スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京プリンセス賞&それ自体での判断

2007-05-10 22:32:31 | 地方競馬
 雨の中でのレースとなってしまった東京プリンセス賞。パチョリの逃げかと予想していましたが,カネショウメロンが内からこれを制して各馬を先導。前半の800メートルは50秒9のミドルペースになりました。
 発走が悪く,1コーナーでも頭を上げて気性面の難しさを窺わせ後方の位置になったピュアーフレームが向正面で外を進出。好位につけていたシーホアンの後ろまで上がりましたが,ここでコーナーを迎えるとまた離され加減になってしまいました。そのシーホアンがよい手応えで直線に入りスパート。これより前に位置していた馬はすべて一杯となり,完全に抜け出したのですが,前半はピュアーフレームとほぼ同じ位置にいて,道中は動かなかったアグネスターフが馬群を縫って急襲,シーホアンの外に併せて叩き合いに持ち込むと,ゴール前でこれを競り落として優勝。シーホアンが頭差の2着で,直線ではまた盛り返してきたピュアーフレームが,3馬身離されたものの3着に入っています。
 優勝したアグネスターフはこれが南関東重賞初制覇。鞍上の町田直希騎手は正月のオールスターカップ以来の南関東重賞優勝。桜花賞では2着でしたが,末脚は際立っていて,今日はこの馬の持ち味を十二分に発揮することができたということだと思います。距離延長,コース替わりも味方になったと思われます。
 2着のシーホアンは,結果的には抜け出すのが早かったということですが,今日のレースを考えれば仕方がなかったのではないかと思います。少しだけ運が足りなかったという印象です。
 3着のピュアーフレームは見た感じでははちゃめちゃなレース振りで,それでこの着順は能力の証明と思われ,馬がレースを覚えてくればさらに活躍が見込めそうです。

 責任という概念を積極的に抽出しようとすれば,責任という概念に,善悪という価値を含ませるという方法しかないというのが僕の考えです。そして第四部定理八により,人間にとって善悪というのは認識の問題であって,それはある事物についての認識の問題であるのではなく,複数の事物を比較して認識する問題です。比較の問題である以上は,より小さな善とより大きな善を比較するなら,より小さな善は悪と認識されるでしょうし,またより大きな悪とより小さな悪が比較されるなら,より小さな悪は善と認識されるでしょう。これはスピノザも認めるところと思います。
 しかし,こと責任論に関しては,より大きな善と比較されて悪とみなされる善に責任を帰し,逆により大きな悪と比較されることによって善とみなされる悪に責任を帰さないというのはどう考えても不条理です。したがって,責任を生じさせるような善悪については,あくまでもそれ自体で判断されなければなりません。すなわちそれが他人に悲しみをもたらしたのか喜びを与えたのかという観点から判断されなければならないと思います。そしてこれは,能動的な人間が悲しみを認識すると仮定しようと認識しないと仮定しようと,さらには人間を能動的な場合で考えようと受動的な場合で考えようと,同様に妥当することだろうと思います。
 今回のテーマはこれで終了です。明日からまとめます。
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