ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

なんか、新しいもの作んなくっちゃね!

2017-09-15 09:29:38 | 農業

 何のためにやってる?農作業。そりゃ、食うためだろが。生きるために食う、食うために作る、実にシンプル。だが、そればっかじゃないんだよな。単に必要な栄養源手に入れるためだけなら、なんも、こんなに手広く作る必要もないし、これほど追われに追われるなんて、ばっかじゃないの!ってことさ。

 メロンだって、トマトだって、青菜だって1品種作りゃそれで充分。ラッキョウなんて甘酢漬けにしかしないんだもの、無けりゃ無くていいんじゃね。あれやろう、これ作ろうって欲出すから、ますます畑仕事に雁字搦めにされるんだ。適当に手抜きすりゃ、その分本読んだり、バイクで出かけたりできるんだよ。ああ、今年1年、バイクさん、ほったらかしだった、ゴメン!もちっとお利巧さんになれよ!

 って、思っちゃいる。でもさ、なのにさ、やっぱりさ、手を出しちまうんだよ、新しい品種、未経験の新分野、未知の体験。無くても生きてける、でも、あればもっと豊かになる、その魔力にいとも簡単に引きずり込まれちまうわけさ。

 性格なんだろうな、何かしら変化がないとやってらんない。前年踏襲、なんて我慢ならんから。演劇だって同じ、それで自分の首絞めてるわけだ、常に新作を、ってね。良く言やぁ、意欲満点、興味津々、積極姿勢、ってことなんだろうが、要するに飽きっぽいってだけのことなのさ。

 さて、来年に向けて、畑の新機軸、なんかないか?一部耕した部分、余ったし。ラッキョウの種買いに行ったついでに種売り場をあれこれ物色。うん、ハーブ類に手を出すてのも悪かない。西洋野菜って手もあるぞ。でも、どっちも春からの勝負だ、今、取っかかれる真新しいものはないか?

 かき菜、春先の董立ちを食べるやつ、こりゃ茎たちと変わらんが、芯を止めれば次々と新芽が出て、それを掻き取りつつ利用できるって。甘みとコクありやわらか、なんてうたい文句に乗せられて、まっ、これでも播くか。でも、大して新味はないな。と、隣りの棚を見ると、お、おっ!ソラマメだとぉぉぉ?そんなもん、できるのか?この豪雪地帯で。

 袋の裏を見れば、栽培の手引き。なんだとぉ?冷涼地、10~11月播種で移植後は北風を避けるようにして越冬させましょう、って、雪積もって、北風なんて当たんねえし、無理じゃねえか、ソラマメなんて、せいぜい北関東までだろ、栽培適地なんて。

 だが、待てよ、ここでこれほど堂々と売られてるってことは、需要があるってことじゃねえか?てことは、作れるってことだろ。こりゃ、いっちょ試してみても面白そうだ。それこそ、ダメ元ってやつでさ。数百円のお遊びだ。

 買って帰って、さっそく種まき。まだ9月中旬だけど、いいべ。なになに、黒いへそをしたにして、頭は土から出して播く。こんなかい?

 いやぁ、面白いもんだねぇ、こんな撒き方する野菜があるんだ。ここからどう双葉が出てくんのか、こりゃ苗作るだけだって楽しみだ。できた苗が、畑で冬越せるかどうか、そいつは大いに疑問だが、出来りゃ儲けもの、来年の初夏には茹でソラマメで一杯!なんて、いいんじゃないか。

 なっ、こういう期待、楽しみがあるから、止められないってことなんだよ。

 

 

 

 

コメント
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