博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『龍門鏢局』その4

2014年06月30日 | 武侠ドラマ
『龍門鏢局』第18~23話まで見ました。

【第18話】 前話に引き続いて秋月の里帰り編。広東への途上の連家屯で邱瓔珞の昔の恋人黄一平と遭遇。彼を演じるのはゲストの黄暁明です。



同じ医者ということでかつて連家屯で商売敵だった瓔珞と黄一平。やがて恋仲となり、ともに医院を営むことになるのですが、黄一平が突然彼女のもとを去ってしまいます。それから数年後、今回の再会となったわけですが、過去の別れにはとある事情が…… コイバナということで余韻が残るラストとなっております。

【第19話】 ようやく広東の秋月の実家に到着した一行。秋月の母親芳姑を演じるのは『カンフーハッスル』の小龍女でお馴染みの元秋。



芳姑が娘と陸三金を無理矢理くっつけようとしたり、秋月の父親が前作『武林外伝』で登場した姫無命であることが判明したり、最後にこれまで黒幕として登場していた太監の「督公」が一行の前に姿を現したり(陸三金役の郭京飛が一人二役で演じてます)と、かなり盛りだくさんの話。

【第20話】 今度は秋月の初恋の人成銘章が登場。陸毅(ルー・イー)が演じてます。里帰り編で急にゲストが豪華になりましたね(^^;) 土地の顔役(というかヤクザ)と清廉潔白な捕頭ということで、互いに思い合いつつも肝心な所で相容れず、苦い別れをすることになった若き日の2人。そんな成銘章が前回の「督公」殺害犯の検挙を命じられて里帰りした秋月らを取り調べることになりますが…… 

【第21話】 広東から戻った一行の前に鏢局の敷地を買い取りたいというブローカー伊季高が登場。一同に金品を贈っても買収できないと見るや、鏢局の井戸に下剤を撒くなどの嫌がらせをする伊季高ですが…… 今回のラストでまたまた黒幕が登場(^^;)

【第22話】 前回の黒幕黄淑儀が自ら鏢局を買収に到来。彼女は陸三金の幼馴染み(というか陸三金の姉貴分で、絶対逆らえない存在)であるとともに温良恭の昔の女(と言っても彼女に命を助けられたのがきっかけでしばらく一緒に暮らしていたというだけの関係)でもあるのですが、2人が別れた経緯が、温良恭は彼女の独占欲に辟易して自分から逃げ出したと主張するのに対し、彼女の中では自分が身を引いたということになっており…… 

【第23話】 呂青橙の姉青檸が、婚約者の白敬祺を連れ戻しに到来。青檸を演じるのは前作『武林外伝』の郭芙蓉(すなわち青橙姉妹の母親)役の姚晨。



白敬祺と相思相愛の青橙は何とか姉に敬祺との結婚を諦めてもらおうとしますが、青檸は父親呂秀才譲りの頭脳と母親譲りの武功を誇り(若くして刑部の敏腕捕頭になっている)、厳格かつ傲慢な性格で…… 今回の後半は邱瓔珞の師叔が登場。養正術が専門の彼は一同に健康法を指南しますが……

ということで今回は豪華ゲストによるコイバナが中心ですが、それぞれ話の出来は良いです。
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『龍門鏢局』その3

2014年06月23日 | 武侠ドラマ
『龍門鏢局』第12~17話まで見ました。以下、各話ごとに見所紹介など。

【第12話】 陸三金の弟三木が鏢局を来訪。従業員一同の舐めきった態度に呆れ、一日当家として一同を指導することになるが、自己啓発セミナーのような怪しい雰囲気に…… 

【第13話】 陸三金の絵画のコレクション(ロンドンで仕入れたというダ・ビンチとかミケランジェロの絵……)が女盗賊滄月に盗まれるが、それは皇太后の差し金でありました…… ということで、当朝の皇太后が実は陸三金の元カノであったことが判明(^^;) 2人はロンドンで出会い、お互い結婚を意識するが、彼女の実家が結婚に反対して破局。その後彼女が後宮入りして皇子を産み、先帝崩御とともに皇太后に……ということらしい。ここで今まで黒幕として登場した太監の「督公」も彼女の配下であったことが明らかに。しかし絵画のコレクションを奪われて精神崩壊している陸三金を見てると、『こち亀』の中川みたいなキャラだなあと。


ロンドンのテムズ川川岸で彼女のスケッチを描く陸三金。背景とか衣装へのツッコミは禁止。

【第14話】 前回の事件を踏まえ、泥棒をおびき寄せて一網打尽にするために鏢局に伝説の剣があるという噂をでっち上げることに。そして伝説の「龍吟剣」に剣神の精が宿っているとか、伝説の名匠徐夫人(男)によって作られたとか、皇帝によって殺されたその徐夫人の仇を息子の胡阿尤(Who are youと発音)が取るとか、一同の妄想は膨らむばかり。で、その噂が瞬く間に街中に広まり、なぜか「龍吟剣」を拝むと御利益があるということで近隣住民が参拝に押し寄せ…… 一同の妄想の中で中華映画とか日本のアニメのパロディが炸裂。伝説の剣の名前を決めるのに、「軒轅剣はどう?」「そりゃ唐人(ドラマ制作会社の名前)だ」 「洞爺湖!」「そりゃ日本だ」という会話があるのですが、洞爺湖って『銀魂』のネタじゃないですかw 

【第15話】 前回の「龍吟剣」の噂を聞きつけた出版プロデューサーが、「龍吟剣」にまつわる妄想話を有名俳優を起用して演劇化したいと話を持ちかけ、蔡八斗と邱瓔珞が脚本を作ることになりますが…… 「龍吟剣」の演劇の効果音やBGMがなぜか昔の香港ショウ・ブラザーズ映画風味となっております。しかしイケメン俳優がまじめな顔で「我が名は胡阿尤(Who are you)!」とか叫んでポーズを決めると思わず噴き出すよな(^^;)

【第16話】 出獄したばかりの盛秋月の弟分山鶏が鏢局に来訪するが、黒社会の人間と関わり合いになりたくない陸三金は何とか彼を追い出そうと画策。山鶏を官憲に引き渡そうとしたことで怒った秋月は陸三金を偽の監獄に閉じ込めて懲らしめようとしますが……

【第17話】 前回のラストで偽の監獄に置き去りにされたことで拗ねてしまった盛秋月が広東の実家に戻ることにしますが、陸三金らも彼女を引き戻しついでになぜか帰郷に同行することに。しかし途中の宿場の女将が温良恭の昔の恋人で、彼と所帯を持とうとして色よい返事が得られるまで一同を引き留め…… 以前にもネタにされていましたが、温良恭は誠実そうに見せかけて実は中国各地に恋人を持つプレイボーイという設定。しかしこのドラマ、「秋月ちゃん、頑張って!」とか「助けて!」とか、セリフに無駄に日本語を入れてきますなw


宿場に置かれているエアポンプ付きの水槽。無論こういうのも外国語のセリフと同様ネタの一環です。
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『龍門鏢局』その2

2014年06月15日 | 武侠ドラマ
『龍門鏢局』第6~11話まで見ました。

悪の組織青花会を壊滅に追い込んだ龍門鏢局ですが、前回のラストで呂青橙が遺書がわりにしたためた手紙を白敬祺が読んでしまったことから、2人の仲がギクシャクしてしまいます。(手紙には青橙の敬祺への気持ちが書かれてあったのですが……)そして2人の対立が、それぞれを支援する鏢局の男子組と女子組の対立へとつながり、街中を巻き込んだ騒動へと発展……というのが第6話。

第7話では、テレビクルーが鏢局の取材にやって来ますが、女性アナの文鶯が鏢局の面々のゴシップをあることないこと暴き立てようとし、陸三金らが逆襲。で、今度はまじめに取材をすることになるが……という内容。文鶯はCCTVの女性アナ文清が演じており、悪質な報道記者を好演してます(^^;)

第8話ではこのマスコミ取材で近隣住民が「この卵1籠を街の××さん所に運んで。お代は卵10個で」みたいなこまい依頼を大量に持ち込むようになり、鏢局の面々が困り果てるという話。この前後から新たな黒幕の宮中の太監「督公」が登場。(このドラマでは各話のラストに思わせぶりな黒幕が登場するというのがお約束)鏢局の力量を過大評価し、配下の宦官に商売の邪魔をさせたり監視させたりしております。

第9話では盛秋月と亡夫の佟承畴とのなれそめが語られます。秋月の故郷の広東は広東語と英語が飛び交い、現在の香港のような不思議世界です……


秋月率いる一党が佟承畴の運ぶ積み荷を強奪しようとして逆にやられる場面。中国のネットで使われる顔文字「囧」字型に倒れてます。

しかし鏢局の模様替えで佟承畴が多額のへそくりをため込んでいたことが発覚。青橙は敬祺もへそくりを隠しているのではないかと疑い、彼は父親に託された銀五十両を何とか隠し通そうとしますが…… 回想シーンでヒゲを生やしておっさんとなった白展堂が登場します。

第10~11話では青橙と敬祺が2人で運送を任されることになりますが、旅先でもやっぱり喧嘩。そこへ旅の道連れとしてイケメン書生苗星仁が登場し、2人の仲がこじれるばかり。で、この苗星仁が途中で賊徒に襲われて骨折した青橙を鏢局へと連れ帰ることになりますが、今度はイケメン好きの邱瓔珞が彼の食事に下剤を混ぜて引き留めを図ります。で、この苗星仁の正体が実は……という話。苗星仁を演じるのは于正の金庸ドラマなどでお馴染みのイケメン陳暁。(『笑傲江湖』で林平之を演じてます)

ということで幕間にリウ・イーフェイのパチモンが出てきたりと、(リウ・イーフェイが演じてた映画版『四大名捕』の無情を模した「無義」というキャラが登場する……)パロディ満載なのは相変わらずという感じです。
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『龍門鏢局』その1

2014年06月09日 | 武侠ドラマ
『武林外伝』のスタッフが制作した新作武侠コメディ『龍門鏢局』の鑑賞を開始しました。今回は第1~5話まで。

かつて武林で名声を誇った龍門鏢局も、当家(経営者)の佟承畴が運送の途中で殺害され、妻の盛秋月が事業を引き継いでから寂れる一方。鏢局に融資をしていた万永商号の年掌櫃は借金の取り立てのため数度にわたって刺客を派遣。腕に覚えのある果物売り蔡八斗が報奨金に吊られて鏢局に忍び込んだところ、囚われの身となっていた平安票号の跡取り息子陸三金と出くわし……という所から物語が始まります。

で、盛秋月は陸三金の経営の手腕を見込んで新当家就任を打診し、父母に人生のレールを決められることを嫌がっていた陸三金がありのままに自分の力を試したいということで当家を引き受け、龍門鏢局が再出発。年掌櫃との因縁を精算し(実は彼も悪意から厳しい借金の取り立てをしていたわけではなかったのですが……)、最初の依頼を引き受けたところ、今度は鏢局の再興を阻もうとする悪の組織青花会の魔の手が迫り……

ということで、ノリは前作『武林外伝』のままです。一話読み切り形式、毎回のようにゲストが登場、流行歌や映画・ドラマなどのパロディ満載、方言へのこだわりなどもそのまんまですが、基本的に吉本新喜劇かドリフみたいなチャチい室内セットで物語が展開した前作に対し、今回は鏢局の本拠地として屋外の四合院のセットを使用するほか、街中や野外のロケなども行っています。


第1話より。対戦格闘ゲームのパロディは『武林外伝』でもありましたよね?

ストーリーは『武林外伝』の後日譚ということになっているようで、龍門鏢局は佟湘玉の実家、鏢局の一員白敬祺・呂青橙は前作のキャラクターの子供となっております。


オープニングより。龍門鏢局従業員一同。

以下、主要登場人物紹介です。

陸三金:龍門鏢局の新当家。割と人格者。海外経験が豊富で英語・日本語など語学に堪能。たぶん鏢局内で一番弱い。口癖は「有点意思」「干得漂亮!」趣味はピアノとゴルフ。ノートパソコン型の算盤を愛用。
盛秋月:夫の死後鏢局を切り盛りしていた女丈夫。職歴はないが人を斬った経験はある。口癖は「扑街!」「我一刀斬到你桃花開!」(と広東語でと叫ぶ。)
温良恭:古株の鏢師で、武林でも名前の知られた存在。口癖は「三思!」愛称は恭叔。温和な顔をしているが、若い頃はイケメンで女好きだったらしく、各地に元カノがいる。かつて運送に同行した佟承畴を死なせてしまったのがトラウマになっていたが……
白敬祺:白展堂と佟湘玉との子。父親譲りの軽功はピカイチだが、その他の武功はからっきし。口癖は「花擦!」戦闘時は陸三金に譲られた銃を使用。
呂青橙:呂秀才と郭芙蓉の次女。おそらく鏢局内で最強。白敬祺と幼馴染み。趣味はスマホ型の「箱入り娘」のパズルをいじること。
邱瓔珞:鏢局に居着いた女医師。宮廷医師の一族の出で、専門は整形外科。イケメン好き。口癖は「老子信了你的邪」
蔡八斗:腕に覚えのある果物売りだったが、鏢局に借金取り立てにやって来たことにより、陸三金の助手兼厨房担当に。将来の夢は部屋を買ってお嫁さんを貰うことということで、銭計算に細かくセコいところも。
糊糊:佟承畴と盛秋月の子。やんちゃ盛りの男の子。
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『大秦帝国之縦横』その9(完)

2014年06月05日 | 中国歴史ドラマ
『大秦帝国之縦横』第47~最終51話まで見ました。

秦の武王(嬴蕩)は即位後相国の張儀を国務から遠ざけ、叔父の樗里疾(厳君)と幼少期の先生であった甘茂を左右の丞相とします。

秦武王「今後は張儀ではなく先生と厳君に政務をお任せすることにしたい」 甘茂「えっ!」 秦武王「そう言えば先生は張儀に推挙されたんでしたな?」 甘茂「その通りですが、此一時、彼一時(あの時はあの時、今は今)ですので(キリッ 」 「此一時、彼一時」って便利な言葉ですよね(^^;)

そして秦の宗室代表の公子壮は張儀排除を図り、相国府を襲撃。事態を知った樗里疾の救援により張儀は一命を取り留めますが、彼を庇った妻の蘇萱が犠牲となります。そのショックでめっきり老け込んだ張儀は官を辞して魏に帰郷。その直後に亡くなった老母の葬儀の帰りに立ち寄った酒場でかつてのライバル公孫衍(犀首)と再会し、往事を語り合います。本作の主役の一人張儀がここで退場です。

しかし武王の方も韓との宜陽の戦いの勝利に浮かれて洛邑の周天子のもとに赴き、九鼎の一つ龍紋赤鼎を持ち上げたことから筋骨が断裂して死亡。今際のきわに趙の人質となっている王子稷を後継に指名します。羋八子を嫌う公子壮ら宗室勢力は恵文后(魏紓)を動かして帰国を阻もうとしますが、燕・趙国や丞相の樗里疾・甘茂、羋八子の弟の魏冉と友人白起らの尽力により無事に咸陽に入ります。嫡母の恵文后と生母の宣太后(羋八子)が臨朝称制するという形で王子稷が即位。すなわち秦の昭襄王(昭王)です。



公子壮とかその父親の関内侯ら秦の宗室がなぜ宣太后を拒絶するのかもうひとつよくわからないのですが、要するに好き嫌いの問題ということなんでしょうか。作中で彼らは宣太后が外族の出であるからダメなのだと非難していますが、宣太后のセリフにある通り、当時の同姓不婚の原則に則ると「秦王の后妃は必ず外族より迎えられる」ことになるんですよね…… それはともかく公子壮(季君)は次の昭襄王・宣太后排除のチャンスを昭襄王の冠礼と定め、「季君の乱」の幕が上がることとなり……

【総括】

ということで「その8」で恵文王に釈放されたはずの義渠王駭は最終話になっても再登場せず。『史記』匈奴列伝にある宣太后が義渠王を殺す話は最終話で描かれた羋琰(宣太后と義渠王駭との間の子)の末路がその代わりになっているということなのか、それとも次の第三部に持ち越しということなのか…… もっとも、そもそも第三部が果たして制作されるのかどうかかなり疑問なのですが(^^;) (※下の追記を参照)

今作の第二部、おそらく戦国史の研究成果をふまえて張儀のライバルとして敢えて蘇秦を登場させないなど考証面ではかなり頑張っていたと思うのですが、それが歴史ドラマとしての面白さに繋がってこないというもどかしさがありました。(まあ、考証を頑張っていたのはドラマ版のスタッフではなく原作者なんでしょうけど)恵文王・張儀・羋八子もキャスティングされた俳優さんの魅力を生かしていたとは言いがたいものがあります。残念ながらドラマの出来は第一部『大秦帝国之裂変』に及んでいないと言わざるを得ません。

【追記】
……と書きましたが、第三部『大秦帝国之崛起』も制作予定(というか撮影自体は終わってる?)のようです。取り敢えず下のサイト(中文サイト)を参照のこと。

百度百科『大秦帝国之崛起』
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2014年5月に読んだ本

2014年06月01日 | 読書メーター
カクレキリシタンの実像: 日本人のキリスト教理解と受容カクレキリシタンの実像: 日本人のキリスト教理解と受容感想
日本の「カクレキリシタン」がケガレやタタリ信仰など日本的な要素を取り込んで土着化しており、もはやカトリックとは別の宗教となっていることを述べている。歴史的な展開とともに民俗学的調査の成果も多く盛り込まれている。しかし少なくとも江戸前期頃には行政側の弾圧を受けつつも変容を経ながら生き延びてきた信仰が、現代の過疎化・高齢化によって消滅しかかっているというのは複雑な気持ちになるが…
読了日:5月5日 著者:宮崎賢太郎

日本とドイツ 二つの全体主義  「戦前思想」を書く (光文社新書)日本とドイツ 二つの全体主義 「戦前思想」を書く (光文社新書)感想
同じく光文社新書で出てた『日本とフランス 二つの民主主義』のドイツ版みたいなのを期待していたが、まったく違っていた。こちらは1870年ごろから1945年までの両国で全体主義が形成されるに至るまでの思想史の展開をまとめている。
読了日:5月10日 著者:仲正昌樹

軍隊を誘致せよ: 陸海軍と都市形成 (歴史文化ライブラリー)
軍隊を誘致せよ: 陸海軍と都市形成 (歴史文化ライブラリー)感想
明治期の師団・連隊の誘致活動やその経済効果、鉄道・水道などのインフラ整備との関係について。現代の企業や工場、大学の誘致などと共通する問題が多いなあという印象。
読了日:5月12日 著者:松下孝昭

誰も知らない『西遊記』―玄奘三蔵の遺骨をめぐる東アジア戦後史
誰も知らない『西遊記』―玄奘三蔵の遺骨をめぐる東アジア戦後史感想
戦時中に南京を占領していた日本軍によって発見された玄奘の遺骨(とされるもの)をめぐる日本・中国・台湾交流史。本書を読んで思ったが、仏教教団を中心とした近現代東アジア交流史なんてこれまでちゃんとまとめられてこなかったのではないか。
読了日:5月22日 著者:坂井田夕起子

文字答問 (平凡社ライブラリー)文字答問 (平凡社ライブラリー)感想
白川静による講演の際の質疑応答や読者からの質問の手紙に対する回答20件をまとめたもの。名刺の起源は中国戦国秦漢期の刺・謁にあるとするが、考古遺物で刺・謁と見られるものが存在するかどうか注意することにしたい。
読了日:5月26日 著者:白川静

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