柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

ありがとう・・・の言霊

2008年05月16日 | 私の半径100メートル
私は葬儀社だけでなく、他の業種にもコンサルタントをしています。

その1つに、親子で経営している会社があります。

父親が会長、息子が社長です。

父上が苦労して作り上げた会社は、今や発展途上にあり
今までの形体では、賄えなくなってきました。

会社の体質改善を図っていますが
どうも親子での意見が対立してしまいます。

何度か同席して、話を伺っていますが
結論から言えば、お二人の主張はそう違いがありません。

しかし、お2人とも
相手はちっとも解ってくれないと思っています。


親子であるが為に
意見を尊重できないのではないかと、感じます。

父上は、饒舌で自分の実績に自信があふれています。
息子の動き1つにも自分との違いを感じるだけに
「まだまだ、息子は社長として不甲斐ない」と。

「最近の若い者は」と言うのは年寄りの決まり文句です。
でも、口では「うるさい爺さんになっている」と自分をしっかり分析しています。


息子は、「何時でも自分の考えに反対ばかりする
任せると言いながら、何も任せてはくれない」と。
優しい息子は、父親が演説を始めると、
無口になり、あからさまに不満を、顔に出してしまう。



もし、他人だったら
この半分も口には出さないし、態度にも出さない。

事実、他人の従業員にはお互い言えないから
「こうなったのは、おまえせいだ」と親も子も思う。


一昨年前まで
私の実家が、似た状態でした。
うちは、両親の住まいの中にあった、事務所が
事業縮小で、移転して父が(やはり会長です)
事実上、事務所に出れなくなったから、問題がなくなってしまいました。

父も一代で会社を立て、時代も良かったのでしょうが
それなりの事業にした。
弟のやり方が気に入らず、人前でも暴言の吐き通しでした。

弟は、これまた優しい人間で、父を押さえつけなかった。

よく父は「おまえが男なら良かった」と私の気の強い事を
羨んでいましたが、
私が跡を取ってたら、父とはいつも大喧嘩をしていたと思う。
きっと、弟に「あいつは親を馬鹿にして」と、訴えていたでしょう。


どこでも同じだな・・・と思いながら
感じた事は、

私は、仕事柄、家族を亡くした人達を見てきました。
例え、不甲斐なくても、事業に長けて無くても
親より先に死ぬほど、親を苦しめ、悲しめる事はありません。
例えどんな状態でも、生きてさえいてくれれば・・・そう思うはずです。

息子は父親を亡くして、取り乱す人は多くありませんが
出棺前の別れの場では
花を入れて、人の後ろに回り、涙をぬぐう息子さんを沢山見てきました。

体に障害も無く、人通りの仕事をしてくれたのなら
先ずは「ありがとう」と言ってみませんか。

「ありがとう」という言葉は、不思議な程
威力があります。
日本には言霊と言って、言葉に魂があるといわれているじゃないですか。

私は、コレは本当だと感じています。
何かしてもらったら、「ありがとう」と言い続けると
必ず、いい方向に事が進みます。

「コレはあなたがするのが当たり前」ではないですね。
「ありがとう」があるから、喜んでするのではないですかね?

反応が無かったり、当然と思われたら
「やっとけば、いいんでしょ!!」になりますよね。

お父上、息子さん、お2人とも
奥様にありがとうを言ってますか?
何も言わなくても、夫婦なら伝わる???てか?
そんな訳、無いでしょう。
双子じゃないんだから。
一番の身近な人間にいえなければ、本当の優しさは無いんですよ。

外面だけ良くても、隣にいつもいる人に「ありがとう」を言わなくちゃ。

親子の間でも、同じ職場の人同士でも、それは同じ。

それが出来れば言霊は威力を発揮しますよ。

必ず、事業は良い方向に進みますよ。

私もいつも、言ってましたよ。
故人とご遺族に。
「私に送らせていただくご縁をくださって、ありがとうございます」って。
もちろん、主人にも、子供にも、、親にも、言霊の威力に
気がついてから、ずっと言ってます。

そのせいかな?
最近私の周りは平和で、前無きデス。

皆さんも、試して御覧なさい。

他人にだけではダメ。
儀主人、奥様。親御さん。子供達に。

慣れれば、なんとも無いけど、結構難しいものです。

でも、コレも修行です。
私達は未完成人間なんだから。





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2 コメント

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親子って (ポンポンダリア)
2008-05-19 22:12:41
親になって、長い時が過ぎました。
いつの間にか、子供たちが大きくなって、私はそれがさみしくてたまりません。

我が家は約17年も海外生活でしたから、親子で一緒にいる時間がとても長く、子供たちには、反抗期もなかったように思います。

新しい国に赴く時は、いつもドキドキして子供たちの手を握っていました。

もし、対立するとしたら、これからなんでしょうね。
子供たちが独立してから。

私も大人にならなければいけませんね。
その時に、ありがとうと、言える母親になりたいものです。

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本当ですね (柴田)
2008-05-19 23:46:10
今、振り返れば子供がいたお陰で、自分が育ったような気がしますね。
思い出しても、未熟な子育てでした。
でも、育つと共に楽しい、ステキな関係が出来たと思う。
特に仕事を持ってから、大人同士としての関係も生まれた。
これから先は、向こうの判断にお任せするようになっていく・・・はず。

そうなる為に
子供と仕事の相談や教えを貰う今日この頃です。
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