スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

報知盃東京記念&生じやすい誤解

2020-09-10 19:12:41 | 地方競馬
 昨晩の第57回東京記念
 先手を奪ったのはホーリーブレイズ。行きたがるのを押さえながらリンゾウチャネルが2番手。3番手にジョースターライト。4番手をストライクイーグル,サブノクロヒョウ,サーヒューストンの3頭で併走し,この6頭が先行集団を形成。2馬身差でトーセンブルとハセノパイロの2頭が好位。5馬身ほど離れてチェスナットコート,サウンドトゥルーと追走。2馬身差でニーマルサンデー。3馬身差でカンムル。6馬身差でワンフォーオールとバンズーム。3馬身差の最後尾にキャッスルクラウンとかなり縦長の隊列に。最初の1000mは64秒1のミドルペース。
 向正面で動いたのはサウンドトゥルーで,サーヒューストンの外まで上昇。サーヒューストンはここで一杯。2番手のリンゾウチャネルが3コーナー過ぎにホーリーブレイズの前に出るとホーリーブレイズも一杯。ジョースターライトはついていき,サウンドトゥルーはそのまま外から捲り上げていきました。直線の入口ではサウンドトゥルーが2番手に上がり,ジョースターライトはここで一杯。直線ではサウンドトゥルーがあっさりとリンゾウチャネルを差し,楽に抜け出す形での圧勝。リンゾウチャネルは苦しくなり,じわじわと脚を伸ばしてきたサブノクロヒョウが7馬身差で2着。リンゾウチャネルが3馬身差の3着。
                                   
 優勝したサウンドトゥルー金盃以来の勝利で南関東重賞は3勝目。前半は後方を追走し,末脚で勝負をするというのが好走のパターン。なので全体の上りが早くなるレースは苦手。そのような意味では,あまり上がりが速くならない長距離のレースでは適性を発揮しやすいということなのでしょう。昨年来,大井の長距離戦で特異に良績を残しているのは,そういう理由からだと思われます。このメンバーで56キロというのも有利だったのではないでしょうか。母の父はフジキセキ。ふたつ下の全弟に一昨年の佐賀記念を勝っている現役のルールソヴァール。4つ下の半弟に昨年のアンタレスステークスと今年のダイオライト記念を勝っている現役のアナザートゥルース
 騎乗した船橋の森泰斗騎手プラチナカップ以来の南関東重賞38勝目。東京記念は初勝利。管理している船橋の佐藤裕太調教師は南関東重賞9勝目。東京記念は初勝利。

 予めいっておいたように,僕は思惟の属性Cogitationis attributumの間接無限様態が何であるのかについては明確な解答を持ち合わせていません。しかしそれが,諸観念の総体ではないことは確実であると考えています。いい換えれば,近藤は誤ったことを示していると考えています。しかしその理由を説明していく前に,思惟の属性の間接無限様態が何であるのかということについて,生じやすい誤解というのがあると僕は思っていますから,それに関する注意点を先に述べておくことにします。
 同一に止まる全宇宙の姿facies totius Universiが延長の属性Extensionis attributumの間接無限様態であるなら,思惟の属性の間接無限様態は,その観念ideaに類するものだとイメージされることがあるのではないかと思います。第二部定理七系では,神の働く力agendi potentiaと神の思惟する力Dei cogitandi potentiaは同一であるといわれています。したがって,神の本性naturaから形相的にformaliter,すなわち知性の外に生じるすべての事柄は,神の観念Dei ideaから客観的にobjective,すなわち知性のうちに発生することになります。延長の属性の間接無限様態は当然ながら神の本性から形相的に生じる事柄のひとつを構成します。よってその観念が神の観念から客観的に生じるのです。すなわち,延長の属性の直接無限様態の観念というのは存在するのであって,この観念は思惟の属性の間接無限様態を構成すると思われてもおかしくはないと僕は思うのです。しかしこれは誤りです。つまり,延長の属性の間接無限様態の観念は思惟の属性の間接無限様態ではありません。なぜそうであるのかということは,わりと容易に論証することができます。
 第二部定理七は,観念と観念対象の連結connexioと秩序ordoが一致するということを示しています。したがって,延長の属性の間接無限様態の観念の原因causaと結果effectusの秩序と連結は,延長の属性の間接無限様態の原因と結果の連結と秩序に一致します。では,延長の属性の間接無限様態の原因と結果の連結と秩序はどうなっているのかといえば,それは第一部定理二二に示されています。すなわち延長の属性が延長の属性の直接無限様態という様態的変状modificatioに様態化した限りで延長の属性を原因として,延長の属性の間接無限様態が発生するという連結および秩序になっているのです。
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