漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

ノーストリリア

2006年04月19日 | 読書録


「ノーストリリア―人類補完機構 」
 コードウェイナー・スミス著
ハヤカワ文庫SF

読了。

 コードウェイナー・スミスも、恥ずかしながら、初めて読んだ。
 彼の唯一の長編ということだが、古典として残るのは確実。懐が深い。
 あらすじは、僕が書くこともなく、この小説の冒頭に要約されていた。

「お話は簡単だ。むかし、ひとりの少年が地球という惑星を買い取った。痛い教訓だった。あんなことは一度あっただけ。二度と起こらないように、われわれは手を打った。少年は地球へやってきて、なみはずれた冒険を重ねたすえに、自分の欲しいものを手に入れ、無事に帰ることが出来た。お話はそれだけだ。」

 「ノーストリリア」読了の勢いで、

「レフト・アローン」
藤崎慎吾 著
ハヤカワ文庫JA

を読み始める。短編集。

 しかし、一作目の表題作で挫折しかける。サイボーグに改造された少年が戦うというこの作品。こういう小説は、SFには多いけど、苦手なんだよなあと思いながら。でも、最後の作品が画家田中一村を題材にしているということで、とりあえずそれだけは読もうとした。
 タイトルは「星窪」。これは、悪くなかった。鉱物の量子テレポートというアイデア。やっぱり他のも読んでみよう。