博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『天涯明月刀』その1

2012年09月26日 | 武侠ドラマ
古龍原作武侠ドラマ『天涯明月刀』を見始めました。今回は第1~4話まで鑑賞。

武林盟主楊常風が何者かに殺害されてから20数年。楊の義弟で、彼の後を継いで盟主となった向応天ら武林の領袖たちの前に、楊の遺児と称する傅紅雪が出現。自分の手で父親の仇を討つと宣言します。謎の覆面の男に陥れられて点蒼派の幇主夫人殺害の濡れ衣を着せられてしまう傅紅雪ですが、「小李飛刀」の弟子葉開や、孤児たちとともに暮らす少女周婷に助けられ……

ということで『天涯明月刀』と言いつつ、実際はその前伝にあたる『辺城浪子』の内容とミックスしたストーリーとなっております。そのあたりは『辺城浪子』の主役で『天涯明月刀』には登場しない葉開が傅紅雪とともにダブル主役となっていることからも察して頂けるかと。

傅紅雪を演じるのは、武侠ドラマではすっかりお馴染みとなった鐘漢良。『鹿鼎記』の康熙帝役などを演じている役者さんですね。葉開の方は、同じく古龍原作ドラマ『流星蝴蝶剣』で孟星魂を演じた陳楚河です。


女装した葉開と男装した南宮翎が出会うカオスな場面より。

で、その傅紅雪に「天下第一鞭」の燕南飛や、「天下第一女諸葛」と称される美女の明月心が接近。特に明月心は傅紅雪の初恋の人翠濃(本作では傅紅雪と幼い頃に知り合い、傅の母親に死に追いやられたという設定になっております。)にそっくりな姿格好をして彼の気持ちを引き付けようとしますが、燕南飛と明月心はともに傅紅雪抹殺の使命を帯びているようで……?
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『後宮甄嬛伝』その13(完)

2012年09月20日 | 中国歴史ドラマ
『後宮甄嬛伝』第71~最終76話まで見ました。

甄嬛は懐妊したものの、既に体がボロボロでどうせまともな出産は望めないということで、儀式の最中に皇后と2人きりになった時にわざと口論をふっかけ、自分を押し倒すように仕向けて流産することに。きたないなさすがw その後更に皇后の部下が甄嬛と六阿哥の毒殺を謀ったこともあり、かつて姉の純元皇后を毒殺したことなどこれまでの悪事の数々が明るみに出て、雍正帝は皇后に対して終身幽閉の処分を下します。

これで後宮は甄嬛の天下かと思いきや好事魔多し。今度はジュンガル部の摩格河汗が来朝しますが、彼はかつてスパイとして清国に忍び込んだおりに、出家していた頃の甄嬛と果郡王との密会の現場を目撃していたのでした。これをネタに摩格河汗は甄嬛との和親を雍正帝に要求し、雍正帝もようやく2人の密通を確信することに。

そして雍正帝は果親王(郡王から昇格した)に大逆の意志があるのではないかと疑うようになり、甄嬛に果親王の毒殺を命じます。甄嬛は自分の手で愛する人を殺すぐらいならと自分が毒杯を仰ごうとしますが、結局その意図を察した果親王の方が毒酒を飲んで自害。その功績によって甄嬛は密通の件を見逃され、副后の待遇を受けることになりますが、心中は雍正帝への憎しみで満たされていき……

以下ラストシーンの詳細は省略しますが、すっかり鬼嫁と化した甄嬛によって今際の際にプギャられてしまう雍正帝が不憫すぎて涙が止まらなくなりましたよ(´;ω;`)  『宮』・『歩歩驚心』に続いてこのドラマでも新たな非リア伝説を作ってしまったなと。

【総括】

ということで全76話の長丁場でしたが、意外とダレ場が少なく、最後まで楽しんで見ることができました。この手のドラマだと半分か3分の2ぐらいの間尺で収まる内容を引き延ばしているというパターンが多いのですが、本作の場合は監督の描きたいものを丁寧に撮っていった結果これだけの話数になったと感じられるのが良いですね。でももう当分後宮物はお腹いっぱいですけど(^^;)
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『歩歩驚心』日本語版放映

2012年09月16日 | ニュース
mixiでマイミクさんの日記を見てたら、以前うちのブログで物議を醸した『歩歩驚心』がBSジャパンにて放映決定というニュースが……

BSジャパン『宮廷女官若曦』公式サイト


10月8日から月曜日~木曜日の午前10時から放映だそうです。そのうちDVDも出たりするんでしょうか?サイトの方で時代背景とか史実の説明が充実しているのはなぜだろう?と思ったら、以前『雍正王朝』と『康熙王朝』を放映してた局だからですね(^^;)

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『後宮甄嬛伝』その12

2012年09月13日 | 中国歴史ドラマ
『後宮甄嬛伝』第65~70話まで見ました。

「甄嬛の身内からもう1人宮女が欲しいものよのう」と、彼女の侍女で異母妹の浣碧や、実妹で宮中で居候中の玉嬈に目を付ける雍正帝ですが、それを察した甄嬛は浣碧を元不倫相手の果郡王のもとへ、玉嬈を雍正帝の弟で相思相愛の仲の慎貝勒のもとへと、それぞれ嫁がせてしまい、雍正帝が何だか不憫な展開が続きます(^^;) しかし意中の果郡王に嫁いだ浣碧も、一緒に嫁入りした沛国公家のお姫様の孟静嫻の方が先に懐妊してしまい、面白くない顔をしておりますが……?

そして甄嬛一族を陥れようとした祺貴人ら瓜爾佳一族が雍正帝によって粛清され、祺貴人も宦官に殴打されて亡くなりますが、宮中から運び出される彼女の遺体を見た皇后がぼそっと一言。「宮中では役立たずには死以外の道は無いのだ。」……ドサクサに紛れてなんつー怖いことを ((((;゜Д゜)))

安陵容の父親も汚職で投獄されてしまいますが、父親の恩赦を勝ち取るため、彼女は皇后の陰謀でまともに胎児を生育できなくなってしまった体であるにも関わらず、いけない薬を服用して懐妊に成功。これにより父親の恩赦とともに嬪から妃への昇格を許されますが、甄嬛の陰謀で「鸝妃」というキラキラネームみたいなありがたくない封号を授かるハメに……

宮女1「ぷっ…」 安陵容「!?」 宮女2「クスクス…」 安陵容「!??」 宮女1「鸝妃ですって?そんな封号が許されるのは貴人までだよねー」 宮女2「キャハハハハハハ!」 と周りから嘲笑され、どんどん鬱になる安陵容…… どうせ胎児を育めずに流産するなら甄嬛に責任を押っつけて陥れようとしますが、妊娠5ヶ月で安定期だからと雍正帝に関係を迫られてそれが原因で流産してしまい、皇帝に責任を問うわけにもいかず泣き寝入りさせられることに……

しかも不審に思った皇貴妃(もとの端妃)の捜索により、いけないお香を使って雍正帝の性欲を煽っていたことや、甄嬛が最初に妊娠した時に流産する原因を作ったことなどこれまでの悪事の数々が明らかとなり、冷宮入りを命じられます。そして面会に来た甄嬛に「皇后が… 皇后を殺した」という謎の一言を残して世を去ります。甄嬛はこの一言から、今の皇后が実姉である純元皇后を暗殺したのではないかという疑惑を抱くことに。

一方、三阿哥弘時は勉学に励んでいると見せかけて父親の寵姫である瑛貴人の尻を追っかけ回しておりましたが、これが皇后や雍正帝の耳に入り、雍正帝は三阿哥の方がちょっかいをかけていると知りつつ、皇家の面子を保つために瑛貴人が三阿哥を誘惑したとして自害を命じます。瑛貴人が果郡王府から差し出された宮女であったことから、咎が果郡王や妻の浣碧、更には浣碧の義姉ということになっている甄嬛にも及びそうになりますが、当の甄嬛が再び懐妊したことが明らかとなり……

ということで、妊娠は地獄展開への伏線というこのドラマのセオリーが果たして最後の最後まで踏襲されることになるのか、乞うご期待w
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『後宮甄嬛伝』その11

2012年09月05日 | 中国歴史ドラマ
『後宮甄嬛伝』第59~64話まで見ました。

甄嬛の妊娠と前後して姉貴分の沈眉荘の懐妊が明らかとなりますが、こちらも彼女が慕う温太医との間の不倫の子で、やはり雍正帝との間の子として偽装を図ります。この娘までこんな行動に走るとは(´Д`;)

そして甄嬛の方は侍女頭の槿汐と雍正帝の太監蘇培盛がいけないお付き合い(と言っても宦官とのお付き合いなので、夫婦のまねごとをしているというだけなのですが)をしていることが皇后に知られて、甄嬛の方にも処罰が及びそうになったり、寧貴人が甄嬛の乗った輿に猫をけしかけて、そのショックで早産に追い込まれたりと散々な目に。もっとも甄嬛の方は不倫の関係で懐妊時期を1ヶ月遅く申告しているので、トラブルによる早産は不利なことばかりではないのですが……

で、何とか男女の双子を出産した甄嬛。一方、敵陣営の皇后の方では、同じ皇后の手下ながら満州族の瓜爾佳氏出身の祺貴人が安陵容を敵視し、「下賎の身のくせにアテクシと対等に張り合おうなんて許せない!」と、いけない薬を一服盛って安陵容の売り物である美声を潰してしまいます。身内同士でこんなことをやってるから毎回甄嬛に出し抜かれるんやとツッコミたくなりますが(^^;) しかし皇后は安陵容に対し、「寧貴人が飼ってるオウムだって歌がうたえるようになったと言うじゃないの。陵容もこれを機に別の道を探さないとね。」と物凄い一言を……

そしてそんな皇后の期待に応え、雍正帝の御前で開かれる氷嬉(満州八旗による氷上での閲兵式)で華麗な舞を披露し、フィギュアスケーターとして復活を果たす安陵容。このドラマで氷嬉のシーンが出て来ると知って期待していたのですが、まさか安陵容の引き立てみたいな使われ方をされるとは……



その後、祺貴人は甄嬛と温太医が以前から密通しており、彼女の産んだ双子も父親は雍正帝ではなく温太医であると皇后に告発。これを信じた皇后が直々に審問し、雍正帝も臨席するという事態に陥ります。甄嬛と温太医が不倫しているのは事実ですが、それぞれ相手が違いますね。祺貴人は甘露寺で甄嬛をいじめた静白師太を呼び出して偽の証言をさせたりしますが、甄嬛の側も彼女に好意的だった莫言師太に証言させて対抗。

そして水の中に赤子と父親の血を垂らし、血が交わり合うかどうかで本当の親子かどうかを確かめるという、中華歴史劇ではお馴染みの判定法を採用。ここで甄嬛が「恐れ多い」とか何とか理由をつけて、雍正帝ではなく温太医に血を垂らさせるのが汚いw 皇后側も用意した水の方に細工を施させますが、それも甄嬛に見破られ、赤子が温太医の子ではないと証明されます。(だからと言って赤子が雍正帝の子であるということにはならないはずですが……)これによって甄嬛を誣告した祺貴人は冷宮入りを命じられ、誣告を信じた皇后の権威も失墜と、甄嬛が大勝利の展開に。

雍正帝はこの時期外朝で臣下に対して疑心暗鬼の状態にあったと思われますが、内朝でも皇后以下誰を信じたら良いかわからない状態になっちゃうとは…… 心中お察し致しますm9(^Д^)

しかし甄嬛との不倫を疑われた温太医は自宮して改めて潔白を主張し、それを知った沈眉荘がショックのあまり急に産気づき、女児を出産するもののそのまま帰らぬ人になるという事態に……
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