考えると矛盾を指摘できる箇所がある。例の"ドアを4回叩く音"は冒頭「大鴉が来る事はもうない」とあるその後に響く。詩でも別に鴉がドアをノックする訳ではないけれどその訪問を告げる合図にはなっている。詩で大鴉は主人公がレノアの面影を追う象徴になっているから「私のレノアを探していた」のに"酔いが覚め"れば大鴉が現れないのは当然だ。が、その後第2段落以降、詞は恋人への未練満載な展開をみせるのだ。実は、ひょっとするとこの第1段落、第2段落以降とは時制或いは話し手が異なるのかもしれない。過去を振り返る話か"彼"の呟きである可能性もありえる訳だ。
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