柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

オフィス・シバタのアシスタントが小さなデビュー

2012年04月29日 | お仕事
先週行いました「事前相談」のセミナーで
オフィス・シバタのアシスタントが
コミュニケーションスキルの一部を担当をさせていただきました

「事前相談」のセミナーは、4月、5月と2回目です
今回も26名の方がご参加くださいました
前回に引き続き申し込まれた葬儀社が3社ありました

こういう流れって、すごく嬉しいです
セミナーが役だった証拠のようで・・・・

今回の参加者はどちらかと言えばベテランぞろいで
10年以上の経験者が大多数

事前相談は、質問に答えているだけでは
相談者の信頼や満足は獲得できません

今や、相談者の意識は高くなっています
そこには、自分たちの主張が必要です

ところが、その言葉を持つ人は殆ど見当たりません(残念ですが)
多分、考えた事がないし
たとえ、あっても伝えることが苦手です

自分の言葉で自分の主張をどう伝えるか?
今回の「事前相談」では、そこを勉強してもらっています

その中で、コミュニケ―ションスキルを前回より
少し違った角度で学んでいただきました

当社のアシスタントは、実はそこが得意分野なのです

前職では、社員研修のプロでした
また、離職率を抑えるための研修を数年かけて仕組むなど
私とは違うスキルを持っています

そこで今回の「事前相談」の中でも
少しですがその知識を活用してもらいました


初の挑戦でしたが、私は
より多くの情報を得て頂け、満足度が高められた
セミナーになったと思っています、が

まだアンケート結果を頂いてないので・・・・
本人は不安が一杯です






葬儀は嫌な仕事ですか?

2012年04月27日 | 葬儀の世界
葬儀の仕事は、今だに嫌がられている職業なんですね
職業に上下は無いと言いますが
そう言い切れない部分もありますね

葬儀の仕事をしたい、と志を立てても
周囲に反対された、
また家族や友人に、少し違和感が生じた、と聞くことがあります

人の気持ちの問題ですから、簡単ではないですね

生きているときに携わる医師や看護師、介護士は
尊敬され、素晴らしい仕事と言われ
なぜ、同じ人が死んだあとに携わる葬儀社は
嫌な仕事になるのでしょうか?

最近では死への考えも変わり
葬儀社も将来ある職業と言って下さる方も大勢ます

でも、そう簡単でもないのです

いえの近くに葬儀社ができる
霊柩車を見えないようにして
死んだ人を搬送するのが見たくない
死体があると思うといや

これらは現実問題です
親や、兄弟や配偶者の遺体があっても嫌だとは感じない
親しい人が死んだ時も、そのご遺体を縁起でもない、とは感じない
すると、嫌だと感じるのは知らない人だから?

でもその人にも愛する家族があり
その死を嘆き、悲しんでいる人たちがいます
その光景を見たら、死体がいやだとうよりは
「お気の毒に」「かわいそうに」と思う事が
優先になるとも思います、きっと・・・

人は生まれてくる時は
みも知らない他人でも、祝福をしてくれます
ところが死ぬ時は
他人なら「縁起でもない」「目にしたくもない嫌な出来事」と
想うものなんですね

葬儀社の仕事は決して安易な仕事であません
その仕事を選んだ理由を聞くと
家族を亡くした時にみた葬儀の仕事に感動した、と
多くの人が言います

私自身は初めから葬儀も遺体もなんのこだわりもなく
この世界にすんなりとはい入りました

そこで実感したことを、多くの葬儀従事者に伝えています

葬儀は素晴らしい仕事
多くの知識がないと務まらない
遺体の衛生管理や保存
遺族の心情や体調の察知
宗教、因習や地域の風習の伝承
接遇や企画提案力
わずかながら法律問題も
浅いかもしれませんが巾広い知識が必要
プライドを持ってする仕事

そう力説しています

ぜひ、死を拒否せずに葬儀の仕事もみてください

士業への葬儀研修

2012年04月24日 | 世の中
先日、士業の方々へ葬儀の研修をしてきました
異業種として、葬儀の知識を得たいというお話を
最近はよく聞くようになりました

司法書士、行政書士、労務士、税理士などの方々は
ご相談者に高齢者が多いので、終末期に関わる内容は
知識として持っていたい、という事です

それは、葬儀社の側にも大いにいえる事です

人は誰でも年を取り老いていきます
死ぬまで健康で、寝つくこともない方もいます
家族に囲まれて、生前も死後も何も心配がない方もいます
財産が多くあっても少なくても
周囲にもめる可能性が微塵もない方もいます

でも、死なない方は絶対にいません

高齢者が、健康や介護や財産の心配で
専門家に相談をするとき、他にも
心配だったり、気になることは結構あるものです

相談能力の高い人ほど、多くの悩みや心配事が聞き出せてしまいます

その時に、役に立つ話が少しでもできれば
相談者は、とても助かり、また相談に来て良かったと痛感します

もちろん深い知識を得ることなんてできませんから
話を聞いて、どの専門家へつなげることが必要か?
そんな相談ができるだけでもいいんです

その道のプロになる必要はないけれど
世間並みの情報が伝えられれば、相談者には親切な窓口となります

その必要性を、士業の皆さんは感じていらっしゃいます

さて、葬儀業界の皆さんはどうなんでしょうか?

自分の死を考える集い

2012年04月22日 | 
三鷹で「自分の死を考える集い」がありました

そこは
「大往生したけりゃ医療と関わるな」の著者、中村仁一先生が
主催されている京都の「自分の死を考える集い」の東京支部です

自分の死に方を自分で決めていく
無駄な延命処置は必要ない
もっと自然に死んでいけばいいのだ

そんな話し合いをしている会です

三鷹の主催者は醤野良子さんという方で
看護師で介護支援専門員をされています

その集いで、今日は「後悔しないお葬式」の話をしてきました

65名の参加者の前で話す事ができるのは貴重な時間です

家族葬でいい、直葬でもいい
葬儀は簡単でいい、

そう考えている人が多い中で、葬儀の意味や
家族以外の人が故人に向ける想い等を
理解していただく場が与えられ得るのは、うれしいことです

そして、醤野さんからのたっての希望で
私の父を送った話をしました

脳死状態で2週間を過ごし
やっと逝けた父の話です

そして父をエンバーミングして
沢山の方々と別れの場を作った葬儀の話をしてきました

色々な反応がありました

参加して下さった方が
選択するのはどうであれ
多くの情報を得て帰って下さったのは、間違いがありません


そうそう、参加者の中に
女優の黒田福美さんも来られていました
とっても綺麗な方でした

この会では
6月24日に
中村仁一先生が講演に来られます

私の是非、参加しようと思います

遺影撮影会っていいですね

2012年04月18日 | 葬儀の世界
お年よりは、話をするのが好きです
聞き手が熱心に話し相手をすると、とても生き生きとした表情をします

ディケアーに通ってくるお年よりも、職員さんとの会話を楽しみに
している人が沢山います

その時の何とも言えない表情や姿を、是非写真に納めたいと、いう気持ちから
ご家族の許可を貰って、写真撮影会を行っているディケアーセンターがあります

そこでは、館長さんとご本人とプロのカメラマンの3人が話合いを行う中で
写真撮影が行われるそうです

お一人に90分かけていろいろな思い出話などをしてもらい
その楽しそうな姿を50枚位撮影するそうです

それをポートレートにしてディケアーセンターの廊下に
ズラーと張り出しています

みなさんがちょっとおしゃれをして、実にいい笑顔で写っています
「ハイポーズ」と撮った写真とはまるで違います

結果として、これなら本人らしい、素晴らしい遺影写真にもなる
という事で撮影会は好評のようです

すでに2年半ほどで70名の方が撮影をされてます
とても素晴らしい企画だと思いませんか?

私は遺影写真はとても重要なものだと、以前から感じています

葬儀場でよく耳にするのは
「すごくいい写真だね」という言葉です

「今日の祭壇は素晴らしいね」と言いう言葉の10倍は聞きます

遺族にとっても会葬者にとっても
式場の中にいる故人は、写真でしか感じません

その写真を見ながら式は進んでいきます

それがその人の輝いていた頃で
最も、その人のイメージが出ているなら

例え若いころの写真であっても一向に構わないと思います

私も母も以前、プロカメラマンの丸谷さんに
写真を撮っていただきましたが
二人とも、遺影写真は絶対にこれだ!と思っています


終末期~死~遺族の再構築までを「ライフエンディング・ステージ」といいます

2012年04月15日 | 世の中
経済産業省が「ライフエンディングステージの創出に向けて」という報告書を昨年出しました

人は人生の終末に向かって、様々な不安や問題を抱えていきます
そして死を迎えます
その後、残された遺族は死別後の様々な負担や悲嘆を抱え
やがて自分たちの生活を取り戻していきます

人生の終末期~死~遺族の立ち直り
までの時間帯を
ライフエンディング・ステージと名付けました

この報告書は、とても長いものなのですが
簡単にまとめれば
日本は猛スピードで超高齢社会になり、更にそれが進んでいきます
もう国の対応では十分に賄えなくなっています
家族が少ない、単独世帯多いなど
家族だけで高齢者の面倒を見る状況は困難になっています

そして地域との関係も弱体化して、高齢者はますます孤立化していきます
しかし、年をとれば病気、介護、痴呆などの問題が必ず生じてきます

今、それらの問題を担っているのは
健康面では医師や医療従事者、介護に関わり人々
遺言や後見問題や死後の整理や対処は
弁護士や行政書士や税理士や司法書士等の人々
その他に金融機関や生命保険会社も大いにかかわり
自治体やNPOも高齢者を支えています

これらの専門家は、個々に高齢者と関わっているのが現状ですが
それぞれが連携して関わる体制を目指しすよう
経済産業省が研究会を立ち上げました

それぞれの専門家がライフエンディング・ステージの担い手である、とし
人は死を避けられず、その後の遺族負担や悲嘆も
なるべく、なだらかに対処するためには
生前契約に関わる業界と、葬祭業界とその関連業者のサポートが必要である
と明言し、あえて「ライフエンディング産業」名付けています

高齢者の抱える多くの問題を各専門家が対応し
自分の分野だけでなく、その他の抱える問題があれば
別の専門家と連絡を取り合い、連携体制をとってほしい

そして高齢者の受け皿に、隙間ができないようにしてほしい、という事です
それには自分以外の分野の仕事も知り得てほしい

その一連に対応する新しい企業ができることは望んでいない
むしろ、現存する各専門家とサポートする産業の連携を望む

と示されています

国としては、高齢者には自分の将来に起きうる様々な問題に対して
自分の意思を尊重して決めておいてほしい・・・

しかし、その意識はまだまだ低いので
広範囲からの啓蒙が必要である

また、高齢者の諸問題を受ける側も、高い知識や
ホスピタリティーが求められる、と報告しています


私は、高齢者が事前相談という形で訪れるのに
比較的抵抗がないのが葬儀社のような気がするんですよ

最近の葬儀社は、死の問題だけでなく
相続や、後見制度や介護のセミナーなどを手掛けるようになっています
ですから、親を送る知識を得に来た高齢者の方々に対して
その他の相談も受けられるようにしておくといいですよね

内容が汲み取れれば、適切な専門家に連携することはできます

この問題は、今後重要になってくるので
機会ある毎に書きたいと思います


金沢でお花見しました

2012年04月14日 | 私の半径100メートル
金沢市に行ってきました

温かくてお天気に恵まれたので
少しですが市内見物にでかけてきました

兼六園では桜が咲き始め、梅園では梅が満開でした
両方が見れて、ラッキーです!

兼六園を出たら目の前に金沢城がみえ
お堀の周りは満開の桜です

このところ仕事に追われ
テレビの中でしか桜を見れませんでした

犬の散歩に出る主人が
フキノトウを何度も積んできて
そのたびに天婦羅をたべ
最近はセリを摘んでくるので
口からは春を感じていましたけど

やっぱり目で感じるのは、癒されます

これも仕事で頂いた、ご縁です

有難いですね

病院で見つけた優しい気づき!

2012年04月10日 | 世の中
先日順天堂病院へ母の付き添いで行きました

よく行く病院なのですが
初めて気づいたことがありました

一つはベビーベットです
廊下に赤ちゃん用のベットが置いてありますよね
おむつを取り替えるときに使うためベットです

そこまではよくある話ですが
ベットのサークルに小さな籠がついていて
そこに黒いビニール袋が数枚入れてあるんです

使用済みのおむつを入れるためのビニール袋です

そして、その足元にはおむつ入れの
ゴミ箱が設置してあります

こういう風景、私は初めて見たような・・・・

最も赤ちゃんに縁がないので
今まで気が付かなかったのかしら?

でもいい配慮ですよね


そしてもう一つ
採血の部屋での出来事です
大きな病院なので
採血室も混んでいました

母は採血が終わったら
担当の方に質問しています
「これは何の検査の採血ですか?」って

母は7本の採血をしました
他に待っている患者さんもいるのに
その方は
「えーと、ちょっと見てみましょうか」と言って
一本ずつ、説明してくれました
それも、にこやかに!

家族として、こういう対応は有難いです

忙しいと会話も事務的に
そして命令口調になりやすいです
特に、病院はそういう会話が良く聞こえてきます

先生に聞いてください、とか
詳しくはお話しできません、とか
ごめんなさい、今混んでますから、なんてね

病院も、ずいぶんと変わってきたのですね

外は桜が満開で、心にも春が来ました

地震が来ませんように・・・

2012年04月08日 | 私の半径100メートル
どこで起きるかわかりませんが
やはり地震は避けられそうにありませんね

だからと言って
どうすることもできないのですが・・・

今までは
地震の揺れや建物の崩壊を考えてましたが
最近では津波からどう逃げるのか?
そんなことが気になります

家族がバラバラに住んでおり
一応健康な大人なので
各自の判断に任せるしかありません

この世の中で暮らしている以上
地震との遭遇は仕方がないと思います

しかし、どうしても気になるのが
一人暮らしの母のことです

母はどこにいても助かるときは助かるし
死ぬ時は死ぬのだから
気にしなくてもいい、と言います

母の住まいは小さなビルの9階です
そこに住んでいるのは母一人で
他の階は、事務所になっています

停電になればエレベーターは止まるし
水もガスも止まります
例えビルが無傷であっても
隅田川のすぐ近くなので
津波が来れば完全に孤立状態になります


近くに住んでいれば
何とか駆けつけられるでしょうが
今の状態では
音信は途絶え
母の処に行く手段は多分、無いと思います

電車も止まり、高速道路も普通の道路さえ
通行できなくなるのでは?と心配です

今日も母に「近くに来ない?」と聞いてみましたが
いつもと同じ返事でした

母の生きているうちは、来てほしくない、と願うばかりです


遺族のための外来があります

2012年04月05日 | 悲しみのケア
埼玉医大国際医療センターの中に「遺族外来」があります
名前の通り家族を亡くした遺族が受診できる処です

3つの機能があるそうです
1つめは、家族を亡くした悲しみ、亡くした人の思い出が語られる場
2つめは、患者さんの死後に生じる「トラブル対策」
3つめは、精神疾患の予防と早期発見・治療

家族を亡くし、自分でもおかしいと思うくらいに
心も体も不調になる人たちがいます

周囲にその様子を気にかけてくれる人たちがいると
悲嘆があっても、少しずつ乗り越えることができますが
今の世の中、家族も地域も必ずサポートできると訳ではありません

今まで医療は患者だけを診てきました
患者が亡くなると、患者は遺体となり
医師の手から離れます

死によって患者の家族には大きな、無限に近い悲嘆が与えられます
しかし、精神的なサポートを受けることもなく
それに対応する病院もありませんでした

この遺族外来は、家族の死後の対応だけでなく
「死の予感」から来る不調にも受診ができる様です
家族が死ねと解って不安や悲しみが押し寄せる人の
受診も可能だそうです

まだ日本には一か所しかありませんが
これからどんどん増えるといいですね

精神腫瘍科大西医師がされています


一人暮らしの極意

2012年04月02日 | 老後
先日「徹子の部屋」に吉沢久子さんが出ていました

以前はよくテレビでお見かけしましたが
久しぶりに見て吉沢さんは
94才とは思えないお元気なご様子で
びっくりしました

対談の中で

「一人暮らしの極意は、ないものねだりをしないこと!」と
話されてました

なるほど!
そりゃ、そうですよね
妙に説得ある言葉でした

「家族との生活は、それなりに楽しいです
でも無限の妥協が必要!
一人暮らしは、自分の好きなように生活ができ
慣れれば快適です」

そして
「でも、ご近所との付き合いは大事です
遠くの親戚よりご近所に助けられてます」
「でも、べたべたした付合いはしません」

「最近、友人が家族に言われて写真を整理した、って聞いて
私も、写真の整理を始めています」
「写真はなんだか魂が入っているみたいでしょう。
だから他の人には処分しにくいみたいです」

そうですよね
話の中身に、いちいち頷けることばかりでした