ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

ドン疲れ

2011-08-31 23:08:14 | Weblog
 夕方予定の鎖骨下静脈穿刺開始時刻を少しでも早くしようと、午後の外来を飛ばすが、数人手間取る方がいて遅れそう。それでも、盛り返し15時45分には完了。
 急いで病棟にあがり、15時45分から使用予定を申し込んでいた、穿刺用超音波装置(エコー)を取りに行くと、誰かが使っている。
 申し込み予約者に断りもなく、その予定時間に勝手に使うなんて“シンジラレナ~イ”けれど、これが目の前の現実、“ガッカリ”と言うよりも“アホクサ”。
 これが“ケチ”のつき始めだった。
 よって、手技開始が16時を過ぎ、対象患者さんを触診して、やせてはいるが、血管は細そうで微妙な感じでスタート。
 勿論、研修医が始める。麻酔薬入り試験穿刺針でなかなか届かず、結構深く刺して血液の逆流を認めた。
 血の色が静脈にしては赤過ぎそう、動脈にしては赤さが薄そうで、一見静脈と判断して、カテーテル針に替えて刺す。
 この時の逆流血は、更にやや赤い。まずいかなと思いながらも、内筒を抜くとその通り、動脈血が噴き出しで、直ちに抜いて圧迫止血、10分休憩。
 休憩後、再穿刺。今度は試験穿刺針の細いのでも動脈を刺し、再度圧迫休憩。
 その後も、またまた動脈を刺して、3度目の圧迫休憩。
 一年上の研修医に交代を「やってみる?」と聞く。
 「一度だけ、チャンスを下さい。」と答える。
 思わず、「“一度だけ”、格好いいセリフだ。」と突っ込んでしまった。
 しかし、一度以上のチャンスでも、難しく、ここでも動脈を刺して、4度目の圧迫休憩。もう、17時10分を過ぎ、定時の就業は17時15分まででマズイ。
 「あと、10分。」と宣言し、私が交代。
 いいとこ見せようと思って開始、かなりやせているので、鎖骨が浮き上がり、通常の方とは血管の走行位置が違ってきている。それでも、鎖骨の裏をねらってさすと、静脈をかすったように赤黒い血が引けた。しかし、引きが弱いので周辺を探るが当たらない。
 一回だけどその辺りをカテーテル針を刺し込むが当たらない。
 これ以上角度を深めにすると、今までの様に動脈を刺しそう、「今日はこれまで、中止、堪忍。」と無念の終了宣言。
 心中ではもう少し探りたかったが、就業時間を終わっており、これ以上スタッフに迷惑は掛けられない。
 その日の最後の仕事が上手くいかないときは、一日の疲れが倍以上になって重くのし掛かってくる。今日の暦は“仏滅”を見ると、更に重い。
 家に帰っても、心身の重さ。夕食のビールをグッと飲むと食後に睡魔で一寝入り。
 これで、ややよみがえった。
 今日の方、時間が取れたら再度穿刺をやってみたいと思うのは意地、未練?

※ “赤痢はファミレスから”、新しい教訓。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする