ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

漁船出現!

2011-09-11 23:22:50 | 演劇

 立つのかどうか?心配だった。舞台いっぱいに漁船を再現する、これ、おそらく高校演劇始まって以来のことじゃ亡いか?

 設計図は詳細に仕上げてあったし、作り込みも一歩一歩着実に進めてきた。たぶん行けるはず。きっと大丈夫。でも、自信はなかった。なんせ曲線に次ぐ曲線。しかも三次曲線なんだから。今まで作ってきたパネルとは難しさのレベルが数段違う。一間ぶんずつ作ってきた船縁をつなげてみなくちゃならない。しかも、船の甲板には平台を敷き詰める。四角形の平台の周囲を船縁の曲線が囲む。これ、どう見たって難題でしょ。

 立つか立たないか、効果はどうか、どうしても事前に試してみたかった。そこでプラザにお願い。照明も音響も綱もと関係も一切さわらないので、舞台と平台だけ使わせてほしい。こんな勝手な注文を快く引き受けてくれて、今日は装置を持ち込んでの試しの立て込みとなった。

 これだけの難問だから、百点満点なんて行くはずはない。まずは合格点の70点なら万々歳のつもりで持ち込んだ。うーん、やはり難しい。パネル間の隙間がどうしても大きく空いてしまう。操舵室パネルの組み合わせが不十分。

 でも、何より困ったのが、役者が座ると船縁に邪魔されて観客に見えなくなってしまうことだった。予想していたこととは言え、さて、どうしたものか?船の中だもの、立ってばかりなんていられない。どうしたって座るわけよ。それが顔しか見えない。

 この解決策は平台をさらに上積みすることで乗り越えることにした。船縁パネルの隙間は、プイのついた網をかぶせることでカモフラージュ。操舵室パネルは角材を付け替えることで対応することにした。

 と、いろいろ改善点は見つかったけど、全体しては、素晴らしい!波風にさらされそちこち錆の浮いた漁船が見事舞台上に出現した。これで行ける。装置だけなら絶対最優秀間違いなしだ。演技エリアの問題もなんとか平台でクリア。後は演技と歌をしっかり仕上げることだけだ。

 30度を超す残暑の照り返しの中、往復1時間を歩き通して立て込みリハをやり遂げた部員たち、本当にご苦労だった。しかも、その後、直しと通し稽古だものね。そして、明日はいよいよ大会会場でのリハーサル。ついに『漂流』の全体像が浮かび上がる。楽しみにしてください。素晴らしい作品ですからね。

コメント
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