桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

賞味期限

2012-04-23 | Weblog
プレス試写会後の会見で、改めて映画の息の長さを感じた。
何人くらい来たろうか、13人かな?
それだけの記者さんたちが来てくれたことに、ショウジとタカオの映画が持つ時間の経過には失わない力を感じたし、これからも賞味期限がなく上映されて行くのかも知れないと思った。しかし、今日の会見でも感じだが、杉山は話が巧い。あんなに人を食ったようにふざけた話をして笑わせられるのは、あれも才能だと、妙に感心してしまった。

東電OL殺人事件

2012-04-23 | Weblog
今日のプレス試写会場は、東電OL殺人事件の現場に近くて記者会見をする前に見学に行った。
神泉駅前の、本当に目の前で、当時のままに存在する老朽化したアパートは不思議な気持ちになる建物だった。
写真は、部屋に上がる階段とドア。通りから、この数段を上がって部屋に入るわけだが、このアパートの前に居たお絞り屋の息子が、部屋に入る女性と男が入るのを目撃している。
犯人にされたゴビンダさんは、この部屋の鍵を持っていたことから「部屋を使えるのはゴビンダさんだけ」として有罪にされている。でも、部屋には女性が先に入ったと証言している。
この目撃者は「ゴビンダさんに似ている」とも証言しているが、それは警察や検察が言わせることも出来る。重要なのは、女性が先に入ったと語る事実だ。鍵で入るならば、ゴビンダさんが先でなければならない。もうすぐゴビンダさんは無実が明かされることを確信しながら、現場を見てきた。

大嘘つき

2012-04-23 | Weblog
今日の裁判交流集会で、鹿児島の大崎事件関係者から、また腹の虫が納まらない話を聞いた。
大崎事件は、少し知恵遅れのある人が警察に責められて嘘の自白をさせられてしまい犯人になった。その知恵遅れを証明しようとして、弁護団は刑務所に受刑記録である「身分帳」を開示するように求めたところ、「表紙を除いて焼却処分した」と回答したのだと言う。
この身分帳と言うのは、受刑者の出所後も30年の保管が義務づけられている。法律によっと決められているのに、なぜ表紙だけを残して焼却したというのだろう。
あり得ない。
俺も千葉刑務所へ行くときに知能テストをやらされた。多分、刑務所へ行く全員が「考査」と言う過程を過ごし、どのような能力を持っているのかを測られて刑務所へ行く。そして、この考査を参考に刑務所での作業が指定される。だから、大崎事件の人にもあるのだが、それを提出すると知能遅れによる「人の言いなりになる性質」が判り、嘘の自白が判ってしまうことを恐れて「焼却」などと言う大嘘を回答したのだ。
回答したのは刑務所だが、刑務所のトップである法務省矯正局長は検察官だ。その意が伝わらないはずはない。本当に検察は汚い。
全国、至るところで検察は、正義に反する違法行為を重ねている。
こいつらの、こういう行為を犯罪にする法律を作りたいね、1日も早く。

プレス試写会

2012-04-23 | Weblog
今日は、映画のプレス試写会。昨年に公開された作品を、改めてプレスに試写会を行うのは、何だか変な感じだが、そうなんだそうで、これから試写会後に挨拶をするために渋谷へ行く。今日、熱海の裁判交流集会でも、秋に映画をやるとか、上映会を考えていると、何人かから声を掛けられたが、「ショウジとタカオ」は、その闘いと同じに息の長い作品のようだ。
困難の多い人生を背負う人たちにとって、獄中に29を過ごして、それを乗り越えて社会生活をこなし、更には再審で勝利して頑張ったいる俺たちと言うのは、自分で考える以上に見る人にインパクトがあるのかも知れないと思うようになった。

裁判交流集会

2012-04-23 | Weblog

全国で冤罪裁判をしている人や労働争議をしている人たちが集って、勝利のために話し合いをする集会だが、今年も急遽参加することになって、昨夕、熱海に来た。
初めて参加したのが、仮釈放の翌年、1997年だった。あの頃は、全く再審の見通しもなかったのを思い、自分の勝利だけではなくて再審の闘いに社会の理解が深まった今を思うと隔世の感がある。
闘えば勝てる、勝つ!という体験を持って参加出来たのが嬉しかったし、改めて仲間たちの勝利のために頑張りたいと思った集会だった。