漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

チャンセラー号の筏

2005年09月11日 | W.H.ホジスンと異界としての海
 集英社文庫版、ジュール・ヴェルヌ著の「チャンセラー号の筏」を読みました。
 本には「本邦初訳」と銘打たれているのに、わざわざ「集英社版」と断ったのは、ヴェルヌのファンサイト「Jules Verne Page」を運営しているsynaさんによると、既に1913年に「漂流奇譚 生き残り日記」のタイトルで安東鶴城氏という方が翻訳し、フーズ・フー社から出版しているということだからです(詳しくは、ここにあります)。

 一読しての感想は、大変面白かったということです。
 こうした「漂流物」として有名な作品は、色々とありますが、発表された年代とその内容から考えても、「チャンセラー号の筏」はかなり高い評価のできる作品だと言えるでしょうね。さらに、細部に拘れば拘るほど、いろいろな発見もできそうです。