博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

一週間

2009年02月27日 | 留学
というわけで何とか新学期1週目が終わりました。今学期は若手の先生がWordやPowerPointでレジュメを映し出したりしてくれるので、だいぶ内容理解に助かりそうです。あと、この前の投稿で「午前中の講義が2つ」と書きましたが、大学院の講義がもう1つ増えました(^^;) 

学部の講義とかにも出てみたかったのですが、これ以上増やすと読書(と古装篇鑑賞)の時間が取れなくなるので断念することに。このあたりは現在留学期間をもう1学期延長出来るよう申請中なので、首尾良く延長が許可されたら学部や他の学科の講義を受講することにしたいと思います。
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『漢武大帝』その1

2009年02月26日 | 中国歴史ドラマ
ここしばらくライト系古装ばかり見ていたので、久々に本格歴史ドラマが見たくなってきました。というわけでテレビで再放送を見て以来気になっていた『漢武大帝』を鑑賞することに。

本作は近年の国学ブームのきっかけにもなった重要な作品で、監督は『雍正王朝』の胡玟とのこと。映像はかなり重厚で、展開は立派に遅いものの他の作品とは違って見ていてそれほど引き伸ばし感が無いですね。しかし油断してると『大漢風』みたいに四十九日のお弔いをする場面とかが出て来るような気もしますが(^^;) 『大漢風』と言えば、この作品も『大漢風』と同じくMAXAMから日本語版DVDがリリース予定となってますね。

今回は全58話中第1~8話まで鑑賞。

漢の武帝のドラマと言いつつ物語は呉楚七国の乱前夜から始まり、序盤の実質的な主人公は武帝の父親の景帝です。一体どこまで壮大なドラマにするつもりなのかとツッコミたくなりますが。ちなみに景帝を演じているのは『雍正王朝』の康熙帝役の焦晃です。

景帝は自らの師でもある晁錯とともに皇族の領地を削減してその力を弱めようとする削藩令を推し進めようとしますが、当然の如く当の皇族たちが反発。劉氏の長老格である呉王劉濞を中心に結集し、朝廷に対して反旗を翻します。これに泡を食った景帝は断腸の思いで君側の奸と指弾された晁錯を処刑するも呉王らに手を引く気配は全く見られず、名将周亜父に反乱鎮圧を一任しますが……

ということで、ここまでの見所は景帝と晁錯の今生の別れのシーン。そして身を削る思いで晁錯を処刑したにも関わらず呉王らが挙兵し、晁錯の死がムダになったと悟り、景帝が泣き崩れるシーン。別れのシーンを確信犯的に盛り上げるだけ盛り上げているだけに、このコントラストが何とも言えません(^^;)

で、本来の主役であるはずの後の武帝こと彘児はまだまだ子供で、景帝の同母姉館陶長公主の娘で後に彼の皇后となる阿嬌や異母兄の劉栄と仲良く遊び回ってますが、この子役がなかなかかわいく、この子が成長したいかつい顔の陳宝国になるとは信じられません(^^;) 

それでこの異母兄の劉栄が皇長子ということで皇太子となりますが、その母の栗妃が図に乗りだして早速不穏な雰囲気に……

今回のツッコミ所

○このドラマにもサッカーの起源こと蹴鞠が登場。しかし手でボールを持って突進してゴールに放り込んだりと、サッカーというよりアメフトかラグビーみたいな感じになってますね。

○晁錯が腰斬の刑で殺される場面でギロチンみたいな器械で処刑されているのですが、腰斬って胴体を刀か斧で斬るもんだとばかり思ってましたが……

○軍臣単于の役で密かに出演している巴音さん。
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封神榜続集?

2009年02月24日 | 中国古典小説ドラマ
中華DVD屋のサイトを見てたら、こんな作品が見つかりました。

『封神榜続集 武王伐紂』(クイックチャイナ)


ドラマ『封神榜』はてっきりあれで完結したものと思っていたので、今更続編が出ることに驚きです。しかし原典で面白い部分は前作であらかた済ましてしまっているのに、どうやって40話の間尺を埋めるつもりなんでしょうか。それとキャスティングも変更されているようですね。妲己役はファン・ビンビンが続投して欲しかったところですが……
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授業開始

2009年02月23日 | 留学
大学院の講義は3月に入ってからかなと呑気に構えていたら、先週末に同学から本日23日より授業開始という連絡をいただきました(^^;) しかも時間割表を確認すると前学期より科目が増えてます。今学期は外国語の講義が無い分(中国人院生は大学院で日本語などの第二外国語を履修するらしい)たっぷり専門科目の枠が取れるということなんでしょうか。午前中の講義も2つ入っているので、今学期は漢語課を履修するのは無理っぽいですね……
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【ネタバレ】『赤壁 下』【上等】

2009年02月22日 | 映画
というわけで今日『赤壁』後編のDVDをゲット。以下思い切りネタバレモードで行きます。

今回は蒋幹が周瑜のもとを訪れる話やら孔明が曹操の軍から十万本の矢をいただく話が挿入され、このシリーズが一応『三国志』の映画であることを思い出させてくれました。しかし苦肉の策の話は黄蓋が一旦周瑜に提案するものの周瑜がこれを却下し、以後この話は無かったことに。一瞬これでいいのかという気になりましたが……

で、事前の予告通り孫尚香が兵士に化けて曹操の陣に潜り込んでスパイ活動に励んだり、小喬が曹操のもとに談判に行ったりと、女性陣が出ばってくるわけであります。孫尚香はうっかり曹操軍の千夫長と仲良くなって対応に困るという、「これって何の花木蘭?」ツッコみたくなる展開になりかけたのに笑いました(^^;) ただ、最後は残念ながらというか当然ながら、彼に正体を明かして結婚するというオチにはならないわけですが……

前半はこんな感じで呉軍の仕込みを中心に話が進み、いよいよ後半の戦争シーンでは戦艦がひたすら燃えて燃えて燃えまくります。ついでにこの時代に無かったはずの火薬もあちこちで炸裂してます。そういやこの間みたアンディ・ラウの『三国志』でも火薬が炸裂してましたなあ……

ラストは呉と劉備軍の面々が曹操を追い詰めるという展開で、華容道の場面は無かったことに…… 個人的に曹操が関羽に追い詰められて泣きべそをかく場面を楽しみにしていたというのに、どうしてくれよう!しかし小喬と周瑜を人質に取って曹操が実にイヤらしい笑みを浮かべるシーンを目にして何だかDVD代のモトを取った気になりました(^^;)

その他のツッコミ所……今回もサッカーの起源ということになっている蹴鞠をプレーしているシーンが。ほんでもってやっぱり今回も割とぞんざいに紙が使われてます。そして小喬がお茶を沸かすシーンが…… 吉川英治以来『三国志』とお茶は切っても切れない関係にあるということなんでしょうか。
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『隋唐英雄伝』その6(完)

2009年02月21日 | 中国古典小説ドラマ
『隋唐英雄伝』第36~最終42話まで見ました。って、実際に見たのは長春に戻る少し前なんですが……

尉遅恭を配下に加え、反王の劉武周・王世充を降伏させ、着々と武功を積み上げる李世民。しかし自らの地位が脅かされるのを恐れた太子李建成は三弟の李元吉と共謀し、李世民を陥れます。李世民の配下となっていた瓦崗寨の面々も散り散りとなりますが……

ということで最終ターンでは尉遅恭と秦叔宝のバトルから玄武門の変までを描ききり、最後の最後までダレ場無しです。尉遅恭が2人の夫人を娶ったり、羅成の息子の羅通が誕生したりと、続編『薛仁貴伝奇』につながる要素も見逃せないところ。(それぞれ『薛仁貴伝奇』に登場。ちなみに羅通を演じているのは呉越です。)しかし秦叔宝と結婚する蓉蓉は子供が産めないという設定になっているのですが、となると続編で登場する息子の秦懐玉は一体誰の子なんでしょうか。養子を迎えた……というわけではなく、たぶんそんな都合の悪い設定は無かったことにされているというのが正解なんでしょう(^^;)

で、今回のツッコミ所。

○李淵の寵姫張妃と尹妃との浮気現場を李世民に見られて焦る李建成・李元吉。……このドラマ、悪役が父親や主君の寵姫にちょっかいをかけて窮地に陥るというのが最早パターン化してますなあ。

○援軍としてやって来た羅成を散々いびり倒した挙げ句にうっかり戦死に追い込んでしまい、敵軍に紫金関を追われるハメになった李建成・李元吉。……正直、この兄弟のスペックの低さにはうんざりです。せめて羅成に敵の大将を討ち取らせ、その手柄を自分達のものにしてしまうというぐらいの芸当は見せて欲しかったところ。

○官を辞して帰郷した以来、何をやってもうまくいかない程咬金と尉遅恭。……程咬金は宿屋を経営して客や息子の食事を盗み食いして奥さんに怒られる日々。尉遅恭は鍛冶屋に復帰したものの同業者に客を取られ、やっぱり2人の妻に怒られる日々。こいつら、結局武将しか務まらない性格なのね(^^;)

というわけで最初から最後までテンポが良く、見所満載の作品でしたね。周星馳作品でお馴染みの林子聡が程咬金役で出演しているなどキャストもそこそこ豪華ですし、これは日本語版を出す価値があるかもしれません。ただ、問題は題材が日本で全く馴染みが無いことですが。瓦崗寨の群雄が活躍する物語としては『隋唐演義』の翻訳が出てますが、このドラマの元ネタとなった『説唐』とかなり異同がありますし……
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着いた

2009年02月20日 | 留学
というわけで再び長春へとやって来ました。

予定通りいけば19日の晩7時頃には宿舎に到着するはずだったのですが、雪のせいで北京の空港で4時間ほど余分に足止めされたり、長春ではタクシーにたらい回しされたりしてこんな時間に…… 今日はもう寝るです……

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再び長春へ

2009年02月18日 | 留学
明日朝一で長春へと戻ります。現地の天気予報をチェックしていますと、先々週あたりまではかなり暖かくなっていたのですが、先週あたりから最低気温-20度の世界にに逆戻りしてます。これじゃ春節前に向こうを発った時とほとんど変わらないよ!しかもまたぞろ雪の予報が…… 留学してからこのかた私が飛行機に乗る日を狙い打ちするかのように雪の予報が出てますね。今の所はいずれもうまい具合に降雪が翌日にずれ込むなどして助かってますが、明日はどうなることやら…… しかし時節柄ぼちぼち気温や雪よりも黄砂の方を心配した方がいいのかもしれませんが。

で、今学期ですが、専門の方は甲骨文と戦国楚簡の講義が開講されるとのことです。また4月・5月は清明節やらメーデーやらで結構連休が挟まってくるので、また旅行に行けるなあとガイドを見ながら算段してます。しかし困ったことに大学院の講義がいつから始まるかがまだ分からんのです(^^;) 年末に同学に会った時に尋ねてみたのですが、素で「俺も分からん」とか言われてしまいました。前学期の様子からするとたぶん3月の2週目からかなあと思うのですが。取り敢えず事務室で時間割表を貰いがてら聞いてみることにします。
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『隋唐英雄伝』その5

2009年02月17日 | 中国古典小説ドラマ
『隋唐英雄伝』第29~35話まで見ました。

楊林は瓦崗寨の李密や唐の李淵を含めた十八路反王を始末するため、揚州に群雄を集めて武林大会を開催し、彼らを自滅させようと企みます。ところが皇位簒奪を企む宇文父子はこの機会に楊林をも始末しようとし、宇文成都が仕掛けた爆薬が各所で爆発する中で秦叔宝が父の仇楊林と決戦し、見事討ち取ります。

邪魔者がいなくなった宇文化及は遂に煬帝を弑して皇帝となりますが、宇文化及の持つ伝国の玉璽を奪い取ろうと十八路反王が洛陽に集結。宇文化及は羅成が討ち取るものの玉璽は李元覇が奪い取り、父親の李淵の手に渡ります。

この時に李密が同じ反王の1人王世充と裏取引し、洛陽の支配権と引き替えに元不倫相手で煬帝の寵姫であった蕭妃の身柄を確保したことが露見し、前々から瓦崗寨の面々の間で溜まっていた李密への不満が爆発。単雄信は李密の目の前で蕭妃を殺害して王世充のもとへと出奔。それを知った秦叔宝や程咬金、羅成、軍師の徐茂公らも次々と出奔し、瓦崗寨は一気にジリ貧に。

李密と王伯当は一旦は唐に降るものの、たちまちボロを出して粛清され、その後李淵の次男李世民の軍師となった徐茂公の手引きで秦叔宝と程咬金が彼の配下として迎えられます。そして2人は反王の1人劉武周の将軍として迎えられた尉遅恭と戦うことになりますが……

というわけで秦叔宝・程咬金の好敵手尉遅恭が登場し、ドンドン話が盛り上がってきましたが、ここで今回のツッコミ所。

○雷に打たれて消滅した李元覇。……伝国の玉璽を奪い取った後に三兄の李元吉に唆され、雷と勝負しようとしてモロに落雷が直撃し、あえなくご臨終に…… あまりにアレな最期ですが、原典でもそういう死に方をするようですし、そもそも大自然の驚異でも無い限りはこのバーサーカーを始末出来そうにないので仕方がないのでしょうか(^^;)
 
○秦叔宝が楊林との決戦で瀕死の重傷を負った際に、秦叔宝への献血を拒んで男を下げた李密。元不倫相手で煬帝の寵姫蕭妃を皇后にして更に家臣からドン引きされる李密。唐に降った後も李淵の娘に手を出そうとしてうっかり殺してしまい、長安から逃亡しようとして李世民に殺される李密。……捨て犬同然に瓦崗寨にやって来て何となく譲位され、調子に乗っているような男の運命なんて所詮こんなものかよ(;´д⊂)

○当初唐軍の募兵に応じながら兵士ではなく炊事係に回されたことにブチ切れる尉遅恭。……ドラマの序盤で程咬金も同じような目に遭ってましたね。ただ、程咬金の方は食糧を盗み食いが見つかってクビになってしまうのですが(^^;) ちなみに続編の『薛仁貴伝奇』でも薛仁貴がやはり炊事係に任命されていましたが、このシリーズでは腕っ節の強い大飯食らいが軍隊に入ったら取り敢えず炊事係を経験しなきゃいけないという法則でもあるんでしょうか……
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『三国之見龍卸甲』

2009年02月15日 | 映画
関西幇会でアンディ・ラウ主演の『三国志』を見て来ました。

長坂陂の戦いで劉備の子を救ったことにより一兵卒から五虎大将の1人へと成り上がり、以後数々の常勝伝説を打ち立てた趙雲。(ここからして元の話と違いますが、ツッコまないで下さい(^^;) ) 老境に至ってなお北伐に従事し、同郷の兄貴分羅平安や配下の芝とともに曹操の孫娘曹嬰率いる大軍と対峙することになりますが……

というわけでアンディ・ラウ演じる趙雲と、彼の活躍の影で苦汁を舐めてきたサモ・ハン演じる羅平安との20年に渡る愛憎を描いていますが、思ったよりしっかりまとまった作品に仕上がっているなあという印象が。さして期待せずに見に行ったので、思わぬ拾い物という感じです。

でもやっぱりツッコミ所はしっかりチェックしてしまうわけです(^^;)

○F4のヴァネス・ウーが出演しているとのことですが、どの役を演じているのか分からず、一緒に見に行った人に確認してみたら、ろくすっぽ出番も無いまま戦死した関興の役とのこと。しかも戦死とは言ってもそういう場面が挿入されるわけでもなく、ただ台詞で語られるだけという有様……

○魏のスパイという設定ですが、スパイとしてさして役に立っているわけでもない羅平安。しかも見栄えのあるアクションシーンが割り当てられているわけではなく、なぜサモ・ハンがキャスティングされたのかよく分かりません……

○敵の大将曹嬰は曹操の孫娘という設定ですが、女性である必然性も孫である必然性も感じられず…… 曹操の娘(あるいは息子)ということでも全く問題なかったのではないかと。あるいは彼女が趙雲にツンデレ状態という設定のはずが、作品中ではツンの状態のみを描いてデレの状態を描き忘れたのではないかという説も(^^;)

○こういう外伝的な内容で『三国志』と邦題をつけるのはかなり問題があると思われ。元々『赤壁』の便乗作品っぽい所があるので、思い切って『レッドクリフ外伝』というタイトルにしても良かったと思います(^^;)
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