柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

相続トラブルはどの家にも種があるものです。

2020年09月16日 | 葬儀後の相談いろいろ
最近、私の周囲で相続トラブルの話をよく聞きます。

男性の平均寿命は81.41歳
女性の平均寿命は87.45歳

ということは
相続人は50代から70代になり
高齢になってから高額なお金を手にする訳です。
長年の抑え込んでいた家族関係の積み重ねが
相続時にトラブルを生み出すということも多くあります。

父親が先に亡くなり、残った母親がいる場合の相続って
すんなりと決まるようですが
その母親が亡くなった時の相続争いをよく耳にします。

母親が子供の一人に肩入れしていた
母親の財産を管理していた子供が使い込んでいた
母親に独断で遺言書を書かせていた
親の仕事を継いでいる、又は同居していて引き継ぐ資産が特別に多い
母親から口約束でお金を借りていた。
などなど

母親に直接、財産の確認はしにくいし
兄弟姉妹が管理していると、関係にひびが入りそうで
「どうなってるの?」とも言いにくですものね。

でも、親が亡くなると
「遠慮のない言い分」が飛び出してきます。
肉親だけに揉めると
顔も見たくないと話合いを放棄する人もいますが
これでは解決にならず、ずるずると引きずるだけです。
その後に関係が修復することは先ずありません。

トラブルが長引きそうなら
弁護士に相談するのも一案です。

相続は税理士さん、と思い込んでしまいそうですが
揉め事の法的手段は弁護士さんの方が明るいです。

費用を心配する向きもありますが
先ずは相談して見積もりを取ることから始めましょう。
法律家から見た有利、不利の見通しも判断の材料になります。

私が知る限り
ほとんどの相続トラブルは
素人判断で揉めているケースばかりで
心労も、愚痴も大きくなるばかりです。

親は「自分が死んだら、子供たちが何とかするだろう」と
思い込んでいますが
身近で話を聞く限りそんなに簡単に事はすみません。

生前に遺言書、又はせめてエンディングノートに
親の希望や、その理由を示しておく必要がありますね。



葬儀社のアフターサポートとは

2016年02月03日 | 葬儀後の相談いろいろ
葬儀が終わったご遺族に対して
葬儀社はどんなサポート、又はサービスができるのでしょうか?

今までは
法事の手伝いや
仏壇、仏具の販売
お墓の紹介
また
死後の諸手続き一覧表のご案内
などでしょうか?


私は葬儀の現場にいた時には
何よりも大切に考えていたのは
遺族のグリーフサポートでした。

葬儀後の1年間は
全員の喪主宛に「遺族会」のご案内をしていました。

葬儀後に初めて家族を亡くした悲嘆を感じる方は多くいます。
その方々の茶話会を葬儀社内で毎月行っていました。

この会は私の葬儀観を育ててくれました。
また葬儀社、遺族の垣根を越えた繋がりが出来ました。

お陰で葬儀社の大きな信頼にも宣伝にもなりました。


そして今
終活セミナーをしていて感じる事があります。

葬儀後、配偶者を失って一人で生活している方々のなんと多い事か!

葬儀後の諸手続きは大変な作業です。
葬儀の直後に必ず行う手続きは葬儀社でサポートできないものでしょうか?

1人住まいになる遺族の生きがいや安心は、葬儀社が手伝えないものでしょうか?
終活セミナーはその一端でもあります。

1人住まいの高齢者は「もし自分が倒れたら誰が助けてくれるのだろうか?」
「孤独死をするかもしれない」という不安があります。
誰かが同居していない限り、この心配はあるでしょうね。

家族がいないくなった高齢者は「自分は誰が看取ってくれるのだそうか」
「死後の始末は誰がしてくれるのだろうか?」と
いつも考えているものです。


もはや葬儀社は、葬儀だけしている場合ではないのでは?


世の中が変り、人々が欲しているものが変り
新しい担い手を必要としてきていますね

そう考えると
葬儀社の役目はもっと増えると思いませんか????

法事はしないよ・・・

2014年09月22日 | 葬儀後の相談いろいろ
父親の遺言で、死んだ後の法事や墓参りは不要と言われたそうです。

だから法事は無し、菩提寺には墓守をしている人だけがお寺で済ませるそうです。

父親の希望だから守ってやるのが子供たちの使命、とお考えのようですね。

周りの家族や親戚は、跡取りが決めたのだから、それでいいという意見が多いようです。


時々集まる叔父、叔母さんたちは
その決め事を忘れてしまうのか「今年は七回忌だけどいつするのか?」と
聞かれたりするそうです。


法事は毎年ある訳ではありません。

多くの家では1、3、7回忌くらいは声を掛け合っていますね。

家族、親戚には、行き来のある家と、めったに逢わない家があるものです。

親が生きていれば毎年逢う機会を持つものですが
親がいなくなれば、実家に足が遠のく間柄もあります。

法事という場があって
親の供養に行くという意味合いがあるからこそ
「関係ない」と思っている親族が顔を合わせる時間がもてるのでは?

法事を依頼されると
その事をいつも、強く感じます。

たまに逢うと、甥や姪の成長に驚いたり
仕事の内容を興味深く聞いたり
その場だけかも知れませんが、和気藹々とした時間がすぎていきます。

「又、逢いましょう」と挨拶を交わしても
次の法事まであうことが無い場合も多くあります。

それでもいい時間だったことは間違いが無い!

法事がなければ、それこそずっと逢うこともなくなる兄弟、親戚もいるかもしれませんね。

先ほども、法事に来るのは無用といわれた方から
「別に料理やお返しなんて無くても良いから、私たちもお寺で法事に参加したいのに・・・」

そんな声が聞こえてきました。


迷惑かけるからやらない・・・
お金が掛かるからやらない・・・
親が不要だと言ったからやらない・・・


色々理由はあるのでしょうが、少し淋しい気がします。

いまや、法事の仕方にも、新しい意味や形が必要なのでしょう。




相続でもめる家族の共通項

2014年01月15日 | 葬儀後の相談いろいろ
終活ライフの記事から興味深いものを紹介しますね。
終活ライフとは、シニア向けの話題が満載の新聞です。
2か月ごとに発刊され、解説が解り易く面白い新聞です。


相続で揉める事が多いケースは3つある、そうですよ。

一つ目は
子供がいない夫婦の相続です。
もし、夫が亡くなり夫の兄弟がいた場合、妻が全財産を受け取れない事です
兄弟が亡くなっていれば、甥や姪にも相続が発せしますものね。

二つ目は
介護が介在する場合です。
子供が数人いても、特定の子供だけが介護を一手に引き受けても
通常では、均等に相続を配分することになりますね。
兄弟が介護の苦労を理解してその労力を評価しない限り、相続を余分には受け取れません。
もし介護の担い手がお嫁さん一人だったとしたら、大変なことだけに
平常心ではいられないかもしれませんね。

三つ目は
相続する財産が家だけしかなお場合です。
その家に住んでいる家族がいなければ
売却して資金を分けることで済むのでしょうが
もし住人がいたとすれば、やはり難しい問題が出てきますね。
その人が、亡くなるまで面倒を見ていたとしたら
二つ目の問題も絡んできますしね。


最近では、この様な話をセミナーですることが多くなりました。
死は葬儀だけで済む話ではない、という事ですね。

士業と葬儀関連事業のかかわりについて

2013年10月09日 | 葬儀後の相談いろいろ
こんな題名で講演をしてきました。

各地から集まられた司法書士の方々の勉強会です

司法書士の方々にとって、死後の諸手続き業務は大きな市場です

その窓口にいるのが葬儀社です

一体どのように付き合ってくべきか?

葬儀社との付き合いはとても難関のようです

これは司法書士の方に限らず、どの業界の方も葬儀社と取引するのは
大変だと言います。

葬儀社は小規模なところが多く、営業を受けてくれる窓口も
はっきりしていません

仕事が不規則なので、いつ訪ねたら話を聞いてくれるのかも解りません。

一度取引が始まると、他社からいい商品が出ても
興味も示さず、試そうともしません。
だから、なかなか取引ができません

士業の方も同じ様に悩んでいます。


そこで先ず葬儀社の現状を説明しました
業界の業績変動は?
今、一番力を入れたいことは?
今後高齢者が多くなり、葬儀社だけでなく
エンディングに関わる企業との提携は?
などを
1時間にわたって話をしてきました。

皆さん、メモを採りながら聞いてくださいました。

葬儀社の得意分野
不得意分野を知って、不得意分野をサポートすること

葬儀社にかかる負担はなるべく少なくすること

エンディングノートを普及し
項目に必要な情報を提供し
書き上げる手伝いをし
各人に必要な手続きを起こしてもらう

そこに協力できるのは
医療、介護、司法書士、税理士、葬儀社、墓苑などなど


そんな話で盛り上がりました。

故人の土地の名義変更

2013年07月31日 | 葬儀後の相談いろいろ
こんな話があります

母親が亡くなり、住んでいた土地の相続が発生しました

しかし、その土地はすでになくなっている父親の名義のままでした

この両親には子供が6人いましたが、父親がなくなった後に
2人の子供(長男、次男)も亡くなりました。

そこで今回の相続を行う前に、父親が死んだときの相続をしなければなりません。

相続の権利は
母親が1/2、
その時点での子供は6人なので1人の相続分は1/12です
すでに長男、次男は死んでいますが、このときの相続は発生します

先ず、父親の相続を終えた後で
今度は母親の相続を行いますが、母親がなくなる前に長男が亡くなり
母親の持っていた1/2の土地を今度は5人の子供と長男の子供が相続します

母親の死亡直後にもう1人次男が死にました

母親の後に死んだ次男は独身だったため、次男の財産は
また兄弟4人と長男の子供が相続します


この相続が終わるまでには、まだまだ時間がかかりそうです

とても複雑な話ですね

この話、つい最近ご近所で起きたことです。

土地の名義変更は急がなくても、とよく聞きますが
イヤイヤ、家族の情況によっては、早いほうがいいですね・・・


実家が空き家になちゃう?

2012年09月02日 | 葬儀後の相談いろいろ
最近、空き家が増えているとか!

親が亡くなって空き家になっても、子供たちは別の場所で家を持ち
実家には帰らなくなっています

相続で実家を受け継いでも、結局空き家になっている家が多いのだそうです

私の近隣を見ても、本当に空き家は増えています

住まないけど、手放したくない・・・
まだ、実家をたたむ気になれない・・・

良く聞く話です

ところが空き家の近隣では、家が古くなって傾いたり壊れたり
草が生え放題になっていたり
放火の原因になったり
空き家に、いつのまにかホームレスが住み着いてたり
と色々な問題が出て、困り果てているそうです

実家を相続しても、解体する費用が掛かり
その上、住宅がなくただの空き地になると
固定資産税は高くなってしまうので
ますます、空き家はそのまま放置されるのだそうです

自分のエンディングを考えた時、住まいの相続をどうするのかも
今後は大きな問題になりそうですね。

空き家の現状は全住宅の13.1%(2008年のデーター)
20年後には25%近くに達しそうです

高齢者対策として
空き家の再利用も大きな着眼点ですね


父の死後の諸手続きが終わりました

2011年10月05日 | 葬儀後の相談いろいろ
父が亡くなって10か月が過ぎ
相続の申告期限が来ました
先日、母と兄弟3人で無事に分割協議書に印鑑を押しました

今回の父の死で、諸手続きの実際を体験しました
実は亡くなってからすぐに専門家にゆだねています

労務士、司法書士、税理士の方々にお願いをしました
それぞれに丁寧に説明を受け
色々な知識を頂き、将来のためにもなる知恵を授かりました

お蔭でやり残しや漏れもなく
不安や心配もなく、家族間でもめることもなく
大変な手続きも、私達遺族は苦労せずに終わります

専門家にお願いした費用はそれほど掛かりませんでした

でも、何も揉めずに済んだのは
両親が私達子供を、良い環境で育ててくれたお蔭と、感謝しています
そして専門家として他人が関与してくれたお蔭です

最近士業の方々が葬儀業界にも進出してきましたが
今後はもっと、お願いする遺族が増えるはずです


散骨は法律違反?

2010年04月18日 | 葬儀後の相談いろいろ
ホームページからの問い合わせがありました。

数年前に亡くなったご主人は
本人の希望でお墓に納めず、散骨をされたそうです。
奥様も死後は散骨希望をされていて、その意思を書面にしておきたいと
弁護士さんに相談をされたそうです。

そこで弁護士から言われた事は
「散骨は法律に反している」
「日本で散骨するなら3海里先で散骨するしかない」
という内容だったそうです。

法律に反した行為であるならば
なぜ散骨業者が多く存在しているのか?
自分の散骨が出来なければ、主人とは別の場所に納骨するしかないのか?
と疑問を抱かれての問い合わせでした。

散骨に関して法律ではきちんと示されている訳では有りません。
墓地と指定されている所以外の埋葬を禁止していますが
火葬された遺骨を埋葬しなくてはいけない、ということではないのです。
埋葬せずに自宅に置かれている場合も有ります。

また、この法律が改正されたのが昭和23年といいますから
その当時は散骨はなかったと思います。
ですから、散骨に関して禁止はされていません。

昨今、法務省に散骨に関する問い合わせがあると
『節度をもって、行なうことには問題が無い
故人や遺族の意思から葬送のための散骨であれば問題ない』
という見解だそうです。

ただ、節度がどの範囲なのかはその人によって判断が違うと思いますが
海水浴場とか生簀があるとか
養殖場の近くでは避けるほうが賢明です。

でも、散骨に対してそう解釈している弁護士さんもいるのですね。

この方はお子さんがいないので
死後を託す人が無いだけに心配されてました。

実は、こういう問題がとても多くなっています。
そろそろ、現実的な対処を考える時期です。



葬儀セミナーが役に立ちました。

2010年04月16日 | 葬儀後の相談いろいろ
2月の中頃に20名ほどのサークルで「葬儀」のセミナーを行ないました。
皆さん、ご近所の集まりで、自主的に色々な勉強会をしています
その団地も、高齢化でご近所同士の交流がなくなっており
1人住まいの方をお誘いし、なるべく周りとの接触を促していると、伺いました。


セミナー当日、集まられたメンバーはお元気な女性ばかり。

でも、その中にご主人が闘病中の方がいたらしいのです。

今日はその方から電話が入りました。

先日ご主人の葬儀を終えたそうです。

まだ先の事と思っていた「死」が突然訪れ
セミナーが役立ったといっておられました。

2人の息子さんとすぐに数社の葬儀社へ問い合わせをして
それぞれの対応を調べたそうです。
やはり、それぞれに対応の違いを感じたそうです。
ここが、葬儀社自身が気付いていないところなんです。

その中で「一番感じがいい」と判断した葬儀社へ依頼。

担当者がとても親切で、色々なことをアドバイスしてくれたと
ご主人を送った葬儀に満足されていました。

こんな風に葬儀社を調べて葬儀を決定する人がどれだけいるでしょう。


無事に葬儀は終わっても、その後の寺の付き合いやお墓、仏壇のことなど
心配事があって、今日私に質問をされてきました。

ご自分のしたいように出来ない
親戚付き合いへの気遣いもあるようです。

一度決めた戒名に【かわいそう】と言われて
ランクを上げそうです。
その件があったので、墓も世間並みに、仏壇も・・・と
迷っていました。

親戚の「親切」は時には、無理を強いることもある。
特に大きなお金が必要な決断には、遺族にとって不安が付きまといます。
これから生きていく時間が遺族には有り
生きていくからには、生活がかかっています。

・・・これは葬儀の場面で良く見かける光景です。

でもこの方のもっと大きな問題は、多分これから訪れる
「ご主人を亡くした悲しみ」でしょう。

幸い、この方の地域には支えあう仲間がいます。
きっとサポートしてくれると思います。

私を思い出して、電話を頂き
私もサポーターの1人にさせて頂きました。



喪中ハガキ

2009年09月21日 | 葬儀後の相談いろいろ
アッという間に時間が流れていきます。
年のせいでしょうか?

今年も後3ヶ月とチョットですね。

今日は、以前に「自分のお葬式を考える」セミナーに参加された方から
問い合わせが入りました。

喪中ハガキの件でした。

今年身内にご不幸があった方は、今頃から支度し始めますよね。

皆さんは
いつも年賀状をくださる方が、来年の年賀状を準備をする前に
喪中をお知らせするのが喪中ハガキ・・・と考えていませんか?

でも、本当はチョット違うんですよ。

「今年、我家では不幸があり今は喪中。
まだ喪があけない自分から、お世話になった方に新年のご挨拶を
するのは遠慮しよう」
これが喪中ハガキを出す真意だそうです。
つまり、自分からの新年のご挨拶は失礼します、と言うことです。

喪中の自分宛にお知り合いが
年賀状をくださる事は一向に構わないのです。

それなら、こんな方法もありますよね。
いつものように友人から年賀状が届いたら
お返事に
「今年の7月に私の母が亡くなりました。看病をする間も無い
突然の死で、今になって心にぽっかり穴が空いています。
そんな訳で、私から年賀状をお送りするのは失礼した次第です」
などと喪中のお知らせと心境を伝えるのもいいですよね。


既成の喪中ハガキを作るより
新年を迎えてから年賀状をいただいた方それぞれに
ゆっくりお便りしてみませんか?

遺品処理の会社

2009年05月05日 | 葬儀後の相談いろいろ
人が死ぬと、その人が使っていた物は遺品と呼ばれます。

遺品は一体どうなるのでしょう?

家族や親しい間柄なら、形見として譲り受ける物もありますけど
日常使っている品から貰い手があるのは、ほんの一部です。

大多数の品物は処分することになります。

一緒に住んでいた場合でもその品数は多いものです。
まして1人住まいであったなら、おそらく気の遠くなる量です。

自宅なら多少時間がかかっても大丈夫ですが
借家や、アパートでは早めの片付が必要です。

今はゴミの種別が大変で簡単には捨てられません。
この種分けだけでも大仕事です。

その大変な遺品整理をしてくれる専門業者さんがいます。

一般の産業廃棄物業者さんとは少し違っていて
仏壇やご本人が使っていた布団など、捨てるには抵抗がある物は
焚き上げて供養をしてくれます。

又、孤独死で発見が遅れると畳が汚れたり
部屋全体に臭いが残ってしまいます。
この清掃や脱臭もしてくれます。

そして必要があれば、部屋のお清めも行なってくれます。

他人任せで気が引ける、という方もいるでしょうが
思い入れがあればあるほど、事は進まず
心にかかる負担も大きい物です。

こういう業者さんの中には遺品処分だけでなく
荷物を他の家に引越しさせてたり
リサイクルに出してくれたり
リフォームも頼めたり
大家さんにアパートの鍵の返却もしてくれる所もあります。


人は死んでしまえば、それでお終い!という訳にはいかないのですね。


皆さん、年をとるごとに
少しづつ物の整理をしていきましょうね。
見られたら、恥ずかしい物ってありますよね!


葬儀社のアフターサポート

2009年04月04日 | 葬儀後の相談いろいろ
葬儀社の仕事ってお葬式をすること・・・と思っていますよね。

そうなんですよ。葬儀社の人もそう思っている人が多いのです。

お父さんの病状が悪くなって「もしかしたら、このまま・・・」と
看病しているお母さんは不安になります。

子供たちが遠方に住んでいたら
何かと自分ひとりで対処しなくてはなりません。

そんな時は、葬儀社に話を聞きに行きます。
亡くなる前から相談をして、少しでも情報を得たいですよね。

葬儀の相談に来た人の対応から葬儀社の仕事は始まっています。

そして葬儀が終了した後
子供たちや親戚は又、自分達の生活に戻っていきますが
亡くなったお父さんの後始末がたくさん残っています。

お父さんの年金の喪失届けを出して遺族年金の申請をして、健康保険、介護保険の処理。
生命保険の申請、不動産の名義変更、預貯金の解約や名義変更、車の名義変更、賃貸住宅なども名義変更が必要です。

携帯電話も取り止めて返還しないといけないし、お父さんに収入があったのなら
確定申告も死後4ヶ月以内にしないといけません。
相続の申告は死後10ヶ月以内ですから
それまでに財産の分割を決めなくてはなりません。

財産を分けるには、不動産などはその価値も調べないといけません。

そして、これらの手続きには、役所から数種の書類を取寄せる必要があります。

どれひとつとっても、相手から「こういう届けを出してください」とは言ってきません。自分から行動を起さないといけないのです。

1人残ったお母さんは、そのほかにも
法事の支度、仏壇の支度、墓の準備
香典返しの手配などをしなくてはなりません。

死後の法事や仏壇は葬儀社がお世話してくれますが
その他の諸手続きも、葬儀社がお世話してくれると
お母さんはとても助かるはずです。

葬式で親切にしてくれた葬儀社なら、信頼できますから。
お母さんには、諸手続きのようなわかりにくい事は、どこで聞いていいのか解りませんから。

そう考えると
葬儀社の仕事は、葬式という(点)ではないのです。
葬式の前から、葬式終了後まで広がってきます。
(点)から(線)に変わってきます。

そしてアフターサポートは故人の宗教サポートだけでなく
生活面のサポートに及んできます
これは(線)から(面)に変わったことです。

時代と共にお客様の状況が変わってくれば
葬儀社の仕事もおのずと変わってくると思います。

生前サポートとアフターサポートが必要なのです。

この両サポートを行なう事は、遺族へのグリーフサポートの補いにもなると思います。

「お別れ会」がご縁でした

2008年10月02日 | 葬儀後の相談いろいろ
私がいつもお世話になっている司法書士の先生がいます。
まだ30代の若い女性の先生です。

葬儀を終えた方の名義変更などを御願いしてますが
若いのに、とても頼りになる人です。

彼女との出逢いは、ある女性Mさんの死がきっかけでした。

Mさんは40歳を過ぎてから勉強して司法書士の資格を取った方です。
遺族の方達が、葬儀後に時間に追われながら、悲しみを感じながら
故人の諸手続きをするのを見て
何とか少しでもお手伝いできないかと悩んでいた時
Mさんを思い浮かべたんです。

「葬儀後に手続きに困ったら、とりあえず相談してみてください」と
案内すると、思ったとおり多くの方が相談に行きました。
親切なので、皆さんに喜ばれました。

ある日、Mさんは入院をしたんですが
大変珍しい病気が発見されました。
心臓の癌でした。
手術を終え、退院したMさんは又、元気に働き始めましたが
この時すでに余命半年と宣告を本人、家族は受けました。

自分の事務所に助っ人を向い入れ、合同事務所を作る準備を始めます。
死の本を読みあさり、休みごとに家族で旅行に出かけ
終末期に入るであろうホスピスを見学し、そこで
ボランティアもしてみました。
火葬場も見に行きました。
私が死んだら、お葬式はしないで、ここに連れてきて火葬してね。
と家族に伝えています。

そして発病から8ヵ月後「どんなにわずかな望みでも捨てるわけにはいかない」
と再手術を受けますが、そのまま意識は戻らず、亡くなりました。
家族の手には、手術室に入る前にMさんが手渡した手紙がありました。

家族は、Mさんの希望通り、火葬だけしました。

しかし、Mさんの仕事仲間から、「みんなでMさんのお別れ会を開かせて」という申し出がご主人の元に入ります。
そして、その「お別れ会」を私がお受けしたのです。

会費制で土曜の午後に行なわれた「お別れ会」は、参加者が200名。
世話人の方と協力しての約2時間の会でした。

初めから、最後までご主人は号泣されてました。
実はこの日まで、ほとんど泣けなかったそうです。
亡くなってちょうど1ヶ月。
悲しみが押し寄せてきた時期だったのですね。
お嬢さんも、息子さんも同様でした。

Mさんは、私の忘れられない人の1人です。
「何でもやりっぱなしが多かったのに、最後は見事に納めきっていた。
 とにかく強い女でした。自分にとっては一番の飲み仲間、けんか相手でした」
ご主人が言われた言葉です。

Mさんはステキな人でした。

そのときの世話人の1人が、今お世話になっている
司法書士の先生です。
Mさんの助っ人として、一緒に事務所をするつもりで
合同事務所の案内状も刷り上げ、
発送する直前の死でした。

Mさんと同じように、遺族の方に優しく対応してくれます。
損得抜きで、無駄な事は薦めない方です。

Mさんがくれたご縁なんです。



遺品になった写真はどうします?

2008年07月20日 | 葬儀後の相談いろいろ
机の中を整理していたら、写真が出てきました。

数年前に乗った、北斗星の食堂車です。
やっぱり雰囲気があります。

シーズンオフだったので、食堂車で食事した乗客は
3組しかいませんでした。
ディナーは懐石膳かフランス料理
モーニングも和食か洋食を選べました。

食事の後は、ロビー室があってそこで他の乗客とおしゃべりタイム。
シャワー室もついてました。
北海道の帰りに利用しましたが、良かったですね。


写真って、見ているとすぐにその時の気分を思い出すから、不思議ですね。
でも、整理するのは中々大変です。

今、亡くなった伯母の家を片付けていますが
珍しい写真が出てきて、つい見入ってしまいます。
古い町並みや、暮らしぶり。
そして伯母や母の少女時代。
戦争中で、全てが不幸な時代だったと思うのですが
写真の中の少女達は、若くて、華やいでいます。
きっと、厳しい境遇の中でも、夢見る頃だったのでしょう。

この写真、全部取っておくわけにもいかず
一体どうしたら良いのやら?
処分するには、惜しい気もしますが・・・・
もう、母や伯母のことを知る人も
私達兄弟とその子供達だけになってしまいます。

写真を撮るときは、記念にと多数の写真を残しますが
自分がいなくなったら、後の人は山と残された写真を前に
どうした物かと悩むのでしょうね。

その点デジカメなら、データーごと処分できて
いいのかもしれません。

私達は、やたらと物を残してきましたが
今や、気軽に処分できる事は
大事なのかもしれません。