無意識日記
宇多田光 word:i_
 



今日のNHK-FMは「新世紀女性アイドル三昧」を放送中だが、もしヒカルが16歳の時にこのテの番組があったら掛かっていたのだろうか。無理だったかな。やっぱり宇多田ヒカルといえば「超本格派アーティスト」であって、アイドル扱いは何となく失礼、みたいな風潮もあった気がするし。まぁヒカル本人は女性アイドル大好物ですが。

にしても、そういうのはもったいないなぁ、と思う。じゃあアイドルの唄っている歌は何らかの意味で"格下"なのかといえば全くそんな事はなく、寧ろ超売れっ子アイドルはお金持ってるから優秀な作曲家を雇える。即ちいい曲が沢山あってもおかしくなかったりする。勿論唄は下手なのだが、そんな事言い始めたら日本人のPops歌手全員宇多田ヒカルより唄が下手だ。程度問題というのが実際だが、じゃあどれくらい唄えればいいのかというと別にコンセンサスがある訳でもなく。言い始めたらキリがない、というのは変わらない。

他にも色々あるな。アニソンだからと馬鹿にしてハナから耳を傾けなかったり、私英語わからないからと洋楽を避けてたり。私だってわからんわ。とにかくまず話題になってるんなら聴いてみて、判断はそれからでも遅くはないだろう。元気の素は、ひとつでも多い方がいい。

私の場合自分の事をリスナーとしては"デスメタル世代"だと思っている。もっと一般的には"ブラックメタリカ"世代という事になるが、メタリカが完全にオーバーグラウンドのヒーローになると共にそこに空いたアンダーグラウンドの座に犇めいたのがデスメタルやらなんやらかんやらである。あれ、この話長くなるな。端折ろう。

要は、私は嫌いな音楽ジャンルがない、というか、最も積極的に嫌われるであろうジャンルのデスメタルと共に育ってきた為、"もうあとがない"、のである。

ヒカルの嗜好の広さは皆さんよくよくご存知だろう。本当にあらゆるジャンルを聴いている。アイドル歌謡にだってアニソンにだって偏見はない。クラシックのコンサートにも行くしブルーノートにも足を運ぶ。日本昔話のテーマソングは魂の楽曲だろう。そこまで心の広い光も、デスメタルの話はした事がない。私の勝手な直感だが、光はああいう発声を受け入れる気がないような雰囲気だ。ラップは全然アリだけど、ディストーション・ボイスはダメ、ということらしい。いや、らしいっつっても訊いた訳じゃないけれど。

光の広い心から漏れる音楽ジャンルが存在するとすれば、これは結構大変な事である。音が鳴っている、とか耳が聞こえる、というレベルから喜びを感じられる感性の持ち主に存在を否定されるなんて。音楽の女神様からの寵愛を受けここまで数々の名曲を生み出してきた天才の琴線に触れない音楽。そしてそれで育ってきた人間がそれについて今語っている。なんか妙な気分である。

ここまで"何が言いたいのかよくわからないエントリー"も珍しい。博愛と嗜好、という普遍的な矛盾の話かとも思ったがそれもちょっと違うような。いやまぁ、いいか。ただ、人生の長さは有限なのだからそれでもいいか、と思った事だけは最後にこうして付け加えておこう。



P.S. 今夜は24~25時頃にもうひとつエントリーをUPする予定。

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