スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典白山大賞典&不条理の先

2020-09-29 19:06:55 | 地方競馬
 第40回白山大賞典
 ドリームリヴァールは発馬のタイミングがまったく合わず5馬身の不利。すぐにリンノレジェンドが先頭に立ち,2番手にエルディクラージュとホーリーブレイズ。マスターフェンサー,ロードレガリス,ヒストリーメイカー,ロードゴラッソ,ティモシーブルーまでは概ね1馬身の差で続きました。2馬身差でロンギングルックとサウスアメリカン。2馬身差でリンクスゼロ。2馬身差の最後尾にドリームリヴァールという隊列で発走後の向正面を通過し正面に。リンノレジェンドが後ろを離していき,一時的に5馬身くらいのリードに。エルディクラージュとロードレガリスが2番手で併走。ホーリーブレイズとマスターフェンサーが4番手を併走。6番手にヒストリーメイカー。6馬身くらいの差でロードゴラッソという隊列に変化。スローペースでした。
 2周目の向正面でロードレガリスが単独の2番手に。エルディクラージュは内,マスターフェンサーは外に進路を取ってリンノレジェンドも含めた4頭が一団に。コーナーの途中でリンノレジェンドは一杯になり,ロードレガリスが先頭。さらに外から追ってきたマスターフェンサーが2番手に上がり,直線はこの2頭のマッチレース。最後は差し切ったマスターフェンサーが優勝。ロードレガリスがクビ差で2着。直線で大外から追い込んできたロードゴラッソが2馬身差で3着。
 優勝したマスターフェンサーは前走のマーキュリーカップからの連勝で重賞2勝目。このメンバーの中では能力はトップとみていましたが,コーナーを何度も回るようなコースに対しての適性はかなり不安視していました。勝つには勝ちましたが,それは能力によるもので,その課題を克服できたというようには思いません。広いコースの方が向いた馬だという判断でよいのではないかと思います。父はジャスタウェイ
                                       
 騎乗した川田将雅騎手と管理している角田晃一調教師は白山大賞典初勝利。

 第三の規程が含んでいる不条理の先に間接無限様態があるというのがどういうことであるのかを,河合はひとつの実例をあげて示しています。それはスピノザが第二部自然学②補助定理七備考でいっている事柄です。これは,複合した物体corpusが本性essentiaも形相formaも変ずることなくひとつの物体を形成するなら,この種の物体によって組織されたより複雑な物体についても同様であるから,このことを無限に先まで進めていくなら,僕たちは物体としての全自然はひとつの個体であって,全自然を構成する各々の物体が無限に多くのinfinita仕方で変化しつつ,全自然自体には何の変化も起こらないと認識するcognoscereことを主張した箇所でした。ここでいわれている全自然は,書簡六十四でいわれている,無限の仕方で変化しながらも常に同一に止まる全宇宙の姿facies totius Universiのことにほかなりません。つまりそれは延長の属性Extensionis attributumの間接無限様態です。だから物体が無限に複合していくことを認識すると,延長の属性の間接無限様態の認識cognitioに至るという意味で,河合は不条理の先に間接無限様態があるといっているのです。したがってこれは,僕たちの認識についてそのようにいっているといえるでしょう。また同時に,僕はスピノザが主張しているこの部分には論理的飛躍が含まれていると考えているといいましたが,河合はその論理的飛躍を,不条理という語で示そうとしているといってもいいでしょう。
 書簡十二でスピノザが分類した第二のもの,すなわちその原因causaによって無限であるものは,もしもそれが原因から抽象されるなら,部分に分割され有限finitumであるとみなされるのでした。河合の第二の規程は,原因からの抽象とはいわれずに,抽象的に認識されればといわれているのですが,河合の分類は書簡十二を規準のテクストとしているのですから,ここではその相違について云々する必要はなく,同じ意味であると解してよいでしょう。そしてこれでみれば,河合のいっていることに妥当性があることは明らかでしょう。なぜなら,第二部自然学②補助定理七備考でスピノザが示したような仕方で間接無限様態の認識に帰着するのであれば,この認識は原因から抽象された認識そのものであるということができるからです。
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