ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

台風に煽られてマラソンかよ!?

2017-09-17 14:08:50 | ランニング

 うへっ、この風、ますます強くなんのか?雨の予報は、なんとか消えて、レース中は持ちそうだけど、うわぁぁ、唸ってるよ。木が揺れて、窓を覆うつる草もしきりに首を傾げている。風に向かって走れ!って、こりゃ、とてもじゃないが、2時間切りなんて無理、時間内完走だな、目標は。ただし、このまま台風の影響が強まらなけりゃの話し。憂鬱!棄権するか?なんて弱気の虫もちらちらと顔を覗かせてくる。

 が、行くぞ!走るぞ!シーズンの幕開けじゃないか。高畠ロードレースハーフ。ここから、10月の南陽、米沢、いずれもハーフ、11月の飯坂フルマラソン、そして、12月は締めの湘南フルと続く。負けてらんないよ、台風ごときに。

 だいたいこの置賜は台風にゃめっぽう強いんだ。あわや直撃ってコースたどって来ても、直前で迂回とか、真上通ってるはずなのに、一気に勢力弱まるとか、どう見ても、この地は、台風にとっちゃ鬼門のようなんだ。50年前の羽越水害を除けば、大きな自然災害とは無縁な土地。今日だって、台風の方で逃げて行くさ。

 2度目てのは、なんだってゆとりだね。スタートの1時間前までに受付を、ってことだったので、会場到着は9時過ぎ、待たされることもなくゼッケンその他もらって、選手控室へ。規模小さいからね、男女別の控室もゆったり場所が取れる。トイレに並ぶこともない。去年はショボいな、って感じたけど、このゆったりおおらかさ、いいなぁ、とっても。スタートまでの小1時間、本なんか読んだりして。

 心配の雨も霧雨程度、風も街中や山の中じゃそれほど問題にもならず、前半折り返しで、58分!おっ、こりゃ余裕で2時間切りじゃん、戻りは下り中心だし。バンバン飛ばせば、1時間50分だって切れるかも。なんて、思惑はあっけなく潰えた。残り7キロで時計を見たら、なんとこの先キロ6分ペースじゃ2時間切れないことがわかった。えっ、どうして?折り返しで1時間切ってるのに、それも登りだったろ。わけわからんぞ!なんてこっちゃい。ともかく、この先、5分45秒台で走らないと、2時間を超える。そんなぁぁぁ!

 ほっとけばすぐに落ちてくるペースを必死で維持、ストライドが小さくなっているのが自分でもわかる。しょっちゅう、時計をチェックしながら走るも、足が止まりかかっている。左ふくらはぎも攣りそうでヤバイ。もう、諦めちゃうか?所詮、トレーニング不足なんだし。歳も一つ上がったことだし、無理しねでも、と、怠け心が囁きかける中、うーん、ダメ!あと、3キロ、あと、2キロ、頑張れば切れるんだから。幸い、すぐ後ろを同じペースのランナーが押し上げてくれる。そう、彼に抜かされなけりゃ、何とかなる。頑張るんだ!負けるんじゃない。吐く息はもう、すでに悲鳴に近くなっている。みっともないと思うが、止められない。

 ラスト2キロ、会場の役場の周囲をぐるりと大きく回るコース。なんだって、わざわざ遠回りすんだよ、って、もうほとんど支離滅裂の八つ当たり。最後の直線500メートル!許容時間、3分10秒!ともかく止まらなければ、たどり着く。ラスト150メートル。アラン・シリトーの名作「長距離ランナーの孤独」のラストシーンが頭に浮かぶ。ゴールを前にぱたりと足を止める少年の姿、そんな、あれは怒りと反抗の表現だろが、今、ここで歩いたら、意気地なしジジイの無様な負け犬宣言だぁ!ここまで並走してくれた人も楽々と抜いて行った。

 時計を見る。距離を計算する。スパートが必要か?いや、このペースでなんとか滑り込めはずだ。時計を見ながら、最後10メートルを走り終えて、ゴール!多分、多分、2時間は切ったはず。

 記録は1時間59分52秒!ひょぇーっ、あと8秒。危なかった。でも、良かったぁ。ハーフマラソン男子一般の部、119人中、86位。これも良かった。後ろに20人以上いたんだ。レベルの高い、高畠としちゃ上出来だ。今年の秋シーズンもどうにかこうにか1時間台のハーフタイムで始めることができた。衰えちゃいるが、最小限度で老化を止めることができたってことだ。でも、きっと、1レースごとに目標タイム達成が厳しくなって行くんだろうな。

 いかん、なんとか押しとどめねば!と思うものの、トレーニングはますますダラダラとだらけていくだけなんだから、もう。

 着替えして、会場を出たら、おっと、雨だよ。なんとなぁ、おいらの念力で今までこぼさず待っててくれたんだ。ありがとう、台風さん。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする