ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

シニア演劇学校修了コント、2本目は『神頼み』

2017-02-11 08:58:13 | コント

 冬休み明け、2回目の稽古。立春過ぎたとは言え、まだまだ雪は深い。予報じゃ今夜から大雪だって言うし、時間短縮8時30分までってことで。なんせ、雪深い峠向こうの小国から通って来る人が2人もいるから、くれぐれも無理は禁物。

 前回、台本を渡したコント2本を読む。『バトルINケアハウス』は前回同様、4人全員出席。それぞれが自分なりに読み込んできているので、丁寧にダメ出ししながら読み進めた。節分の豆まきに事寄せて熾烈なバトルを展開するという、はちゃめちゃなストーリー、出演者も1歩も2歩も突き抜けた演技が必要だ。これがコント初心者にはなかなか難しい。普段通りやると、まるで面白くなく、話しの奇天烈度だけが浮き出てまう。思い切って奇人変人になり切ることを要求した。

 もう1本の『神頼み』。

 こちらは、主役が稽古入る直前に骨折!現在も入院中、いやぁ、ちょっとピンチ!でも、今月中には退院できるということだし、杖ついて舞台に立ったとしても、それもまた、別のリアルさがあって面白いだろう。なんて、傍からは勝手なこと言える。と、言うことなので、本日も2人だけで軽く読み合わせ。

 こっちの作品は、僅かな賽銭で過大な願い事をする女に、神様、怒り心頭、やむに已まれず飛び出して、トンチンカンなやり取りをするというお話しだ。まぁ、神様の登場、なんてのはそんなに真新しいアイディアでもない。まるで食券販売機のような賽銭箱とか、すべて営利中心で運営される神社とか、ありきたりな筋立てだが、ここは良く書けてるってところがないわけじゃない。それは、参拝の女の願い事だ。

「無病息災、家内安全、商売繁栄怠りなく!保育所当選、名門合格、成績上昇、お見事卒業!ブラック回避、就活成就、パワハラ拒絶、セクハラ絶滅、一流企業に滑り込み!給料アップ、業績向上、出世街道まっしぐら!親はぽっくり、介護なし、遺産丸どり、税金逃れ!厄除け、魔除け、世界の平和もついでにお願い!万馬券に競輪大穴、パチンコフィーバー、宝くじ、特等当たってウッハウハ!一発妊娠、安産祈願、一姫二太郎、・・・」

 どうだい、とことん網羅しただろう。詳しく読むと、願いの主が女だけじゃないが、まっ、そこは娘の身になってとか、孫に成り代わってお願いしてるってことで、軽く見逃してくれ。読み方としては、!までを一息で唱える。声に出してやってごらんよ、ほれ、調子いいただろ。なんか、テキヤのたんか売とか、経文とかに通じるものがある。ラップ調でもあるなぁ。うん、いいよ。とてもいい、って手前惚れしちまうな。こういう言葉遊び、好きなんだよねぇ。セリフのリズムとか、調子とか、最近じゃあまり流行りじゃないようだけど、語り芸てのは、中身はともかく、聞く人を酔わせる調子の良さが命だから。

 さて、問題は、この名文?を役者がどう唱え上げてくれるかっとことだ。療養中のベッドの上で、リハビリで伝い歩きしながら、このセリフの面白さ仕上げて行って欲しいもんだね。

コメント
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