柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

庭に蝶が

2019年11月14日 | 終活セミナー


珍しい話でもないのですが



庭の駐車場に何か黒いものが落ちてる

そっと近ずいたら

黒いアゲハチョウでした。

早速、調べてみましたがクロアゲハでしょうか?

急に寒むくなって力尽きたのかな・・・


散歩していた犬の気配におびえたのか

羽をバタバタしてましたけど、飛べず。

そっと、さよならしてきました。

家族葬ってどんな葬儀?

2019年11月04日 | 終活セミナー
先月、「家族葬ってどんな葬儀?」という講演会をしてきました。


どこに行っても葬儀の希望は「家族葬」と聞きます。
でも意外にも家族葬のイメージは薄弱です。


家族葬がいいと思う理由は

家族葬が主流だから
費用が安いから
故人が希望していたから
高齢で会葬者がいないから
義理の会葬はいらないから
ゆっくりとお別れがしたいから

等があげられていますね。


自分の葬儀を考えるとき
・面倒をかけたくない
・費用をかける必要はない
・誰も呼ばなくていい
と、多くの方が言います。

送る立場の家族は
・故人の希望通りにしてあげたい
・でも、せめて心を込めて送りたい
・故人らしい葬儀になればいい
と考えます。


ここでいつも説明するのは
葬儀は故人の為というより遺族のためにもする意味がある、ということです。


祭壇が同じ価格の物なら
葬儀費用は、家族葬も一般葬儀も、遺族が負担する金額に大差はありません。
会葬者のお香典で祭壇以外の料理やお返しは賄えるからです。

ゆっくりお別れができる、というのは疑問です。
葬儀の過程は家族葬も、一般葬も同じです。
今の葬儀は葬儀社が至れり尽くせりでお世話してくれるので
会葬者との接点もそう多くありません。
むしろ日程に余裕がなければ、たとえ家族葬でも忙しさは同じです。

また親族だけなら気を使わない、というのもどうでしょうか。
2日間、ずっと一緒に行動する親族に気づかいをしない喪主を
私はあまり見かけたことがありません。
満遍なく、失礼がないように気遣いをしいているのを感じます。

家族葬なら故人らしい葬儀になる、ということもありません。
その方らしい葬儀は、たとえ直葬であっても表現することができます。
故人や遺族を知ることで、葬儀社から提案ができますから。
ご家族から「こんな葬儀にして」とのご要望はそうはありません。
葬儀担当者が葬儀の流れだけを重視するようなら、故人らしさはかなわないでしょうね。


私は葬儀には「故人とお別れがしたい」と思ってくれる人が参列してくれるのがベストだと思っています。
もしかしたら、親戚の中でも義理としか思わない方もいるのでは?

近所や友人の中に、顔が見たい、さよならが言いたい、という人もいるはずです。
その人たちは故人との関りを持った方です。
その方たちから家族が知らない故人を知ることもできます。
それは遺族にとって、思いがけない発見であり喜びです。

家族葬といわれると、今はお声をかけられなければ行きにくい雰囲気があります。
それが寂しいですね。

家族葬だから30人以内とは限りません
親族や親しい人が多ければ50人以上にもなります。
一般葬儀で行っても、会葬が少なく30人だったという葬儀もあります。

少人数の葬儀でもいいので、もし来たい人がいたら来れる状況を作れるといいと思います。
故人と別れる権利は家族だけでなく、誰にもあるのですが
家族葬と名付けると、境界線ができてしまいそうですね。

普通に訃報を出して
「高齢の父ですので内輪の葬儀となりますが、お別れをしていただける方はどうぞご会葬ください」と
ご案内していただくのはいかがでしょうか。

私の母は、老人ホームに入所し実家から離れていましたので
元のご近所や仕事先には連絡しないで葬儀をしました。
でも、人伝にお見えくださった方には感謝の気持ちでいっぱいになり、感動しました。

そんな実体験を踏まえた講演をしてきました。

講演後に数人の方が控室に質問に来られました。
その中のお一人が
「私は今年母を送り大変な思いをしました。だから一人娘には同じ思いをさせてくなくて
〝私の葬儀は家族葬″と決めていたのですが、今日の講演を聞いて娘のために普通の葬儀にしようと思いました」
と感想を話してくれました。

「一人娘さんが貴女を亡くしても、貴女の思い出を共有できる人がいる、と知ることは
きっと心強いはずですよ」とお答えしてきました。

この演題で講演すると「家族葬と思っていたけどを考えてみる」というお声を聞くことが多く
「家族を亡くす」ことを考えていただく機会になればいいと願っています。