ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

お客さんと一緒に楽しんだコント大会!

2017-12-18 09:40:05 | コント

 雪だよ、そりゃそうだ、12月も半ばだもの。

 客の入りは悪いだろうなぁ、誰だってこんな雪降りの中、劇場に出かけたかぁないもの。せっかく120席も椅子並べたのにさぁ、良くて半分、ひょっとすると20人そこそこたぜぇ、恐いぃぃぃ!客席の暖かさ、コントの命だからなぁ。不安に苛まれつつの開演前の30分間、良かった、なんとか50人超えた。客席も前方の椅子席はほぼ埋まった。これなら1時間半、楽しく舞台を仕上げられるってもんだ。

 さっ、始まったぜ、トップバッター!『不倫占い』。おっと、セリフが出ない!最初からかよ!しばし役者のにらみ合い、客席に苦笑が沸き起こる。あっ、良かった、今日のお客さんは優しいぞ、とちってもその拙さを楽しんでくれてる。これなら行ける。のっけからの躓きに奮起したのか、二人の女優陣が一大奮起、これ以上なく怪しげに占いを演じてくれて、これで完全にペースを掴めた。

 次なる『ナースX』こちらは、稽古不足、準備不足、気構え不足が歴然、演出も含め多忙なメンバー中心だったとはいえ、ちょっと残念な出来だった。演出や演技に対しても、作者の不満沸々!直前の通しでついつい口出ししちまった。客席の反応も今一、今二。

 置農演劇部OGプラス1、3年生男、は創作コント、昔話の後日談やら裏話を面白おかしく披露してくれた。お話しの構造が分かれば、お客さんもすぐに乗って来て、笑いも上々。聞けば1週間で仕上げた俄か仕立て、演出については動きのあるものにできれば、もっと面白いものになったかな。

 菜の花座三番手は『Jアラート』。チーム名は「ジジババやる気満々ズ」、その名に恥じぬ勢いのある舞台だった。Jアラートに過剰反応したジジババが、竹槍やら鎌やら火縄銃持って役場に押しかけ、ミサイルや武装難民の妄想に煽られて、ついには全村?武装決起に突き進んじまう、ってもの凄いナンセンス、かつ、今の時代を鋭く突き刺し風刺劇!うわーっと一気に突き進んじまわないと、ダメな作品。お客さん、あっけにとられながらも矢継ぎ早のギャグの連発にくらいついてくれた。笑いも上々、ラストのブラックシーンもドキッとする仕上がりだった。

 昨年会場中の笑いをすべて掻っ攫って行った米沢中央演劇部、今年も二人コントで笑いを巻き起こしてくれた。コンビニのアルバイト店員二人のおばかなやり取り、うーん、こりゃ若い奴らじゃなきゃ目も付けない題材だし、演じきれない作品だぜ。今風のテンポの良い、笑いを次から次と突き出して好評だった。ただ、昨年の大爆笑には届かず当人たちはそこがかなり不満のよう。でも、それは脚本の問題だから、去年の『ピロシキ』の方が、数段ナンセンスで面白かったもの、ネットで台本探す難しさだね。

 おおとりは、菜の花座屈強コント『棺桶婆さん』おっと、違った『物忘れ婆さん』。これはもう最強だぜ。ストーリーも奇想天外だし、ギャグもダダぁっと弾切れなし、落ちもドーンと見事な落とし穴。それに加えて個性豊かな役者陣。出てくるだけで笑いを取れる婆さん役者に初々しい20歳のお相手婆さん。棺桶から登場の物忘れ婆さんも天然で吹っ切れていて、大いに可笑しい!予期した通り、最初から最後まで途切れることなく笑いの渦潮、大うねりだった。11月の芸文祭でも大喝采だったが、ここでも大受け、受けて立った菜の花座の意地を見事に示してくれた。

 全演目終了後、お客さんによる審査を行ったんだが、それについてはまた後日、これまたお客さんの暖かさをひしひしと感じる楽しいセレモニーになった、とだけ書いておこう。

コメント
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