スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

王位戦&矛盾と実在

2006-07-28 22:18:14 | 将棋
 王位戦の第二局は先手の羽生王位が制して2連勝,この対戦は2年連続ですが,昨年とは逆の展開になりました。居飛車対振飛車の相穴熊というのは序盤が難しく,ましてこの将棋は早い段階で角交換となったので,封じ手の辺りではすでに形勢に差があったと思われますが,僕の力では分かりません。その後,佐藤棋聖の攻めに羽生王位が反撃するという進展で,先手が角銀交換の駒得になった上,先手の金が2枚とも玉の守りについたのに対して,後手の金は1枚が4筋方面の守備のために玉から離れてしまったところでははっきりと先手が優勢となった感じで,そのまま押し切りました。第三局は,8月3日と4日に指されます。なお,第一局に関して,僕の記事だと後手の羽生王位が一方的に攻め勝ったような印象ですが,実際には,封じ手で佐藤棋聖が名人戦から離れた後しばらくは,厳密には先手の佐藤棋聖の方が有利ではあったようで,正確には後手の逆転勝ちです。
 明日から福井記念が始まります。決勝は8月1日です。

 形相的に考えた場合に,本性に矛盾がないものと本性に矛盾があるものの相違は,単に各々が客観的に(観念として)考えられた場合に,前者が真(真の観念)であり,後者が偽(誤った観念)であるにすぎないというわけではありません。むしろこの相違は,十全な観念と混乱した観念の相違と同様に,前者が有であるのに対して,後者は無であるという関係にあります。したがって,知性の秩序に従って概念される十全な観念の対象が形相的に実在するように,形相的に本性に矛盾を含んでいないようなものは,どんなものでも実在するということになります。逆にいえば,形相的に実在するどんなものにも,それに固有の,矛盾を含まない本性があるということになるのです。よってこれとは逆に,もしもあるものの本性に矛盾が含まれている場合には,それは実在しない(実在することができない)ということになります。
コメント
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