スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

サンケイスポーツ盃戸塚記念&本性と存在

2020-09-17 19:03:17 | 地方競馬
 昨晩の第49回戸塚記念
                                        
 アマルインジャズは立ち上がるような発馬で1馬身の不利。大外のインペリシャブルの加速が鋭く,すぐにハナへ。内からファルコンウィングが追い掛けていき先行争い。発走後の向正面で3番手以下に5馬身の差がつきました。内のファルコンウィングが制してハナへ。1周目の正面の入口ではインペリシャブルは2番手に控えました。ファルコンウィングはそのまま飛ばしていき,2周目の向正面に入るあたりで5馬身のリード。2番手のインペリシャブルと3番手のウタマロの間隔も8馬身くらいに。4番手のルイドフィーネ,5番手のヴァケーションとデスティネの4頭は一団。3馬身差でティーズダンク。3馬身差でチョウライリン。4馬身差でバブルガムダンサー。3馬身差でカズベナートル。アマルインジャズが後方3番手でコーラルツッキーとモンゲートラオが併走というとても縦に長い隊列に。超ハイペースでした。
 インペリシャブルは3コーナー手前からファルコンウィングとの差を詰めに掛かりましたが,直線の入口でも追いつけず。この間にウタマロが内から進出して単独の2番手に。逃げるファルコンウィングをウタマロが追うところ,大外からティーズダンクが末脚を伸ばし,2頭を差し切って優勝。ファルコンウィングが1馬身差で2着。ウタマロはクビ差で3着。
 優勝したティーズダンクは昨年11月,南関東への転入初戦となったオープンを勝って以来の勝利。北海道でサンライズカップを勝っていますが南関東重賞は初勝利。この馬はクラシックで善戦をしていて,ここが秋の初戦。優勝候補の1頭とみていましたが,このレースは展開面が,実力上位の馬たちの中では最も有利に作用した結果といえそうです。ですから同じメンバーが相手ならまた勝てるという力関係ではないかもしれません。父はスマートファルコン。母の父はキングカメハメハ。6代母がバレークイーンの祖母という同一牝系です。
 騎乗した大井の笹川翼騎手は昨年のマイルグランプリ以来の南関東重賞7勝目。戸塚記念は初勝利。管理している浦和の水野貴史調教師は南関東重賞4勝目。戸塚記念は初制覇。

 自己原因causa suiがいかなる意味で起成原因causa efficiensの一部をなすのかといえば,それは第一部定義一に示されている通りです。すなわちその本性essentiaがそれ自身の存在existentiamを含んでいるという意味において,自己原因は起成原因の一種であるとみなすことができるのです。このとき,これを因果関係において判断すれば,それ自身の本性が原因であって,それ自身の存在はその結果effectusであるというようにみえる場合があるかと思います。そしてこのようにみたときには,自己原因であるものにとっては,原因であるものと結果であるものが同一であるというように判断されることになるでしょう。ですが,この解し方は適切ではないと僕は考えます。なぜなら,このような解し方こそが,自己原因を原因のようなものとみなす解し方の代表例に該当すると僕は考えるからです。スピノザの哲学ではそれとは逆に,結果を外部に産出するproducereような原因が,自己原因に類するものとして把握されるべきなのですから,自己原因とは原因と結果が同一のものであるという解し方は,少なくとも適切ではなく,もっといえば誤っていると僕は考えます。
 スピノザは第一部定理二〇で,Deusの存在と神の本性は同一であるという意味のことをいっています。これを証明するとき,スピノザは属性attributumが永遠aeterunusであるという第一部定理一九と,属性が神の本性を表現するexprimereという意味に解せる第一部定義四に訴求しています。確かにこのことを論証する場合には,これが正しい方法なのでしょう。ですが,僕の考えでいえば,神の本性と神の存在が同一であるということ,いい換えれば神の本性と神の存在の区別distinguereは理性的区別にすぎないということは,神が自己原因であるということから直接的に帰結しなければなりません。いい換えればあるものが自己原因である限り,あるいは同じことですがあるものの本性にそのものの存在が含まれている限り,そのものの本性とそのものの存在は同一なのであって,それらを理性的にではなく区別することは不可能なのです。したがって,神あるいは自己原因であるものについては,その存在とその本性が同一のものなのですから,一方が原因であり,他方が結果であるという解釈は成立しないのです。
コメント
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