;) LANカードを接続しようとしてパソコンが起動しなくなったのがはや数ヶ月前のことのようです……

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