トシの読書日記

読書備忘録

恐怖と耽美

2011-06-07 17:52:26 | は行の作家
レイ・ブラッドベリ著 小笠原樹訳「とうに夜半を過ぎて」読了


これも姉が貸してくれた本です。読み始めて、姉がなんでこんな本を買ったのか、さっぱりわからなかったんですが、だんだん読み進めていくうちに、「なるほど」と思わせるものがあり、姉貴もなかなかやりおるわいと思った次第であります。


SF作家として、つとに知られたレイ・ブラッドベリの短編集なんですが、SFっぽい小説は、ほんの2~3編程度で、あとは、恐怖、幻想、耽美…そういったものをテーマとして、それにアイロニーとフェティッシュをまぶしたような味つけになっております。


淡々と話が進んでいくんですが、最後の「オチ」で、ぞっとさせる話が多く、非常に楽しめました。文学的な意義は、あまり見出せない作品集ではありますが、エンターテイメントとして楽しむには充分な1冊でありました。

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