柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

エンディングノートの口コミ

2023年12月28日 | 終活セミナー

高齢者の終活への関心は確実に高まってきていますし、年末は新年を迎えるのにエンディングノートを購入される方が増えます。

私も作成したエンディングノート(アクティブノート)を販売していますが、その中でも嬉しい現象が起きました。

お一人で一度に4冊を購入された方がいます。プゼントでしょうか、欲しい方を募ってくださったのでしょうか。

もうお一人方は、1カ月の間にやはり4冊をお買い上げいただきました。購入の間隔が空いているのから想像すると、ご自身で実際に手に取り納得されてお知り合いにご紹介くださり、それを繰り返してくださったのかもしれません。

いずれにしても私のノートはアマゾンかブログでしか公表していません。

作成した時点で、エンディングノートは研修を受けて各項目を学んで頂きながら書いて頂きたかったので広く販売するつもりはありませんでした。しかし、購入希望の全員に研修は無理なので途中から「書き方のガイドブック」付け足し参考にと、考えたのです。

巷には沢山のエンディングノートが出回っていますがその中で広告も出していないアクティブノートを選んで頂けるのだけでも光栄です。

それをお客様から周囲に話をしていただけるなんて更に有難いことです。

そんなご縁を頂けたのですからお役立てくださいね。

 

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押し入れはとてつもない入り口ですよ!

2023年12月26日 | 終活セミナー

いつも奇麗にお部屋が片付いている高齢女性の押し入れ整理をお手伝いしたことがあります。

先ずは一番出し入れをしている居間の押し入れを開けてみました。

大事な物はほぼここにありました。通帳や印鑑、権利書等

一緒に日常生活に必要な物もここでした。薬、裁縫道具、爪切り、筆記用具、封筒、ポケットティシュ等

宝飾類、小銭も幾つものビニール袋に入っています。袋物も一杯あります。

「そんなに大事な物はなのよ」と聞いていましたが使用頻度の高い身近な押し入れは大事な物もしまいやすいのでしょうね。

次に隣の部屋の天袋を拝見。

入口は小さいけど奥が深く、驚いたことに敷布団と座布団、たぶん明治時代のお姑さんの物珍しいひな人形を発見。

「これはお宝探偵団かも」と、二人でニンマリしてしまいました。

その他はほとんどが不祝儀のお返しものです。毛布、シーツ、食器、鍋、お盆等。

たった2か所の押し入れの荷物で6畳間がみるみる荷物の山に。

中身が分かれば殆どが頂いてそのまましまい込んだ様子です。

その量に一番驚いているのは当のご本人でした。

終活の手始めは「荷物の整理から」と言われますが、「少量の大事な物を探す」「大量の不要な物を捨てる」に言い切れると感じました。

部屋にある目に見える物はほんの一部です。

ふだん目にしない押し入れは魔の洞窟ようになんでも飲み込んでいますよ。

 

荷物は災害になれば散乱し道を塞ぎ命の危険になります。

たとえ無事でもゴミ同然になった物を片付けるのは住人です。

ゴミを捨てるには費用も掛かります。

高齢になれば、体力の消耗も激しいでしょう。

これは大変な作業です。

身体が動かせるうちに是非「荷物整理」に取り掛かりましょう。


今年、1番の不思議

2023年12月22日 | 終活セミナー
私は色々な病気をかかえていますが、1番痛いのがリウマチです。2005年に発病し20年近い付き合い。生物学的製剤という薬を使い始めその痛みが激変しました。歩く事さえ出来なかったのが普通の生活が可能になりました。でも4〜5年の間隔で効かなくなり薬を変える状態がずっと続き不安がない訳ではありません。今年の1月に骨折した足首に感染症がおき手術のため生物学的製剤を中止と決定され恐怖の思いでしたがそれ以来何故かリウマチの痛みが無くなってしまい医師も原因が分からずにいます。とにかく痛みが無くリウマチがあることすら忘れてしまう時間が1年続いています。
この数年、難病にもなり足首の骨折は2年たっても完治せず正直落ち込む時も有りましたが、リウマチの痛みから解放されたのは何よりのプレゼントだと気がつきました。不思議な出来事に感謝しなくてはね!

退院後もリハビリ仲間に支えられてます

2023年12月19日 | 終活セミナー
入院する度に、親しくなる方がいて退院後もお付き合いが続く方がいます。
最近は整形外科での友人が増えました。「その後調子はどう?」から会話が始まりますが快方に向かっている人はなく、皆さん不調を抱えています。手術したところ以外にも痺れや痛みあったり、処方されている薬があわなかったりと、やはり高齢者が上向きになるはのは大変な事と仲間からの情報でひしひしと感じます。そりゃそうですよね。身体は確実に老いて行くのですから維持することさえ難しいです。
でも、自分だけじゃないと知るだけでも安心できるものです。私生活の様子はそれぞれの工夫があり気付きも貰え、同病ゆえに労わりも半端無い。
この歳になってこんな仲間が出来るなんて中々ないですね。
昨日仲間のお一人から折り紙のクリスマスリースが届きました。指先は衰えてるどころか冴えてました。

終活セミナー終了 12回、300名受講者でした 

2023年12月17日 | 終活セミナー

多摩センターで毎月実施していた終活セミナーは今年1月に始まり、昨日12回目で終了しました。

今までになく、私の思い通りの終活講座が1年間を通じて行えたのは今回が初めてです。

企業、行政からの依頼は単発や数回限定の終活セミナーで時間も短く内容にも制限があり終活が根づくには無理があるでしょう。

 

終活の基本は「エンディングノート」ですが、エンディングノートを書くためには各項目の内容をしっかり学んでいただく必要があります。

今回実施した終活セミナーの演題は

① 腑に落ちた「エンディングノートの書き方」 ~自分にも、家族にも役立つエンディングノートとは~

② 家族が一番知りたい項目「自分のこと」 ~亡くして気づく後悔「聞きたかった親の生きざま」~

③ 「介護」は人任せにできない時代 ~独居、忙しい家族、介護費用を考える~

④ 高齢者所帯、おひとり様必須「認知症対策」 ~判断力のある今しかできない認知症の備え~

⓹ いざとなっても慌てない「お葬式」の話 ~葬式は高額なのになぜ即決?なぜ言いなり?~

⑥ 「お墓」の終活 ~今どきのお墓、終い方、新しい供養~

⑦ 改めて考える「自分のお金」 ~財産の洗い出しと平均寿命までの生活費用は?相続は?~

⑧ 「自分らしい終末期」を自分で準備 ~医療情報や延命治療、アドバンスケア・プランニングってなに?~

⑨ 誰もが体験する「看取り」を学ぶ ~死は怖い?苦痛? 安らかな看取りとは~ 

⑩ あなたや友人にも訪れる、家族を失う悲嘆「グリーフ」 ~大切な人を失った時、どう乗り越える? どう支える?

⑪ 遺品整理、生前整理 「荷物の片づけ」 ~無理なく、無駄なくできることから始めましょう~

⑫ 「人生の充実期」を迎えるために ~住まい、生活、お金、人間関係の整理~

以上の項目を90分かけて毎月お話しさせていただきました。

 

主催は多摩センターにある訪問看護ステーション「はーとふる多摩センター」で、営利目的ではなく「おとなの学校」というテーマで地域住民にカルチャー(太極拳、ストレッチ体操)と終活塾(終活講座)の提供をして地域高齢者の安心、楽しみ、の場を作ることを目指してきました。

私が終活塾を受け持ちましたが私の企画を受け入れてくださり、何の制約もなく実施してくださったことに感謝するばかりです。

毎月、手作りのチラシをポスティングしてコミュティセンターのホールに収容できる~30名の集客に尽力されてくださいました。

1年間で延べ人数ですが300名近い受講者が終活セミナーを参加してくださったことに、私自身が驚いています。

半数近い常連の受講生がいたことも嬉しい事でした。

 

終活に関心を持っている高齢者は確実に多くなっています。それも前向きに取り組もうと動き始めています。

終活の講座は多々ありますが、聴き手は一般的な知識としては受け止めますがその先に発展しにくい現状が見えます。

エンディングノートを書きあげたり、終活に取り組む行動が見られません。

 

私のライフワークは「多くの方がエンディングノートを書く」啓蒙です。

今回の終活塾ではその手応えを感じることが出来ました。私は各専門家を講師に招くことはしていませんが、幸いにも葬儀社としての知識や遺族会からの声が基礎になり、私自身が高齢者として介護や看取り、家の売買、おひとり様の見守りなどの体験した事を伝え、終活の大事さを見の周りの現実として話してきました。それが受講者の同感を得やすかったのかもしれません。

毎月、同じ席に座り熱い視線を送ってくださる受講生は私の励みでもありました。

こんないい機会を得られたことに感激をしています。

 

1月は、講師から受講された方に感謝を込めて親睦会を、2月には終活をもっと現実のものと受け止めるために各分野の専門家による無料相談会を計画しています。基礎知識があるからこそ「自分の場合だったら?」という具体的な相談ができるのではないでしょうか。

「終活のための無料相談会」の開催は終活セミナーの集大成として、私自身が皆さんの終活をエンディングノートに書きあげる結果を見たいと思ったからです。


一杯抱きしめて、お礼を言って見送った、と報告が・・・

2023年12月14日 | 終活セミナー

「親友が末期がんで死にそうなの。逢い に行きたいけどなんて声をかけたらいいの?」

と知り合いから連絡があったのは9月の初め。

すでに、退院されて自宅で緩和ケアに切り替えたそうです。

顔を見ると泣きそうになるからと、訪問を躊躇していました。

「『頑張って』とか 『元気になって』とか言うより、『あなたと逢えて幸せだよ』『大事な人だよ』と伝えてあげたら」とアドバイスしました。

ご本人にしてみれば今まで精一杯頑張ってこられたはずですから。

 

一か月後に「いつ心臓が止まってもおかしくない状態になったけど、ご家族に囲まれて穏やかに過ごしている。自分はできる限り逢って一杯話をしている」と連絡がありました。

その数週間後には元気だが最後の機会になるかもと、家族から言われ足を運んだそうです。

 

「昨日、親友は亡くなりすぐ駆け付けたけど間に合わなかった。でも体はまだ温もりがあって、待っててくれたんだと思えた」と報告してくれました。

いっぱい抱きしめて、一杯お礼を言ってきたそうです。

60代の死は早すぎると知り合いは嘆いてましたが、その方はきっと幸せを感じて旅立ったと思います。

また何度も逢えたことは、亡くなった方にも知り合いにも大切な時間だったはずです。

周囲の人たちが居なくなることに淋しさを感じてしまうのは仕方のない事ですね。

 

大事な親友を送ることができ、知りあいの彼女は「死」を体感したと思います。


優しさは一方通行では育たない

2023年12月11日 | 終活セミナー

通院している長時間待つことが多くいろんな場面を見ます。

看護師さんや窓口の職員さんから呼び出されると、返事をする人がほとんどいません。

私は必ず呼ばれたら「はい」と返事をします。

黙って、その場へ行けば事は済むのかもしれませんが

何か優しさが抜けているような気がします。

返事をしない人を見ていると「怒っている」訳でもなく普通に対応しています

今日見た若い男性は、頷きながら「有難うございました」と答えていました。

でも黙って向かう姿は「返事なんかする必要ない」とまでは思っていないにしても、そう見えてしまいます。

 

だから私はすぐ返事をします。

優しいやり取りがあれば、お互いの優しさが育つのでは・・・

暇だから余計な詮索をするのかも知れませんが

そう思ってしまうこの頃です


2008年のブログですが今でも読まれ続けています。

2023年12月09日 | 終活セミナー

きれいな故人に触ってください


ご遺体の体の中は、感染症の危険があると、お話ししましたが
きちんと処置すれば、大丈夫なんです。

簡単に言えば
「遺体から漏れた、体液や血液や尿や便等を素手で触ってはいけない」
ということです。

そういうものが無ければ、体や顔や手に触れても大丈夫なんですよ。

ご遺族が安心して故人に触れることが出来るように
葬儀社の人は、きちんとご遺体の処置をしないといけないのです。

体液や血液が体の外に出ないように
殺菌剤を使って、しっかり詰物をする、事が重要になります。

又、自然な容貌を作るためには
口の中に含み綿をしたり
落ち込んだ瞼が開かないようにしたりするのです

ご遺族が故人の顔や手をさすれるように
頬ずりできるように。
生前の面影が残るように。

その為に、葬儀社の人は
きちんと手袋やマスクやエプロンを着け
遺体の隅々まで手を抜かずに処置をして差し上げるのが
仕事なのです。


きれいになったお体なら
触ってあげてください。

亡くなったばかりの時は、まだ温かくて柔らかいんです。
そう、まるで寝ているようです。

時間が経ってくると
冷たくなり、体に硬直が起こります。

髯や爪が伸びたように感じますが
皮膚の細胞が乾燥して縮んでくるのです。

お布団から、柩に納められ
やがて火葬場で荼毘にふされます。

遺骨になったのを見て
「もう、この人は生き返ってこない、戻ってくる体が無くなった」

そう思った時に、遺族は
最初の諦めをつけるのだ・・・・

私はそう思っています。

出棺する時は心が乱れていても
遺骨を抱いて帰ってきた遺族は
皆、気が抜けたような
ホッとしたような表情をしています。

亡くなった人の体に触れて、その変化を感じる事は
死を自然に受け入れることなんですね、きっと。

その大事な状況を作るのは
葬儀社の人の努力が必要なんです。

葬儀社の人は、自分にも、ご遺族にも、安全を確保してあげることですね。
 
 
終活セミナーでも受講者の方に同じ想いを伝えています。
葬儀社だけが知っていればいい知識ではなく、ご遺族にもきちんと説明すべき事なんです。
「死」を学んでいただくことは「死」を扱う葬儀社の役目と私は考えています。

冬の入浴は要注意、熱中症をおこします

2023年12月04日 | 終活セミナー

父はお風呂が大好きで、日に2回、3回と入浴することもありました。

妹の家族と温泉に行き、その朝も部屋の露天風呂へ直行。

ふと父に目を向けた妹が違和感を感じ傍に行くと父は意識を失っていました。

慌てて風呂から引きずり出し、幸いにも父は意識を取り戻しました。

 

入浴中に亡くなる高齢者は交通事故死者数より多いといわれています。

お風呂で具合が悪くなる人の場合

私たちが思い浮かぶのは、脱衣所と浴槽内の急激な温度差で起こるヒートショックですがこの疑いは7.1%なのだそうです。

後の8割は熱中症だそうです。

寒い時期はお風呂も熱めにしがちです。

41度のお湯に30分つかると体温は39.5度に上がり意識障害を起こす危険があるのです。

父の場合は露天風呂だったのでヒートショックか熱中症か不明ですが、家族が気が付かなければ死んでいたかもしれません。

 

お湯は41度で以下で、つかるのは0分以内がお薦めだそうですよ。

 


独り身に「大事なことは解るようにして」と言いたいが

2023年12月02日 | 終活セミナー

今日は多摩センターの愛宕コミュニティーで大人の学校「文化祭」が開催されました。

予想をはるかに超えた入場者に主催者側もびっくり!

1年前に始まった地域との親睦を兼ねた集まりがこんなに大きな輪に育ってくれたことに感激でした。

私も終活塾の講師としてこの1年間で約300人の受講者を集めてくれた「おとなの学校」に感謝しています。

 

その中でこんな話を伺いました。

親族に独り身の男性がいて、どう考えても「自分が最期の面倒を見る立場なのだが・・」

逢う度に、「大切な物が分かるようにしておいて」と伝えてはいるが本人はまだその意識がない。

と言っても、自分からもこれ以上突っ込んだ話はしにくく、まだ手つかずのまま。

 

実はこの話はほとんどの家庭の話です。親子間でもお金や死にまつわる話は目をそらしています。

でもね、その時は急に来るんですよ。いつかいつかと思っているうちにです。

そして困るのは世話や後始末をする人なのです。

 

その時に「どうやってその話の切り出し方をしたらいいのか、今月の終活セミナーで話題にしましょうか」

と提案してみたら

「お正月に来ると思うから是非に」と懇願されました。

 

さあ、2週間後のセミナーまでに準備しなくては・・・

本来の演題は「人為の充実期を迎えるために」です。

今年最後の終活セミナーです。