スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

さきたま杯&第二部定理一六系二

2007-05-30 22:19:11 | 地方競馬
 好メンバーが揃い楽しみなレースとなった第11回さきたま杯
 外から被せられると脆いロッキーアピールが鞭を入れて強引にハナを奪っての逃げ。これを愛知のキングスゾーンがマークする展開となり前半の600メートルが35秒3のハイペース。浦和の1400メートルは発走後が直線ということもありますが,最初の200メートルが11秒7というのはあまりあるラップではなく,先行した馬にとっては厳しいレースだったのではないかと思います。
 3コーナーを回ったところでロッキーアピールは後退。キングスゾーンが先頭に立ち,外からアグネスジェダイという態勢。厳しいレースと思われたキングスゾーンの方が粘り,何とか振り切ったところへインからメイショウバトラー。結局,こちらの伸び脚が上回り,頭だけ差し切って優勝。キングスゾーンが2着に粘り,昨年の覇者,アグネスジェダイは3着。
 優勝したメイショウバトラーは前走のかきつばた記念に続いて重賞連勝。今日はそれほど暑かったわけではありませんが,やはりこの時期になって体調はアップしてきているようです。また,昨年もそうだったのですが,今日もインに進路を取った武豊騎手の手綱捌きも大きくものをいったと思います。
 2着のキングスゾーンはこの展開,このメンバーで僅差の2着は健闘。昨年の浦和記念でも2着でしたので,このやや特殊なコースが合っているという面もあるのかもしれません。
 期待したフジノウェーブは4着まで。ただ今日は発走で滑ってしまいおそらく予定より後ろからの競馬になってしまったのが応えたと思われますので,それでもここまで追い込んでこられたのであれば,全国区でもある程度は戦える目途が立ったとはいえるのではないかと思います。

 ここまでのことからよりよく理解できる部分が『エチカ』の中にもうひとつあります。それが第二部定理一六系二です。
 「第二に,我々が外部の物体について有する観念は外部の物体の本性よりも我々の身体の状態をより多く示すということになる」。
 これはちょうどイエスの復活の例と対応しています。すなわち,たとえばマグダラのマリアの精神mensのうちにあるイエスの観念ideaは,マグダラのマリアの前にイエスが現実的に存在しているか現実的には存在していないかということに関係なく,イエスの身体corpusの本性naturaと同時に,マグダラのマリアの身体の状態を含んでいるわけです。したがって,マグダラのマリアの精神のうちに,現実的に存在するイエスの観念があるからといって,そこにイエスが現実的に存在するということにはならないわけです。同じことは,第二部定理一七の具体的な意味における,僕の精神のうちにあるこのパソコンの観念にも妥当するということになります。この観念もまた,このパソコンの本性と同時に,僕の身体の状態を表示するような観念であるということになります。また,これらのことから,現実的に存在する同じ物体corpusについて,異なった人間が異なって知覚するpercipere場合があるということ,また,同一の人間が異なったときに異なって知覚する場合があるということの理由も分かるのではないかと思います。
 なお,これは系Corollariumですので,本来は証明Demonstratioが必要な事柄ではありますが,ここでは先に第二部定理一七,第二部定理一七系,第二部定理一九を,この系に依拠せずに証明していて,これらのことからこの系が正しいということがすでに明らかになっていると思いますので,この系の証明についてはここでは省略します。
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