スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

マーキュリーカップ&第二部公理五の内容

2006-07-17 19:41:00 | 地方競馬
 第10回マーキュリーカップは,好位の内につけていたクーリンガーが,直線でも内から抜け出して快勝しました。勝ち馬より少し前の外にいたグラッブユアハートが2着,勝ち馬の後ろから外を追い上げたレマーズガールが3着。
 順番は違いましたが予想の上位3頭による決着で,意外に人気がなかったクーリンガーが勝ったので,思いのほか配当もつきました。クーリンガーはこれで重賞は6勝目ですが,そのいずれもがGⅢ。要するにある程度のメンバーになると強いけど,それ以上だと敵わないというタイプの典型的な馬です。ただ,実力よりは人気にならないタイプの馬でもあり,馬券的にはむしろありがたい馬といえると思います。

 第二部公理五は,そのまま公理Axiomaとして成立するかは僕も疑問に思いますが,言明されている内容自体は正しいです。いい換えれば,公理としては成立しなくても,定理Propositioとして証明することは可能です。そしてその場合の鍵となるのが,ここでテーマにしている第一部公理五なのです。すなわち,もしも互いに共通点がないものが互いに互いを認識し合うことができないのだとすれば,逆にあるものが認識するcognoscereことができるものは,思惟の様態cogitandi modiを別にすれば,そのあるものと共通点を有するものだけであるということになります。
 ところで,人間の身体corpusは延長Extensioの個物res singularis(物体corpus)ですから,人間が認識することができるものは,思惟の様態を別にすれば,物体だけであるという第二部公理五が,ここから帰結されるのです。したがって,人間の精神mens humanaを構成する観念ideaは,物体の観念か,そうでなければ観念の(厳密にいえば観念だけでなく,何らかの思惟の様態の)観念であるということを,一般的にいうことは,別に間違ったことではないということになります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする