一気に春の日差しだぜ。早いなぁ、いつものならまだまだ雪がどっさりこの3月初めなのに。畑の土も自慢気に顔を覗かせてやがる。
こうなると、不思議なもんだ、体の方も動きたがって来る。と言って、雪囲い外しにゃまだ早い。畑耕して菜っ葉類の種を播いてもいいんだが、地温はきっとまだ上がっちゃいない。あと数日の辛抱だ。草や木の目が動き出す前にやっちまいたこと、そうだ、ベランダ前の桜の伐採、うん、これは早けりゃ早いほどいい。樹液が流れて蕾が膨らみ始めてからって可哀そうだものな。いっくら腐りかかってっるって言ってもな。よしっ、この春最初の外仕事は、それだ!
が、切るったって、まずチェーンソーだろ。秋いっぱいまで使い尽くして、そのままほったらかし、まずは分解して清掃・整備からだな。
チェーンカバーを外して、チェーンとガイドバーを取り出し、中を掃除。いやぁ、1年分の鋸クズがびっしり、しかも、チェーンソーオイルが混じってるから、ねっとり餡子のようにこびり付いている。ブラシなどとても刃が立たないので、マイナスドライバーの刃でこそぎ落とす。狭い回転軸回りなのに、そこら中に隅という隅にへばりついていて、かなりの苦労。
ようやく終わって刃を取り付けてカバーをはめめて、さっ、今度はぁぁぁ、ありゃ刃の向き逆じゃん!何してんのよ。刃を正しくセットしたら、刃を研ぐ作業。交互に向きを代えて付いている刃を1つ1つ丸やすりで研いで行く。根気、根気。
さっ、そんじゃ、いよいよエンジン掛けて、と行こうか。チョークを引いて、リコイルスターターの紐を、力任せに引っ張る3度、4度、・・・・15回・・・ダメた。掛かんねえ。くわぁぁぁぁっ、やっぱプラグの掃除が必要か?だろうな、きっと煤溜まって火花飛ばないんだぜ。面倒、だが、仕方なし。クリーナーのカバーを外し、うへぇぇぇ、ここも埃でびっしり!これはブラシで丁寧に。そして、いよいよプラグだよ。買ってから初めてだな、こんな所まで手入れするのって。うーん、なんか自信ない。いいのか、これ外しちゃって。取説に言われるままに、プラグを取り出し、スパーク部分の汚れを削って、ガソリンで洗浄。途中、冬期間の凍結防止パッドなるものの戻し方が分からず、迷いに迷うこと20分。なぁぁんだ、カバーの方にはめ込むんだ!エンジンの横に入れるとばかり思い込んでた。刷り込みてのは恐ろしい。さらにクリーナーのはめ込み方法も勘違いして、さら時間経過。
よしっ、それでは、エンジン始動!スターター、1回、ダメ。2回、掛からず、もしかして、燃料がエンジンに流れる部分で詰まったか?3回目!おっ、掛かった!やれやれやれだ。昼飯前の一仕事のつもりが、一大事業になっちまったぜ。でも、まず、機械屋さんの手を煩わすことなく、自前で動かせたので、気分は春の日差し。さっ、桜よ、30数年、楽しませてくれてありがとう。切らせてもらうからね。