桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

歴史は繰り返す

2012-04-25 | Weblog
昨日、橋下徹が「大飯原発再稼働見直し申し入れ」とニュースになっている。「はしした」が動くと、何でも過剰に報道するねえ、マスコミは。あたかも橋下が原発に反対しているかのように報道しているが、全く違う。藤村官房長官が橋下が「対立」を装った対談の中で「国民の説得方法の話があった」と語っていた通りに、本音は「原発賛成派」なのだ。世論の風を読んでいるに過ぎない。
昨日、赤旗紙に「4年の実態にみる」とした橋下政治の4年を検証する特集記事が掲載された。
これを読んで、改めて橋下の政治は、少なくても貧乏人や弱者の力にはならないと判る。
この赤旗記事を読んで思い出したねえ、田中角栄の金権、金脈を追求した先端にいたのが赤旗だったと。田中角栄を「今太閤」と持て囃すマスコミの中で、赤旗と共産党だけが「小佐野賢治とつるんで違法な金権政治をしている」と批判していたが、今の「はしした」人気と報道を見ていると、あの時の角栄人気と報道を思い出さずにはいられない。
いずれ「立花隆」の出現によって、橋下政治の本質が暴露されて政治家としての賞味期限切れになろうが、歴史は繰り返すねえ。

月曜日の新聞

2012-04-25 | Weblog
熱海の宿で見た「朝日新聞」に袴田事件のことが書かれていた。
どこの大学だったか、鈴木と言う法医学者が「今度の鑑定結果は検察にとって痛くも痒くもないだろう」などと言っていて、この男も「御用学者だ!」と怒りを感じたが、帰宅して読み直してブログに書こうと思ったところが、茨城版には掲載されていなかった。地元・静岡の事件で地方版だけの記事だったようだ。
しかし、この鈴木、どうして今度のDNA鑑定結果を「検察にとって痛くも痒くもない」と言えるのか、全く理解できない。
袴田さんの犯行時着衣とされた衣類に、被害者のDNAが検出されないということは「それは犯行時着衣ではない」となる。
そうなると問題は、この衣類の中の「ズボンと一致する端布が袴田さんの実家のタンスから発見された」と言う事実は、一体、何を物語ることになるかだ。袴田さんを犯人とした判決は、このことをもって「袴田さんの実家からズボンの端布が発見されているから袴田さんの衣類」と認定している。当然の判断だが、「被害者のDNAが付着していないことから犯行時着衣ではない」となれば、「袴田さんの実家から端布が発見」されたことは整合性が保てない。誰が考えても「袴田さんを犯人とするために作り上げた証拠であり、袴田さんの実家のタンスに端布を仕込むデッチ上げ行為があった」と判るだろう。
このようなことが判る今度のDNA鑑定結果なのに「痛くも痒くもない」など検察を弁護する「鈴木」なる法医学者は「曲学阿世の輩」と非難するだけでは足りない、学問の衣を被った犯罪者と言うべきだろう。
犯罪者集団検察庁にして、この犯罪法医学者あり、と言うべきだろうか。

樹木葬

2012-04-24 | Weblog
連れ合いの愛猫、ゴンタが死んで2年3ヶ月ほどになるが、実家の田圃の土手にある垂れ桜木の下に埋葬した。連れ合いの父親が、「樹木葬だ」と言って目印の石を立てて埋めたようだ。今日、行って見ると花が咲いていた。

賞味期限

2012-04-23 | Weblog
プレス試写会後の会見で、改めて映画の息の長さを感じた。
何人くらい来たろうか、13人かな?
それだけの記者さんたちが来てくれたことに、ショウジとタカオの映画が持つ時間の経過には失わない力を感じたし、これからも賞味期限がなく上映されて行くのかも知れないと思った。しかし、今日の会見でも感じだが、杉山は話が巧い。あんなに人を食ったようにふざけた話をして笑わせられるのは、あれも才能だと、妙に感心してしまった。

東電OL殺人事件

2012-04-23 | Weblog
今日のプレス試写会場は、東電OL殺人事件の現場に近くて記者会見をする前に見学に行った。
神泉駅前の、本当に目の前で、当時のままに存在する老朽化したアパートは不思議な気持ちになる建物だった。
写真は、部屋に上がる階段とドア。通りから、この数段を上がって部屋に入るわけだが、このアパートの前に居たお絞り屋の息子が、部屋に入る女性と男が入るのを目撃している。
犯人にされたゴビンダさんは、この部屋の鍵を持っていたことから「部屋を使えるのはゴビンダさんだけ」として有罪にされている。でも、部屋には女性が先に入ったと証言している。
この目撃者は「ゴビンダさんに似ている」とも証言しているが、それは警察や検察が言わせることも出来る。重要なのは、女性が先に入ったと語る事実だ。鍵で入るならば、ゴビンダさんが先でなければならない。もうすぐゴビンダさんは無実が明かされることを確信しながら、現場を見てきた。

大嘘つき

2012-04-23 | Weblog
今日の裁判交流集会で、鹿児島の大崎事件関係者から、また腹の虫が納まらない話を聞いた。
大崎事件は、少し知恵遅れのある人が警察に責められて嘘の自白をさせられてしまい犯人になった。その知恵遅れを証明しようとして、弁護団は刑務所に受刑記録である「身分帳」を開示するように求めたところ、「表紙を除いて焼却処分した」と回答したのだと言う。
この身分帳と言うのは、受刑者の出所後も30年の保管が義務づけられている。法律によっと決められているのに、なぜ表紙だけを残して焼却したというのだろう。
あり得ない。
俺も千葉刑務所へ行くときに知能テストをやらされた。多分、刑務所へ行く全員が「考査」と言う過程を過ごし、どのような能力を持っているのかを測られて刑務所へ行く。そして、この考査を参考に刑務所での作業が指定される。だから、大崎事件の人にもあるのだが、それを提出すると知能遅れによる「人の言いなりになる性質」が判り、嘘の自白が判ってしまうことを恐れて「焼却」などと言う大嘘を回答したのだ。
回答したのは刑務所だが、刑務所のトップである法務省矯正局長は検察官だ。その意が伝わらないはずはない。本当に検察は汚い。
全国、至るところで検察は、正義に反する違法行為を重ねている。
こいつらの、こういう行為を犯罪にする法律を作りたいね、1日も早く。

プレス試写会

2012-04-23 | Weblog
今日は、映画のプレス試写会。昨年に公開された作品を、改めてプレスに試写会を行うのは、何だか変な感じだが、そうなんだそうで、これから試写会後に挨拶をするために渋谷へ行く。今日、熱海の裁判交流集会でも、秋に映画をやるとか、上映会を考えていると、何人かから声を掛けられたが、「ショウジとタカオ」は、その闘いと同じに息の長い作品のようだ。
困難の多い人生を背負う人たちにとって、獄中に29を過ごして、それを乗り越えて社会生活をこなし、更には再審で勝利して頑張ったいる俺たちと言うのは、自分で考える以上に見る人にインパクトがあるのかも知れないと思うようになった。

裁判交流集会

2012-04-23 | Weblog

全国で冤罪裁判をしている人や労働争議をしている人たちが集って、勝利のために話し合いをする集会だが、今年も急遽参加することになって、昨夕、熱海に来た。
初めて参加したのが、仮釈放の翌年、1997年だった。あの頃は、全く再審の見通しもなかったのを思い、自分の勝利だけではなくて再審の闘いに社会の理解が深まった今を思うと隔世の感がある。
闘えば勝てる、勝つ!という体験を持って参加出来たのが嬉しかったし、改めて仲間たちの勝利のために頑張りたいと思った集会だった。

若者たち

2012-04-22 | Weblog
今日は代々木駅に近い塾での話だった。
小さな塾で、参加者は13名。男性が7名、女性が6名だったが、全員が真剣に話を聞いてくれた。
事件のことから冤罪が作られる原因、警察や検察改革の本質、日本社会の求めるべき方向と姿など、俺が思い感じるままに話した。
作った伴奏CDを使って何曲かも唄った。
若者たちの明日にこそ投資し、お金を使うべきなのに、返却が前提の奨学金など、みみっちい制度を含めて日本に感じる問題を話したらば、たまたま学費に苦しむ生徒がいて、同感の感想を話してくれだ。
さて、今日は、何人の胸に火を点せたかな。
明日の日本である若い人たちにこそ、政治は金を使わなくては!