スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京湾カップ&第一部定理三二まとめ②

2007-05-12 21:00:38 | 地方競馬
 3日に船橋競馬場で行われた3歳限定の地方競馬交流重賞,東京湾カップの回顧です。前予想で難解といったのですが,その通りの結果でした。僕が期待したフジエスギャラントとアルクールが発走で大きく出遅れ。この2頭はここでもうレースに参加できませんでした。
 先手を奪ったのはグローリーソング。コウノピロニールとイチモンジがこれを追う展開。1700メートルということで中途半端なラップしか分からないのですが,前後半のラップ差からするとハイペースだったのではないかと思います。一般にハイペースの競馬は先行した馬たちにとって不利なのですが,このレースは中団でレースをしていたウエスタンローレルが4番手まで進出してきた以外は道中で動きらしい動きがなく,直線は前に行った3頭の叩き合いに。これを外からウエスタンローレルがまとめて差しきって優勝となりました。逃げたグローリーソングが2着に粘り,3番手だったイチモンジが頭差の3着。
 勝ったウエスタンローレルはこれが3勝目で重賞は初制覇。山田信大騎手は2005年10月の埼玉新聞杯以来の南関東重賞優勝。ここは有力馬の凡走と,相手関係に恵まれた気もしますが,いずれ紹介しますが父は活躍馬で,血統的には晩成タイプと思われますので,まだ成長が見込めるかもしれません。
 名前をあげた馬が3着以内に1頭も入らないという結果になってしまいましたが,その中で惜しかったのは4着同着のパルパディア。逃げた馬が2着,2番手の馬がこの馬と4着同着,3番手の馬が3着と,ハイペースにも関わらず前残りのレースとなった中で,出遅れた2頭と同じような位置から4着。ゴール間際の末脚は際立っていて,やや脚を余してしまった印象です。

 明日はヴィクトリアマイルがあります。ここはカワカミプリンセス◎の底力に期待。相手の筆頭はスイープトウショウ○で,以下,ディアデラノビア△,アドマイヤキッス△の順。さらに加えればフサイチパンドラとアサヒライジング。

 その発生ということを念頭において一般論にある程度まで近い形で責任という概念をエチカから抽出しようとするなら,スピノザにおける自然権の概念に注目するのが最適ではないかと僕は考えました。すなわち自然権とは現実的に拡大したり縮小したりするものであって,共同体(社会あるいは国家を含む)においてそれは拡大するので,共同体の維持は各人の自然権の保持という観点から守られねばならず,そのために各人は自分の自然権の一部をそこにおいては放棄しなければならない。そこで責任という概念が,自然権を放棄すること,逆にいえば共同体の維持に危機をもたらすことに人間を駆るような感情に対する相反する感情として作用するように生み出されたという観点です。
 しかしこの考え方にはひとつの決定的な難点があって,第一部公理三が意味するように,エチカを貫く論理はただひとつ,因果論だけなのですが,これはどうも共同体の維持という目的のために責任という概念を発生させるという意味で,スピノザの哲学からは排除されなければならない目的論的説明のように思えるのです。
 そこでこのような消極的な説明方法ではなく,責任という概念がそれ自体で積極的に抽出されるようなあり方がないのかどうかをさらに模索していくことになりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする