スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典道新スポーツ杯北海道2歳優駿&自然主義的読解

2015-11-08 19:29:17 | 地方競馬
 5日の第42回北海道2歳優駿
 どの馬もあまり逃げたくはなかったようで,隊列が定まるのにかなりの距離を要しました。向正面に入ったところで先頭に立っていたのはタイニーダンサーですが,ペースを上げなかったため,外からエネスクが交わしていき,ここからこの馬の逃げに。単独の2番手にタービランスが上がり,控えたタイニーダンサーとスティールキングが並んで3番手。その後ろにキョウエイギアという並びに。ペース自体はミドルペースかハイペースであったと思います。
 3コーナーを回るとタービランスはずるずると後退。外を捲りあげたキョウエイギアが2番手になり,先に行かせて後を追ったスティールキングが3番手で直線はこの3頭の追い比べ。ここに加わってきたのが,コーナーは内を回り,直線で大外に出てきたタイニーダンサー。前3頭の争いから抜け出したスティールキングをゴール前で捕えてタイニーダンサーが優勝。スティールキングがクビ差で2着。エネスクが2馬身差の3着でキョウエイギアはアタマ差の4着。
 優勝したタイニーダンサーエーデルワイス賞に続いて重賞連勝。能力が高いのは判明していましたが,距離延長が案じられました。先頭に立っても騎手に従順で,しっかりと折り合ったことでそれを克服。前々走の1600mの北海道重賞は相手関係もあっての大差勝ちでしたが,そのときも折り合いはついていて,その経験が大きかったように思います。これなら全日本2歳優駿でも能力的には好勝負が可能でしょうが,そちらに向う場合には左回りが課題になります。父はサウスヴィグラスプロポンチスグランドターキンの分枝。半姉に2013年の桜花賞を勝ったイチリュウ
 騎乗した北海道の桑村真明騎手と管理している北海道の角川秀樹調教師は第36回以来6年ぶりの北海道2歳優駿2勝目。

 『百花繚乱の園』の記述内容は,必ずしも著者であるアドリアン・クールバッハAdriaan Koerbaghが,旧約聖書の編纂者がイブン・エズラであると主張しているのではないと読解することも可能になっています。当該部分は,最も著名な神学者の幾人かが,エラスドスがユダヤ教徒の諸著作から編纂したと考えているという記述になっているからです。ですが僕はこの部分は,アドリアンが神学者の名を借りて,自分の主張をしているものだと解します。なぜなら,たとえばモーセ五書について,それはモーセが書いたものではないということは,モーセ五書そのものの記述内容がそれを明らかにしているとしても,この当時においては大胆な,あるいは異端的な主張でした。なのでそれを主張した文書が広く出回っていたとは考えにくいと思うからです。アドリアンが神学者たちというとき,もしもだれかを具体的にイメージしていたなら,それはスピノザであった可能性が高いと僕は考えます。
 このことは,アドリアンが,聖書の意味を解釈するための適正な方法として,一般に書物の内容を解釈するのと同じ方法を採用しなければならないと主張していることからも補強できると思います。この方法は『ある哲学者の人生』では自然主義的な方法といわれていて,書かれたものの言語の研究と,著者および章句の歴史的な文脈に依拠した方法であるとされています。これはスピノザが聖書を解釈しようとするときの方法そのものといっていいほどです。つまり単に研究内容に関連する事柄だけでなく,研究の方法論に関しても,スピノザとアドリアンとの間には何らかの議論があったと解するのが妥当であると思います。
                      
 『神学・政治論Tractatus Theologico-Politicus』でスピノザがモーセ五書がモーセが書いたものではないことを証明するとき,援用するのはエズラの見解ですが,エズラの見解というのはモーセ五書そのものの記述内容に依拠しています。スピノザもまたその部分である『神学・政治論』の第八章ではエズラの研究に依拠することによって自説を述べているのだと解するのが妥当であって,つまりモーセ五書をだれが書いたのかは,モーセ五書の記述内容から判断するべきだと考えていたに違いないと思います。
コメント
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