驚きの3月、雪なしの早春?!
いつもなら、早く雪解けねえもんだべか、ってやきもきしてる頃だぜ。待ちきれずハウスに除雪機持ち込んだりしてさぁ。それが、なんとぉ!彼岸にゃハウスのビニール掛けが終わってるんだから、ありがたいねぇ、ほくほくだねえ。その後、いっちょ前に、寒の戻りもなんかもあるが、ハウスの中は春うらら、一足お先の春爛漫、いや、花は咲いちゃいないけど。
せっかくもらった早割り切符だ、使わねえ手はないだろぜ。去年の残渣を運び出して、耕運機かけたら、さあさあさあ、種まきだ。
トマトと生食用の桃太郎と加工トマトの早生ダルマ、それにキャベツにブロッコリーにカリフラワーだ。トマト以外はすでに苗が売られてるくらいだから、早過ぎってことはない。蝶々さんが乱舞始める前にゃ植え付け可能な苗に育つだろう。桃太郎トマトは、稲の育苗が終わった後、このハウスに移植する。面積から言って、最低でも20本は欲しいから、種は2袋買った。なのに、1袋たったの15粒!あり得ねぇぇぇぇぇ!けっこう高いんだぜ。ちゃんと発芽してくれよな。加工トマトは、知人が種取りして育てた苗をもらっていたんだが、年々先祖返りしているらしく、ここ数年、まともな収穫にたどり着けなくなってた。なので、かつて作りし懐かしの早生ダルマをネットで購入、こっちはF1じゃないからたっぷりと入っていた。
土は、去年の堆肥置き場の残り土に燻炭、自家製ぼかしを混ぜて特製育苗土を作った。野菜用の苗箱に土を詰め、たっぷり水を撒いたら、すじ播きし、掛け土にゃ軽めの土を篩でかけた。ハウスの中ってだけで十分暖かいんだが、トマトの発芽温度にゃちっとばっかし地温不足。段ボール敷き詰めて、シルバー反射シートで覆い、その上に育苗箱を置く。
さらにビニールトンネルを掛けた。これなら、電熱マットで温めてやらずとも発芽するだろう。ハウスの中のトンネルなので、風で飛ばされる心配はまったくないから、周囲は板っきれで軽く押さえただけ。おっと、発芽まで乾燥せぬように苗箱にゃ新聞紙被せてね。
翌日、トンネルを延長して、小松菜とホウレンソウを直播きした。いつもなら、外でトンネル張って播くところだが、ハウス内に播けたなんて、なんて幸せなんだ。これならさっさと発芽してどんどこ育つぞ。ただ、地中からの水分供給はまったくないから、毎日水やりが必要だけどな。新鮮な菜っ葉が食べられるんだもの、そのくらい、やりますよ、任せておくれ。
種まきから5日、西風ビュービュー、寒気団に襲われ雪まで降って、やっぱりそうは簡単に、春の独走を許しちゃくれんなぁ。でもな、ハウスの中じゃ、トンネルの下じゃ、ほれほれカリフラワー、ブロッコリーの芽が出始めてるぞ。あっ、小松菜も!なっ、フライングみたいなハウスビニール張りだったが、そのスタートダッシュ、一歩も二歩もリードしてるぜ。