柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

うちの寅は、美形の寅

2008年05月29日 | sibatanoriko?
目を凝らして、よーく見てください。
ベットの上にピンクの枕???
ダメダメ、もっとよく見て、
枕に黒い足が見えませんか。

始めまして、甲斐犬、寅です。

甲斐犬知ってますか?  そうです。山梨の甲斐です。
生粋の日本犬で、黒い犬と、寅のように黒にトラ模様がある犬がいるんですよ。
トラ模様にも、種類があって、うちの寅は「赤トラ」なんです。

柴犬より少し大きい犬ですが、うちの寅は小粒ですね。

友人が寅を見つけて、「寅ちゃん」と叫んだら、一緒にいた人が
「とら? やだ、トラじゃなくて、熊でしょう」と言ったくらい
チョット見は、熊みたいですよ。

テレビで、トキオの山口君が熊の子供と遊んでましたが、ちょうどあんな顔です。

とてもつぶらな、小さい丸い目をしていますが、娘の友達は「涼ちゃんちの犬、
可愛そう、目がシジミみたいに小さい」とすご~く失礼な事を言います。

確かに、チワワのように大きな目じゃないけど、大変美男子です。

特に、世のおばちゃん達からは絶大な人気で、散歩中、よく「ワー、可愛い犬ですね」と、言われます。

近くに寄ってきた人は、寅の美形に気が付くけど、遠くにいると真っ黒でわからないのが、残念。

でも、玄関前に犬小屋があり、真っ黒い犬が吠えると、迫力あって
いい用心棒をしてくれます。

この手の犬は、気性が荒く、飼い主以外にはなれないので、獣医さんも
診察には、構えるそうですが、うちの寅は「甲斐犬にしては珍しく、優しい子」と
お墨付きです。

小さい頃から、人に撫でまくられたので、人は好きみたいですね。
でも、安心は出来ません。

気の合わない犬には、30m位手前から、仁王立ちして「ウーーー」と唸り始めます。
向こうが、ボクサー2頭でも、これをやるんですよ。
向こうも、寅が嫌いみたいですね。

勝ち目は絶対ないので、主人はしっかりと首輪を抑えるそうですが
ボクサーの飼い主さんが、犬に引っ張られるんですね。
なんせ犬が2頭で、大きいですから。

寅と同じく、主人も、犬に引っ張られる飼い主が気に入らないようで、
「責任もって、飼え!」と唸ってます。

私は、実家にいるときから、ずっとトイプードルを飼ってました。
40年くらい前からです。
多いときは8匹くらいいましたね。

5年前に、最後のトイプードルが交通事故で亡くなって、その後、16年飼っていた雑種の犬が老衰で亡くなり、その2年後に、寅がきました。

初めは、だれにでも寄ってきましたよ。愛想のいい子で。

ある日、散歩で甲斐犬を連れた女性が言ったんです。
「うちの子は、2年過ぎたら、ちっとも、私の言うこと聞かなくなって!散歩も
餌も、私がやってるのに。呼んでも私を無視して、夫の処へ言っちゃうんですよ」

へー、そうなんだ、寅はそんなことはないね。
ちゃんと私に顔を擦り付けてくるもの!!!

2歳になった途端、「寅、来い」
スタスタと私を通り過ぎ、主人のとこへ、行きました。

それ以来、主人のいないときが、私の出番です。

後は、枕を抱いて寝て、呼ばれると、3度目くらいに目を開け
4度目に顔を少し上げ、5度目に、私の顔を寝ぼけマナコでみて
6度目に「しょうがないなー、面倒だなー」と言ってるような感じで
ノコノコやってきて、頭を撫でられたら「ハイハイ、おしまい」と帰っていきます

どういう事!  これが、由緒正しい日本犬のあり方のようです。

今や、主人に旅行という言葉はありません。
「寅を残して、出かけるなんて俺には出来ない。」

よーく、解っております。
それでは、私だけ、旅行に行かせて頂きます。

我家は、寅が来てから、主人が始めて育児に専念しています。

30年前に、わが子にも、そのくらい・・・・・
と言わないのが、我家の平和なんですね。

大人のいい女

2008年05月27日 | 葬祭スタッフ
今日はステキな人と逢ってきました。

お目にかかるのは、久しぶりです。

つい先日、転職をされました。
以前、彼女は葬儀社で年間100件ほどの担当をする、有能な人でした。
そこは、分業制ではないので、打合せから終了までフル担当です。

脂が乗り切った時に、急な転職をします。

今度は人を育てる機関に勤めを変え、葬儀業界へ巣立っていく人の
後押しをし始めました。
これも、彼女には適任だったと思います。
彼女の努力で、多くの人が葬儀業界で働き続けています。

今日の彼女は、葬儀の現場から駆けつけてきました。
担当者に戻った訳ではありません。
一スタッフとして、葬儀社の一コマになっていました。

お客様の誘導をしながら、
「もっと、こうしてあげたら??」と感じるそうですが
余計な事は、言っても、やってもいけないと教えられてます。

葬儀のあり方も、お客様への気遣いも十分に知っていますが
今は、何も言わずに従っています。

彼女の求めている目的は、他にあります。
今はその為の準備です。

葬儀業界に良くありがちな問題。
私も、各社に行く毎に、ぶつかります。

新人スタッフに「お寺様のイス引き」を教えます。
すると派遣された葬儀アシスタントが「そのやり方はおかしい」と
注意をし始めます。

それから、私のところへ来て「どうして床に膝を突いて、イスを引くんですか?」
と質問をしました。
何で、そんなことが問題なのか、理解に苦しみます。

「イス引きをするのは、何の為?。
 お寺様が座りやすいようにお手伝いする為でしょう。
 膝を突いても、つかなくても、お寺様や、ご親族に
 見苦しくなければいいんじゃない? 
 それは大した問題じゃないでしょう」

首をかしげながら、その人は去っていきました。

「あの先輩からはこうしろ。
 その通りにすると
 この先輩から、それはダメって言われて困っています」
必ず、どこでもある訴えです。

形で接客を教えられると、それだけしか出来ない。
他のやり方をされると、受け入れない。拒絶のみ。

その行動の目的が見えないんですね。
悪い状況の、先輩ズラです。

出来る先輩は、大きな間違いをしなければ
寛容に受け止めるものです。
ミスしても、自分の力で穴埋めする自信があるから
寛容に、見守れるんです。

今の葬儀業界には、そこが欠けてる。
急に、サービス業を始めちゃったので
サービスの理由がわからない。
そんな人が多いんです。

そんな中で、彼女は
自分の力で、何かを変えていくつもりです。

そして、新しい分野で本領発揮するつもりです。

今日は「大人のいい女」と心行くまで、話が出来ました。

私、ぜったい応援します。




葬儀理念が命です

2008年05月26日 | sibatanoriko?
「葬儀は究極のサービス業である。それには無類の優しさを提供する。」

コレは私の葬儀理念です。

新規葬儀社の立ち上げを依頼された時
この理念書と企画書を、提出しました。
「これをやらせて、もらえますか?」

平成10年6月の出来事でした。

私の中で、この理念は今もずっと続いています。

葬儀の価格も、祭壇の作り方も、供花の内容も、棺、会葬品、礼状、料理・・・
搬送方法、衛生管理、遺体処置、打合せ方法、司会、ナレーション、遺品展示・・
お客様対応、業者さん対応、営業方法、アフターサービス、遺族ケア・・・
スタッフの管理、ユニフォーム、評価など

すべて物事を決める基本は、この葬儀理念です。
私独自の考え方を通しました。

例えば、ユニフォームにも、理由があるんです。
私は、日常業務に、ユニフォームの着用は認めませんでした。

葬儀式は遺族にとっては、大切な式典です。
そのときに、毎日着ている汚れたユニフォームで立ち会って欲しくない。
式のための、ユニフォームであって欲しいんです。
葬儀が私達の最大の業務だから。

又、遺族が相談に来社されて
葬儀社然とした黒っぽい、服装より
普段の雰囲気のまま、相談を受けて頂きたい、と考えてました。

ですから式以外は私服です。
安っぽい会社に見える?

そんなことありません。

きちんとした対応や、プロとしての高度な説明が出来れば
とても素晴らしい会社に見えます。

また、ユニフォームは
比較的、目立つ色合いを選びます。

お客様は、全員が黒の喪服です。
スタッフが、どこにいるか判らなければ
用事を頼むことも出来ません。
すぐに、対応できるためです。

ユニフォームを着る時、その理屈がわからないと
自分達の役目も、行動も、曖昧になります。
同様に、すべての事にそれを決めた理由があります。

偏見ですね!
と言われれば、そうかもしれません。

自分のスタイルを、曲げるつもりはありません。

初めて、葬儀社作りを任せられ
有難いことに、この理念のまま実践することが出来ました。

これは、実に稀なケースだったと思います。

個人会社でない限り、すべてを任されることはないでしょう。
ましてや、大きな企業でしたので、奇跡に近いケースだと思います。

そして、数年で結果を得ることが出来ました。
地域密着、遺族密着で信頼を得たのが先で
結果として数字がついてきたんです。
(ここが大事ですヨ!数字が先じゃないんです、結果なんです!)

私にとっては、手ごたえがありましたし、大きな自信になりました。


でも、そのためには、私も苦労しましたが、スタッフも大変でした。
会社に、理念を植えつけると言うのは、とても大変なことです。

毎日毎日、
どう考えるべきか、どう動くべきか
どうして、そうできなかったのか、その結果はどうだったか、
うまくいったのは、どうしたからか、その結果、何を得たか、

毎朝30分のミーティングです。
葬儀がなければ、1時間を越すこともしばしば。

すごく、理屈っぽいでしょう。
でも、これを何年も繰り返してきたのです。

最初は「ハイ」と頷いていたスタッフも、耳にタコが出来れば
当然反発します。「またかよ~」ってね。


でも、彼らは、私への反発とは別に、
この理念に基づいた葬儀をすることに
プライドを持っていました。

何故なら
彼らのする仕事は、確実にお客様の信頼と
長くて、熱~い支持を得てましたから。
各自へのファンレターも多かったですね。


この会社での経験は、
本当に貴重で、有難い経験でした。



今も、色々なところで、研修をしていますが
教えている内容は、ちっとも変わっていません。

変わったのは、教え方です。
私にゆとりが出来たのか?
年をとったのか?

優しく、説明したり、諭したりすることが出来るようになったカナ?
と思っていますが・・・・

今でも、葬儀理念を受け入れない所では
私、教えられないんです。

やっぱり、丸くなってないですかね。
















魂って、ありますか?

2008年05月24日 | 不思議
みなさん、死ぬことって想像が出来ますか?

小学生の低学年の頃ですが、
急に、私はいつか死ぬんだって、気がついた。
周りの大人に話したら、「当たり前でしょ!」って言われたけど。
私にしてみたら、コレは大発見だったんですよ。
たしか、死ぬことに気がついて、チョット、ドキドキした気がする。

4歳年上のいとこが12歳で亡くなり、祖父や祖母が亡くなり
小学校の同級生が交通事故でなくなり、皆、死んだら全てが無になる・・・と思ってました。

体が無くなるのは、全て、なくなる事だって。

でも、不思議なのは、お墓参りにいくと
ちゃんと心の中で、「おじいちゃんお久しぶりです」なんていってましたね。

多分、皆さんも、同じような感覚を持ってませんか?

いつからでしょうか?
なんとなく「想い」というか「魂」があるかな・・・と感じ始めて。

心霊写真とか、宣保愛子さんとかが盛んにテレビに出るようになって
やっぱり、魂があるんじゃないの???って
単純ですかね。

そう思ったら、お墓とか、死んだ人のそばは、恐怖心がありました。
魂=幽霊って思ってましたから。

でも、人を送るようになって
数年立つと、それが変わってきました。


初めは、家族の方が喜んでくださるので
ご故人の着替えや髭剃りを一生懸命しましたけど

すぐに、「もしかしたら、この方が私達を見ているのではないか」と
考えるようになりました。

理由は?
なんとなくです。


何百人もの、お葬式に携わってきて
そう考えるようになったのです。

体は、動かないし、明らかに死んでいますが
このかたの想いというか、心というか、想念というか
とにかく、そんな物があるような気がするんですね。

答えにならなくっても、いいんです。
私がそう感じて、この方を大事にしなくっちゃ!
と感じたのですから。

でも、そう感じると、
全てがいい加減に出来なくなります。

焼香台1つを作るのも、この方らしさを
どうしたら、出せるだろう?
ご親族が、焼香にこられて、
台の上に、故人が愛用していた、一品があったら、
「アラ、コレは、あの人」って思い出してくれるかな・・

そんなことを、随所で考えるようになりました。
結局、故人を大切にすると、家族に喜んでいただけるんです。

「故人を大事にして」との言いつけを守ってくれるスタッフは
やがて、同じような気持ちを持つようになります。

仕事は強制できても、気持ちまでは出来ないのに
不思議とおなじ思いを持ってくれます。
私はそれが有難いんですね。感謝なんです。
(全員じゃないですよ。中には否定する人もいますよ。)


私達の仕事は、お葬式を間違いなく追行するだけではないんです。

きれいに、お辞儀が出来る、焼香のご案内が出来る。
愛用品を飾る、メモリアルビデオを流す
流暢に司会をする、泣かせるナレーションや演出がある。

そこだけ、ノウハウがあっても、ダメじゃないですかね。

私達は、人の死を扱ってる仕事。
死はどういうものか?
葬式は何の為にするのか?
そこでの、我々の役目は何か?

コレを考えてないと、ただ流行を
追っかけているだけの仕事しか出来なくなっちゃう。


私に、ここを気付かせてくれたのは
多分、多くの故人の方達ですね。

みなさんとお付き合いしてきて、良かったです。











忘れられない人

2008年05月22日 | 自由葬・無宗教葬
柴田さん、チョット相談にのってくれない?
私ガンなのよ。
そんなに、長くは生きられないの。
決めておきたいのね。
主人はこう云うこと、苦手だから。

道で、ばったり会った知人に突然、言われました。

そんなに、親しい訳ではない。
彼女がいた、リサイクルの店で、よく立ち話した程度。

ベリーショートの髪、くるくるの大きな目
背は高く、ハキハキした物言い。

私の好きな、タイプの女性です。

しばらく、見かけないと思っていたら・・・
きっと、入院していたのでしょう。

何時でも、相談にのるわよ。

それ以上は、言えなかった。

お互い、なんでもない会話のように、別れました。


それから、数ヵ月後、
彼女から、電話がありました。

今、入院中。
ガンが脳に転移してね、少し、会話が変になってきたの。
今のうちに、私の希望を聞いておいてくれない?
病室に来て。

ベットの横で、真剣に自分の葬儀の希望を語り始めます。

 1、宗教にこだわらない、葬式であること
 2、仲間中心の葬式であること
 3、自分の生命保険から、葬儀代金は払うこと
 4、自分の財産の一部を、社会に役立てたいこと
 5、葬儀委員長は、この人。
 6、友人代表は、この人。

口がもつれながらも、しっかり自分の意思を伝え、
その、3ヶ月後に、彼女の死の連絡が入りました。

とにかく、この人に全部、話してあるから
私が死んだら、ここへ連絡して。

ご主人が、彼女から言われたのは、この言葉だけだったそうです。

彼女の遺志を、家族と、集まった仲間に伝え
希望通りの式を準備しました。

11年前に、左胸を、8年前に右胸を乳がんで全摘出、2年前に肺がんが発見され
乳がんの骨転移による、卵巣がんになり、7ヶ月前に卵巣がんの手術
5ヶ月前にガンは脳に転移したそうです。

コレを聞いたときには、絶句・・・です。


少し痩せた彼女には、家族が用意した、かつらが合いません。
いつもの、おしゃれな人になるため、行きつけの美容師さんが駆けつけ
かつらを、カットしてくれました。

環境や福祉問題に長年取り組み、熱心な活動をしていた人です。
食生活にも、気を使い添加物のあるものは、一切、子供の口には入れない努力をしていた人です。

葬式には、大勢の仲間が集まり、彼女の思い出を語り続けます。
同じネットワークの仲間。
高校時代の親友。
独身時代の同僚、
妹、
そして、家族。


ご主人からは   我家は役目がきちっと、決まっていた。
           私は、稼ぐ人。妻は使う人。
           それで、うまくいっていた。

ご長男からは   やるべき事には、厳しい人。
           食べ物には、とてもうるさかった。
           でも、よく勉強していたし、料理も得意な人だった。

ご次男からは   いつも、うるさかった。
           すぐに、部屋の掃除をしろって。
           几帳面で、他のお母さんと比べると、チョット違ってた。
           でも、お母さんのした事は、すごいと思う。



それぞれの言葉で、彼女を語り続けた葬式でした。

献花は、家族は真っ赤なバラ。
参列者は黄色のオンシジューム。

参列者に配られたお礼の品は、ユニセフ募金のグリーティングカードつきのお茶。

全て、彼女の思い通りの、葬式でした。
生きてる彼女は、よく知らない。
でも、葬式を通して、彼女の人となりを、私は知りました。
不思議なご縁です。

本当に、見事な生き様。
そして、見事な死に様でした。


 

夜中に強いんです

2008年05月20日 | sibatanoriko?
ア~。
今日も又、12時を過ぎてしまった。

自慢じゃないけど、ここ15年くらい、午前2時前に寝た事はない。
やること、一杯。

カッコつけてるわけじゃない。
本当は、はやく寝たいけど、
夜になるほど、頭がさえる。

仕事柄、原稿を書いたり、資料を作ることが多いけど
かならず、夜中。

家に泥棒は入りにくいと思う。


どちらかと言えば、不器用。
コレ、親譲りかも

昔、父は、棚をつってくれたけど
物を載せると、必ず、棚は落ちました。

よく見たら、ガムテープで棚を留めていた。
父いわく「このテープは世界一強いテープだから、大丈夫」

笑い話で、作ったんじゃないです。
これ、本当の話です。

良く考えたら、兄弟の仲で私が一番父親似。
細かいこと出来ない。
整理整頓できない。
整理すると、大事なものを必ず整理しっちゃってる。
よく、真っ青になるんです。

夜は、そんな私でも、少し頭脳明晰になる。

考え事して、寝るでしょう。
例えば、葬儀の顧客拡大はどうしよう?何てね!

寝入りばなにハット!気がつく。
そうしたら、すぐにメモするんです。

だって、朝になったら、思い出せないから。
思い出せないと、すごく悔しい。

そうそう、皆さん夢見ます?

私は見るんだけど、覚えてない。
前は、夢を覚えていたのに、いつ頃からか
必ず忘れてる。

夢見てて、「この夢、絶対に起きても、覚えていよう」
そう思って、見ているんだけど。やっぱり忘れてる。

不思議なのは、夢を見ていた事は忘れてない。
変ですね。

少ない睡眠時間なのに、覚えてない夢を見るのは
もったいない気がするのですが・・・

今日は、いつもより少し早目ですが
寝ることにします。





遺体は優しく、安全に

2008年05月17日 | ご遺体のケア
亡くなった人は、死亡、一時間後から、体内で腐敗が始まってしまいます。
ですから、亡くなるとすぐに、ドライアイスを施します。
だから、葬儀社には、ドライアイスが必ずあるんですね。

唐突にこんな話で、すみませんね。

以前、お祭りで子供神輿が来ると、
おおきなポリバケツに水とドライアイスを入れて
その中に、缶ジュースを冷やして振舞ったことがあります。

モクモクのスモークに子供達は大喜びでした。
ドライアイスって、結婚式や、お菓子屋さんでは大活躍ですよね。

デモね、亡くなった人のご家族には
このドライアイスが嫌いな人が多い。

それは、理解できますね。
いくら死んじゃった・・・とはいえ
まだ、温かみのある人に、冷たくて(氷よりも冷たいでしょ)
重たい塊を何個も、体に乗せるんだから。

そこで、私は、ドライアイスを
なるべく使わないように、決めました。

先ず、ご遺体の処置をきっちりやり直します。
病院でも、亡くなった後、処置はしてくれるんですけど
更に、厳重にし直します。

ご遺体から、腐敗臭や体液、血液などを漏らさぬように
滅菌剤を詰め直すんです。

口、鼻、耳、目などに施します。
この時一緒に顔の復元もします。
やつれた目や頬を含み綿で、自然に戻します。

目元、口元も、穏やかに形をつけます。
 
体も床ずれや、点滴の跡、呼吸器の跡などを、きれいに塞ぎます。

十分にご遺体に手をかけて、ご遺体のリスクを少なくします。
それから防腐、滅菌の効果のある薬剤を使用します。

小さな粉末状の薬剤ですので、故人が辛そうに感じる事はありません。

むしろ、体が極端に冷たくなったり、凍って固まることも無いので
ご家族が触れても、違和感がありません。

この商品を使い始めて、かれこれ5年以上は立つと思いますが
ほとんどの方に効果がありました。

この薬剤を使えば、ご家族の「可愛そうに」という思いは消すことが出来ます。
更に、きめ細かい遺体処置をするので安全度も高くなります。

ご遺体から、漏出する体液類は、実は感染症が
潜在している可能性が大きく、ご家族や葬儀スタッフが触れると、とても危険です。

自分を含め、ご家族の安全の為にも、きちんと対処をすべきです。

このことは、最近、葬儀業界でも、盛んに訴え、知識を広めていますが
実施している葬儀社は、ごくわずかです。

葬儀社が、ご遺体を扱う時に手袋を着用しない理由は
「ご遺族が、汚いものでも触ってるように感じるから、危険と解っていても
素手で、ご遺体に触るのだ」ということです。

この方達は、皆さんに感染症の危険の話もしなければ、遺体の処置の大切さも
説明しないで、ただ、皆さんに怒られると思っています。

私は、平成6年頃から、ご遺体のお迎え時と遺体処置時には、必ず手袋を付けさせましたが、一度足りとご家族にしかられた事はありません。

勉強していて、責任感のある葬儀社は
ご遺体に触れる時は必ず手袋をし、安置の時に時間をかけて処置をします。
コレをしていたら、葬儀も安心して、任せて大丈夫です。

葬儀社の都合や視線で選択せずに
お客様になられる方の視線で、選択してくれるといいんですけどね。






ありがとう・・・の言霊

2008年05月16日 | 私の半径100メートル
私は葬儀社だけでなく、他の業種にもコンサルタントをしています。

その1つに、親子で経営している会社があります。

父親が会長、息子が社長です。

父上が苦労して作り上げた会社は、今や発展途上にあり
今までの形体では、賄えなくなってきました。

会社の体質改善を図っていますが
どうも親子での意見が対立してしまいます。

何度か同席して、話を伺っていますが
結論から言えば、お二人の主張はそう違いがありません。

しかし、お2人とも
相手はちっとも解ってくれないと思っています。


親子であるが為に
意見を尊重できないのではないかと、感じます。

父上は、饒舌で自分の実績に自信があふれています。
息子の動き1つにも自分との違いを感じるだけに
「まだまだ、息子は社長として不甲斐ない」と。

「最近の若い者は」と言うのは年寄りの決まり文句です。
でも、口では「うるさい爺さんになっている」と自分をしっかり分析しています。


息子は、「何時でも自分の考えに反対ばかりする
任せると言いながら、何も任せてはくれない」と。
優しい息子は、父親が演説を始めると、
無口になり、あからさまに不満を、顔に出してしまう。



もし、他人だったら
この半分も口には出さないし、態度にも出さない。

事実、他人の従業員にはお互い言えないから
「こうなったのは、おまえせいだ」と親も子も思う。


一昨年前まで
私の実家が、似た状態でした。
うちは、両親の住まいの中にあった、事務所が
事業縮小で、移転して父が(やはり会長です)
事実上、事務所に出れなくなったから、問題がなくなってしまいました。

父も一代で会社を立て、時代も良かったのでしょうが
それなりの事業にした。
弟のやり方が気に入らず、人前でも暴言の吐き通しでした。

弟は、これまた優しい人間で、父を押さえつけなかった。

よく父は「おまえが男なら良かった」と私の気の強い事を
羨んでいましたが、
私が跡を取ってたら、父とはいつも大喧嘩をしていたと思う。
きっと、弟に「あいつは親を馬鹿にして」と、訴えていたでしょう。


どこでも同じだな・・・と思いながら
感じた事は、

私は、仕事柄、家族を亡くした人達を見てきました。
例え、不甲斐なくても、事業に長けて無くても
親より先に死ぬほど、親を苦しめ、悲しめる事はありません。
例えどんな状態でも、生きてさえいてくれれば・・・そう思うはずです。

息子は父親を亡くして、取り乱す人は多くありませんが
出棺前の別れの場では
花を入れて、人の後ろに回り、涙をぬぐう息子さんを沢山見てきました。

体に障害も無く、人通りの仕事をしてくれたのなら
先ずは「ありがとう」と言ってみませんか。

「ありがとう」という言葉は、不思議な程
威力があります。
日本には言霊と言って、言葉に魂があるといわれているじゃないですか。

私は、コレは本当だと感じています。
何かしてもらったら、「ありがとう」と言い続けると
必ず、いい方向に事が進みます。

「コレはあなたがするのが当たり前」ではないですね。
「ありがとう」があるから、喜んでするのではないですかね?

反応が無かったり、当然と思われたら
「やっとけば、いいんでしょ!!」になりますよね。

お父上、息子さん、お2人とも
奥様にありがとうを言ってますか?
何も言わなくても、夫婦なら伝わる???てか?
そんな訳、無いでしょう。
双子じゃないんだから。
一番の身近な人間にいえなければ、本当の優しさは無いんですよ。

外面だけ良くても、隣にいつもいる人に「ありがとう」を言わなくちゃ。

親子の間でも、同じ職場の人同士でも、それは同じ。

それが出来れば言霊は威力を発揮しますよ。

必ず、事業は良い方向に進みますよ。

私もいつも、言ってましたよ。
故人とご遺族に。
「私に送らせていただくご縁をくださって、ありがとうございます」って。
もちろん、主人にも、子供にも、、親にも、言霊の威力に
気がついてから、ずっと言ってます。

そのせいかな?
最近私の周りは平和で、前無きデス。

皆さんも、試して御覧なさい。

他人にだけではダメ。
儀主人、奥様。親御さん。子供達に。

慣れれば、なんとも無いけど、結構難しいものです。

でも、コレも修行です。
私達は未完成人間なんだから。




女性スタッフ 葬儀本番中

2008年05月13日 | 葬祭スタッフ
今、研修をしている女性スタッフは
やっと、葬儀の現場に立ち始めています。

まだまだ勉強中ですが、教えたことを実践しています。

私が彼女たちを面接したとき
必ず、質問したことは、「ご遺体を触れますか?」です。

大抵は、「わかりません」と答えますね。
不安そうな様子で。

ご遺体の処置は、葬儀社の大事な仕事です。
病院でも死亡時の処置はしてくれますが
病院から、お預かりした故人は、葬儀社が管理するしかありません。

ご家族と別れる最後まで、きれいな状態でいて頂くために
最善の努力で、ご遺体の処置をします。

鼻、耳、口、目など、すべて防腐処置をやり直します。
目や口の閉じ方や、自然な顔の復元やメイキャップ
等を必ずします。

私は週に2回しか研修にいきませんので
一度、実際に処置を施しましたが
後は、研修時に何度も講義をして教えました。

ご遺体が持っているかも知れない感染症の対策も教えます。

皆さん、ご存じないでしょうが
亡くなられた方の体には、気がつかないうちに感染する病気が
存在していることがあるのです。

この知識がないと、葬儀スタッフも、ご遺族の皆様も
安全に守ることができません。

このことは、また詳しくお知らせしたいと思います。

研修で習ってはいても。実際にやってみるのは勇気が要ります。
「怖がらずに、自信を持って、やりなさい。
故人がきれいなままでいたら、一番喜ばれるのはご家族でしょう」

この言葉に、押されて、ご自宅に安置した後、
処置を始めさせていただいたそうです。

本来は、ご家族に退室していただいて、行うのですが
ほかに移動する部屋がなかったそうで
結局、皆様の前で処置をし始めました。

故人様に合唱をして、「失礼いたします」と声をかけ
処置用の手袋をつけ、無事にすべてを終わらせ
きれいなった故人に、お参りをしていただいたそうです。

一部始終をご覧になったご家族は
彼女たちの処置に十分納得されました。

きっと彼女たちも、処置の大切さと、ご家族の安堵を
感じ取ったはずです。

それから、もっと、驚いたのは
孤独死をされ、警察に検視されたご遺体を
男性の搬送者と一緒に、女性スタッフが
お迎えに行ったというのです。

初めてながら、ちゃんと棺に納めて、お連れしてきたそうです。
警察の検視に、女性はあまり出入りしません。
よく、初めてなのに出向いたと感心しました。
(後で聞いたら、皆に「行け!」とゲキを飛ばされたそですが・・女の仲間はすごいですね)


その話を他の葬儀社の女性に話したら
「アラ?忘れたんですか? 確か、私もお迎えに行ったことないのに
柴田さんに、やり方は教えてあるでしょう。行け!って初心者だけで行かされましたけど」と言われました。
忘れてます。


誰でも、はじめからベテランはいません。
皆、最初があるのです。

心を込めて、一生懸命にやるしかないのです。

何も処置をせず、ただ、ドライアイスを乗せておしまい。
そんな、葬儀社が多い中で
ご家族のために、がんばった彼女たちは
きっといい葬儀スタッフになります。



ドキドキ  心、震えて

2008年05月13日 | sibatanoriko?

前回、紹介した葬儀専門学校の生徒や、研修先のスタッフ達が
生き生きして見えるのは、自分のやりたいこと見つけたからでしょうね。

まわりを見回しても「やりたい事」が分かっている人って、そういない。

見つけるコツというか、クセというか
分からないのかも・・・。

電車の中で、おばあちゃんに席を譲ろうかな?どうしよう?
そんな迷いってあるでしょう。

いい事なのは分かっていても
声を掛けるのって難しい。

今度、目が合ったら声かけようか、
断られたら、かっこ悪いし、
いいか、もうすぐ私、降りるし

なんてね、心の中で問答繰り返して。

でも、勇気を奮って声かけて
おばあちゃんがお礼を言ってくれたら
心が晴れ晴れするでしょう。

エ~!経験まったく無いの?
今度、一生に一度だけでいいから、こういう時、席、譲ってみて。

心が震えるのが分かるから。

こういう、心が震える、ちょっと勇気が要るけど、いい事を
沢山、経験すると、何がしたいのか分かってくるかも。



私の心が初めて震えた経験を話しましょうか。チョット、変だけど。

私ごとですが、
小さい頃は、赤面対人恐怖症で、人と話も出来なかった。
外で食事もたべられなかった。
無理に食べると、もどしてしまう。
小学校の給食は、ほとんど食べてない。

家で、家族となら話せるし、食べれる。
でも外では、家族がいても、ダメ。
小学校の低学年の時は先生に話しかけられるだけで泣いてた。

母が、心配してお医者様と相談して
精神安定剤を貰っていた。
小学校5年くらいから。

でも、今では大勢の人の前でも、ぜんぜん上がらない。
自分でも、不思議なくらい。

今、思い返してみると
私は、自分に自信が無かった・・・と思う。
誰かに、何かを言われたらどうしよう。  そればっかりだったかな。
すぐにドキドキしていた。

そんな自分が変われた、大きな転機はって言うと
心が震えた、いい事って
多分受験勉強だったと思う。それも中学受験。

小学校4年から家庭教師がついた(この頃、塾は無かったんですよ!)
両親は、ただ、学校の勉強を見てもらおうと思っただけ。
受験なんて考えてなかった。
週に2回位で2時間くらいと、軽い気持ちだったと思う。


でも、お願いした先生が悪かった。
おっかない、年寄りの先生(今、思えば55才位)で、時間をもてあましていた人
教え子から東大生を出すのが夢。

私と、弟、妹と3人を並べ、午後5時頃から家に来て、先ず勉強。
夕食を家族と食べ1時間休憩。
その後、年の順に勉強は終わり、最後は11時頃まで勉強。
その先生は終電で帰っていく。
それを、なんと362日。お正月3ヶ日は休み、で3年間。
(私は小学校終了と共に終わり、弟、妹も小学校卒業まで)

誤解の無いように。別に家が裕福だった訳ではないのです。
先生が勝手に、毎日来ちゃう。
初めの頃は、両親も訳が分からず、
日曜の朝、一家で寝坊をしていると、そこに突然現れる!
慌てふためいて、急いで勉強の仕度をする。
こんな具合。

それがまた、すごく怖い。大声で怒る。頭は叩かれる。
テーブルもバンバン叩く。
一度、紙の下に10円玉があって、そこの上を何度も叩いたので、
テーブルに10円玉の跡がクッキリ。スパルタそのもの。

おとなしい私達兄弟は、されるがまま、勉強を続けていたけど、
私は、心の中でいつも吠えていた。
「コレは本当の勉強じゃない!! 勉強はもっと楽しくするものだ!!!」

ある日、事件が起きた。
弟が、言われた勉強をしていなくて、怒られている。
泣きながら、やろうとする弟の勉強道具を取り上げて、「やらなくていい」と先生が言った瞬間、おとなしい私がキレタ。

「先生!、やらなかったのは弟が悪いけど、謝って、やろうとしてるじゃない。
何で、そんなことするのヨー」
すごい勢いで、言いそうも無い子がいったので、先生ビックリして、さらに怒って帰っちゃった。

私達兄弟は大喜びだったけど、母親が部屋に飛び込んできて
「先生、すごい顔で帰っちゃたけど、何があったの?」
訳を話したら、怒られなかった。

「もう先生、来ないね。良かったね」と兄弟で話してたら、次の日、ちゃんと来た

この戦いで3年間。すっかり勉強が嫌いになりました。
この間に私が少しずつ、変わってきたと思う。
ドキドキしながらだけど、自分の考えを言った。(イヤミくらいだったのかな?)

結果は、誰も東大にいけなかったし、エリートの道も歩まなかった。
素材が大したこと無いのに、押し付けた勉強では無理です。

でも、そこそこの学校に進学は出来た。
そこでも、勉強大嫌いだから、学ばずに8年間すごしてしまった。

でもね、その後、自分が学びたいと思った事は、とても楽しく勉強できました。
やっぱり、楽しい学びでないと、身につかない。

この受験勉強で、自分に自信がつたのは間違いない。
この苦しみに耐えた。言うべき事はいったほうがいいって気がついた。
ドキドキするけど、自分の意見を言えた時は、確かに心が震えた。
それも、自分や他の人を守る為の発言や行動には、心が震えましたね。

ちっちゃな、身勝手な正義だったのかもしれないけど。




私の心の震えは、変な例えですが、参考にしてください。

ならないか!



お葬式の専門学校

2008年05月11日 | 葬儀専門学校
葬儀業界へ就職したい人の為に、専門学校があります。
初めて知りましたか?

ホテル、観光、福祉などの専門学校と同じように、葬儀のイロハを教わります。

私もそこで、講師として教えているんです。
一年間の夜間学校ですが、授業内容はかなり濃いんですよ。

カラーコーディネート、マーケッティング、ホスピタリティー、マナー、着付け、作動、バンケット、フラワーアレンジ、死生学、宗教、空間デザイン論などなど・・・

そして当然、葬儀概論から葬儀実務まで全般にわたる授業があるんです。

私は授業プログラムの終盤で、実際の葬儀の流れを教えます。

生徒の年齢は18歳から60歳を過ぎ方まで
経歴も学生、会社員、ホテルマン、僧侶、葬儀関係、ほんとに多種多様です。

15人前後なので、皆とても仲良しの小クラスです。

入学した動機は、若い子はこれから伸びる業界だ!と思って。
30代後半になると、家族を亡くし葬儀社にお世話になってこの仕事がしたいと思った、とか
この仕事にとても興味があるとか、自分が何かの役に立ちたい、とかですね。

中には、
「自分は葬儀社にいたんです。でも、今の葬儀はなんか違うと思って、勉強しに来た」
「自分で葬儀社を始めたが、葬儀経験者を雇って任せると、手抜きで歯がゆい思いをする。何も知らないと注意も出来ない。いい葬儀がしたいから来ました」
そんな生徒さんもいます。


そして、ほぼ全員が卒業後、葬儀関連の会社に就職していきます。
もちろん、年齢が高くなるほど、難しくはなりますが。

でも、50代の女性がある仏壇店に就職。人生経験を活かして
支店の店長に、2年後には銀座のショウルームに配属された人もいます。

私はここの生徒さんと触れ合うのが、とても楽しいんですね。
授業が終わっても、熱心に話を聞いてくれる生徒が毎年、何人もいます。

話しているうちに、私が教えられることも多くて。


だって、昼間は働いていて、月曜から金曜日まで
6時過ぎから9時半まで学校に通うのは、並大抵のことじゃないですよ。

そして、科目毎に、テストもあるんです。
出席率も厳しいし。授業料も結構、高額です。

こうして皆を見ていると、幅広い年齢がなせる業か
それぞれの弱点を上手くカバーし合ってる。

若い子が、年上の人を刺激したり、いたわったり。
年上の人が、若い子を、なだめたり、感心したり。

誰も無視してない。
コレって、かなり重要ような関係だと思いません?
誰も、エラぶってないのもすごい。

皆が、熱い鉄の塊みたいな気がしてくるんですね。



実際の葬儀の現場では、生徒達が学んだ事は
ほんの入り口だから通用はしないんですけど。

でも、多彩な授業内容は
ほとんどの葬儀スタッフが知らない事が多いはず。
葬儀は先輩からやり方を教わって覚える世界だから。

又、一度教われば、それで完璧と思う世界でもあるんです。
コレは大きな、勘違いを生んでしまうおそれがあり。

今の葬儀業界では
葬儀に必要な知識が、どんどん変わってる。幅広くなっている。
お客様の意識も、ハイスピードで変化している。

生徒が、その職場でそこのやり方を学びきるまで
学校で得た知識を、意欲を失わないでいて欲しい・・・といつも願ってます。

先日、ブログに写真を載せる方法を教えてもらったので
専門学校の授業の写真を載せます。






圧迫骨折の治療

2008年05月09日 | 私の半径100メートル
私の母は81歳になります。

寝込んではいませんが、年と共に幾つもの病気を持っています。
わがままな父と2人ですんでいます。

数年前、腰が痛いと言い出し、痛みの為に起き上がることも
困難になりました。

膝に人口関節が入っているし、昔から神経痛はあるし
思い当たる科へ受診しても病名が分かりません。
結局、腰痛の原因が分かったのは、半年後でした。

腰椎の圧迫骨折でした。
骨がスポンジ状になり、何らかの原因で脊椎がクッチャとつぶれた状態です。

治療は安静にして、骨が自然に固まるのを待つしかないようです。
しかし、老人の骨は固まりにくく、治るのに時間が掛かります。
その間、痛みは治まらず辛い思いをしてました。

しかし、その時には麻酔を打って痛みを抑える治療が分かり
ペインクリニックに通って痛い場所に麻酔を打ち、骨が固まるまで痛みを止めることが出来ました。

去年、又、突然同じ痛みがあり今度はすぐに同じ腰椎の圧迫骨折と判明。
ところが、今回はペインクリニックの麻酔がぜんぜん効きません。

ベットから起き上がるのに15分、5メートル先のトイレに行くのに10分位かかってしまいます。その間は激痛が走ります。

横になるのが一番楽のようですが、寝返りはうてず、座ることも出来ません。
とにかく、腰にちょっとでも負担がかかると、とても痛がります。
それなら、まだ立っているほうが良いようでした。
歩行も大変で、病院通いは介護タクシーを頼み、ストレッチャーで病室まで行って
診察を受けていました。

ところがインターネットで圧迫骨折に聞く治療があることが分かりました。
それは、骨にコンクリートのようなものを注射してしまう方法です。

ほとんどんの方に効き目があるようで、すぐに受診をし、治療をお願いしました。

コレは経皮的錐体形成術という治療です。
コレは放射線科での受診になります。

手術は約2時間。
局部麻酔をして、腰骨に注射でコンクリートのようなものを流し込み
術後2時間して、医師診察がありました。

「ハイ、ゆっくりベットに起き上がってみてください」
なんと、母はベットに起き上がり、座っています。何ヶ月ぶりでしょうか。

「ハイ、今度は立ってみようか」
立ちました。痛みはありません。

「ハイ、じゃあ、ベットの周りを歩いてみる?」
まさか!いえ、本当。ゆっくりと母が何にも捕まらず、歩き出しました。

私はマジックを、見せられているような驚きです。

母の骨は1つがつぶれ、もう1つが空洞になっていて、もう1つ危険な状態で
結局、3本の骨に注射を打ったそうです。

この効き目は現在では50年と言われています。

今では、家事もこなせるようになりました。

この治療も知らない人のほうが多いですね。

私、間違った表現をしているかもしれませんが

大きな病院の「放射線科」で行う「経皮的錐体形成術」と言うのは間違いありません。

保険が利かないそうですが、術後の通院は1回だけでした。
費用は病院によって差がありますし、手術箇所によっても違います。
一箇所が20~30万前後だったでしょうか。

どうぞ、困っている方に教えてあげてください。
インターネットで病院は調べられます。

ある遺族の方の話です。

2008年05月08日 | 悲しみのケア
絵手紙が届きました。

季節の折々に、届きます。

もう何枚頂いたでしょうか。

ちょっとした、展覧会が出来るのではないでしょうか。

Nさんと会ったのは、9年前になります。

Nさんは、息子さんに連れられて、病院から退院してきました。

奥様が他の病院に入院していたので、そこへ行くつもりでいたのに

着いたのは、葬儀社でした。

そこで、初めて、奥様が亡くなったと聞かされ、ショックで
大声を張り上げて、怒り出しました。

誰にという訳ではありません。
全てに、Nさんを取り巻く全てに対して怒りをぶつけていたと思います。

Nさんの奥様は持病があり、ずっと入院をされていました。
Nさんは、見舞いに行くついでに、自分も検査をしようと同じ病院に入院しましたが、奥様は治療の関係で他の病院に転院になってしまいました。

突然の異変で奥様が急死されてしまったのです。

他の病院に転院をすすめた医師に怒り、黙っていた子供達に怒り、奥様をお預かりした、私達にさえ怒りをあらわにされました。

でも、その後、Nさんのお人柄が表れてきます。
時間が経つにつれ、周りに気を使い出しました。

自宅に戻り、息子さんが主になって打合せが始まりますが
Nさんも、色々なご意見を出してくださいました。

今でも忘れることが出来ないのが、
「なんだか、混乱して、俺は頭が痛くなった」といって
アイスノンを頭のてっぺんに乗せ、タオルを紐かわりにしてあごの下で結んでいた
格好です。

その格好で、部屋をウロウロされてサンドイッチを私にすすめるのです。
「あんたも、お腹がすいたろう。コレ食べなさい」



無事にお葬式が終わり、その後Nさんとの交流が始まります。

「ちょっとそこまで来たんだよ。」
「これから、この先の郵便局に行くんだ」
「今、スーパーに行ってきた。コレはどう料理するのか?」
こんな日々が続きます。

Nさんは、夕方が近づくと家に帰りたくないのです。
1人きりの家は、日暮れ時が一番寂しくなるのです。

一度は息子さんの家に同居をしてみましたが
やっぱり落ち着くことが出来なくて、一人の暮らしを選びました。

Nさんの担当者は1人ですが、事務所に尋ねてきた時
担当者とそのときに居合わせた社員がいつもお相手をしていたので
結局、社員全員と仲良くなってしまいました。

社員が仕事で忙しい時は、事務スタッフや社長までもが話し相手になってくれました。(その葬儀社は大手鉄道会社のグループで社長が2年ほどで入れ替わりますが
ステキな方はこんな協力をしてくださいました。感謝です)

そのNさんが脳出血で自宅で倒れます。
何分後に気が付いたときには、右半身が麻痺を起こし、立ち上がれなかったそうです。

這いずって、コンクリートの階段を下り、道路まで出て、歩いている人に助けを求めたそうです。

その当時は、歩けず、言葉もしゃべれず、手も使えませんでした。
もちろん字も絵も描けません。

その後、ビックリするようなリハビリをされ、何とか歩けるようになりました。
それを支えたのは、同じ遺族のお仲間でした。

ご家族よりも頻繁に病院に通い運動に連れ出してくれました。

その方々の努力に、私達はとても驚き、心を打たれました。

何とか歩けるまで、回復されましたが1人住まいは難しく
今は老人施設に入っています。

もう80の半ばになられています。

私が、その葬儀社を辞めた時、家の前で大きな声がするので覗くと
Nさんが、杖をつきながら、息子さんに連れられて逢いに来てくれました。

私の家は知らなかったのですが「この辺だと思って来た」といってくれました。

私が葬儀という仕事をさせていただいたお陰で
Nさんのような素晴らしい方々とめぐり合うことが出来ました。

私は忙しさに追われ、ご無沙汰してしまいますが
いつもNさんから、季節の移り変わりを
絵手紙で教えてもらっています。


やさしさってな~んだ?

2008年05月06日 | 私の半径100メートル
やさしさ・・・・簡単な4文字なんだけど
結構、実践するのは難しい。

人は、神様じゃないから、みんな未完成で当たり前。

でも、人間って向上心があるじゃないですか。
だから、「いい人になりたいな」「皆に好かれたいな」とか
「仕事が出来るようになりたいな」「人の役に立ちたいな」とか思うんですよね。

私も昔から「いい人になる」と言う考えで、ずっときたはずなんです。

でも、人からはそう見えない事だって沢山あったのですよ。


「私、あなたの為に、こんなに優しくしたのに・・・」
じぶんの行為が報いられないと、勝手に傷ついてました。
私だけじゃなく、相手の人も傷ついていたんです。



でも、まだ人生が残っている間に、神様は私に少しだけ
気付くことを教えてくれました。


相手が喜ぶと嬉しいと思っていたけど、良く考えると
相手が喜ぶ姿を見る自分が、嬉しかったんですよ。
コレって、本当の優しさじゃないですよね。

結果がどうであれ、相手が私を誤解しようが、嫌いになろうが
「私が、あなたに優しくしたい」と思う心を、大事にすればいいと。
結果を求めない優しさが、大事だって。

そう考えるようになってから、ふしぎな事が起こります。
まわりの人が、私をより理解してくれるようになった。

理解してくれることに
有難い、嬉しいと心からに思えるようになりました。

トラブル発生!
「コレは私に何をしろと教えてくれてるの?」と先ず考えます。

デモね、さっきも言ったように、神様じゃない未完成人間だから
何度も同じような失敗を繰り返すんですね。
最近分かったんですけど、私の失敗は同じパターンが多い事が・・・

「いけない、イケナイ。 又やっちゃった。深く反省」

そして、又、いい人を目指します。
未熟度が高いから、修行は終わることなく続くンデスね、きっと。


この業界にご縁が出来てから、色々考えるようになりました。
人生を終えた方に接したせいか、何かに教えられているような気がします。



相手からの思わぬ言葉や、行動に傷ついても
憎まない、恨まないように
「この人は私に何を見せてくれる役目をしてるんだろう?」と考えて。

私に縁を持ってくれた研修生には
葬儀の話と同時に、私のこういった考えも必ず話しています。

でも、簡単に分かってくれる訳ではありませんが
分かろうと、努力してくれてます。

こういった心の問題を収得してくれた人は
事実、素晴らしい仕事をしています。

その人に憧れて、後の人も心と技を磨いています。

そんな環境を頂いているのも
私が少し変わったからなんです。
自分の環境は、自分の心がけで作っていくものなんですね。
失敗しながらですが・・・。


気負わない“やさしさ”
目指して、いっしょに頑張る仲間がいます。











事前相談 2

2008年05月03日 | 事前相談・アフターサポート
「そろそろ、お葬式を考えなければいけない」
と身近にそんな気配を感じたなら
私は、やっぱり葬儀社に事前相談に行くことをお薦めします。

知らないのと、知ってるのでは、ぜんぜん違いますから!

何故なら

1 お葬式は高額です
  一般的なお葬式は150万~200万円位かかります。
  その理由は
   宗教儀式があると祭壇や、宗教者へのお礼があります。
    皆さんはよく、宗教なんていらない・・・ていいますけど
    私、多くの遺族を見てきて、宗教ってうまい具合に遺族の不安を
    取り除いたり、悲しみを救っていると感じています。
    故人と言うより、生きている人を救っています。
    無宗教を希望するなら、どんな送り方をするか家族で決めないと後が
    辛いと思う。
   故人や家族に関わりがあれば会葬にこられ、お香典 をお持ちになります。
    それに対して、遺族は料理を振舞ったり、会葬のお礼を出したり
    香典のお返しをします。
    日本人の持つ心遣いで、この習慣は中々、なくなりません。
  (でも、火葬するだけなら20万円くらい出きるんですが)

2 お葬式は突然やってくるんです。
   余命を宣告されてても、家族にとって死は突然なんですよ。
   「今日は大丈夫かと思った」多くの遺族が、そんな気持ちでいます。
   それに、ボーナスが出たから、預金が満期になったからとか
   会社が休みの時、受験が終わってからとか
   そんなに都合よく、時を選べません。
   準備してないと慌てます。

3お葬式はやり直せません。
   なくなっても姿があるから、遺族が思いを込められるんですね。
   感謝や、謝罪や、永遠に別れる痛みを訴えることが出来る。
   葬儀社選びが失敗したからといってもやり直しは出来ませんよ。
   姿がなくなったら、同じ思いは生まれませんから。

だから、慎重に葬儀社を選びたいですよね。
葬儀の情報を得るだけでなく、葬儀社の姿勢も観察しないとダメです。


それには、あなたがお葬式に望むことをメモ書きして相談に行きましょう。
そして、葬儀社の言ったことをメモに残しましょう。



☆あなたの相談してくれる人、以外の人を観察しましょう。
 あなたとすれ違ったり、あなたのいる部屋に入ってきた人は、挨拶をしましたか?
 お茶を出してくれましたか?無言で出しましたか?
 社員同士の話は乱暴でしたか?なれなれしかったですか?

☆沢山の情報を貰いましたか。
 あなたの質問に、的確に答えましたか?
 お葬式の実例を教えてくれましたか?
 お葬式以外の役立つ情報をくれましたか?
 葬儀社のパンフレット以外の役立つ資料をくれましたか?
 
☆葬儀社の館内を見ましょう。
 館内の清掃はきちんとされてますか?
 式場や、控え室、安置室など案内がありましたか?

☆葬儀社に入った第一印象はどうでしたか。
 帰るときにその印象は、上がりましたか?


葬儀社は数社、相談に行きましょう。
比較をしないと、良し悪しが分かりません。
また、あなたの希望を「出来ない」と断られたら、鵜呑みにせず
他社にも聞いてみましょう。
エー!できるの~!  と言うことが良くあります。

お葬式は金額だけで選ぶと、大きな失敗をすることがあります。
安かろう、悪かろうが良くあるんです。
でも、高かろう、悪かろうもあります。怖いですね~。

でも、そんなに不安がらないでください。
今は、しっかり勉強している葬儀社も沢山ありますから。
それに「大切なお客様」と思っている葬儀社も多くなりました。
あなたの大事な家族と大金を託すのですから、それなりの研究が必要です。

私がいいと思うのは
 
 「さすがにプロ」と感じる説明の行き届いた葬儀社
 葬儀社の全員が(事務の人からお掃除の人まで)優しい葬儀社・・・ですね。