久世光彦「百先生 月を踏む」読了
「小説トリッパー」という文芸誌に2005年~2006年にかけて連載していたものを単行本として刊行されたものです。最終章の第5章は著者急逝のため未完として終わっています。
しかしこれはすごいですねぇ。凝りに凝ったというか、すごい仕かけになっています。久世光彦の小説的技巧というものが、これほど華麗とは、恥ずかしながら知りませんでした。
内田百ならこういう小説を書くだろうと、久世光彦が考えた小説をそこここに散りばめ、小田原の〈経国寺〉の離れに居をかまえた百の行状を描いた、これはジャンルでいうと何になるんでしょうね。もちろん全編フィクションなんですが、まぁすべてをひっくるめてひとつの小説ということでしょうか。
以前、百の「百鬼園随筆」を読んで、面白いけどちょっと自分の好みではないと思ったんですが、俄然内田百の小説が読みたくなりました。
久世光彦の素晴らしい才能にもふれることができ、久世の他の作品も読まなければと思っております。久世光彦の未読本、家に2冊くらいあったような…。
以下に覚書として内田百の小説を書き並べておきます。
「冥途」「件」「道連れ」「旅順人城式」「山高帽子」「昇天」「サラサーテの盤」
「小説トリッパー」という文芸誌に2005年~2006年にかけて連載していたものを単行本として刊行されたものです。最終章の第5章は著者急逝のため未完として終わっています。
しかしこれはすごいですねぇ。凝りに凝ったというか、すごい仕かけになっています。久世光彦の小説的技巧というものが、これほど華麗とは、恥ずかしながら知りませんでした。
内田百ならこういう小説を書くだろうと、久世光彦が考えた小説をそこここに散りばめ、小田原の〈経国寺〉の離れに居をかまえた百の行状を描いた、これはジャンルでいうと何になるんでしょうね。もちろん全編フィクションなんですが、まぁすべてをひっくるめてひとつの小説ということでしょうか。
以前、百の「百鬼園随筆」を読んで、面白いけどちょっと自分の好みではないと思ったんですが、俄然内田百の小説が読みたくなりました。
久世光彦の素晴らしい才能にもふれることができ、久世の他の作品も読まなければと思っております。久世光彦の未読本、家に2冊くらいあったような…。
以下に覚書として内田百の小説を書き並べておきます。
「冥途」「件」「道連れ」「旅順人城式」「山高帽子」「昇天」「サラサーテの盤」
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