柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

高齢になったら明日の保証はなし。ACPの準備を

2022年07月31日 | 終活セミナー
先週、友人のご主人が亡くなりました。急なことです。
心筋梗塞で入院しICUから一般病棟に移った翌日の急変でした。
伯父も脳梗塞で入院中です。麻痺がありリハビリのために転院したいところですが、他の感染症が出ていてまだ目処がつきません。
私の家族も心筋梗塞、直腸がんを患い、現在も訪問看護を受けています。
全員が普通の生活から1日で急変しています。
高齢になると明日の命は保証されないのを実感した出来事でした。
全員に言えるのは終末医療の意思表示を明確にしていない事です。
日常の会話では「延命措置はしない」と言ってはいますが、どんな状態で延命を拒否するのか、その時はどんな生活を送りたいのか、どうしてそう考えるのかなどを聞き出しておくことが大事なのです。
医療側が患者やその家族のために最終段階を迎えた時の医療やケアの体制を整るためにアドバンス・ケア・プランニング(ACP)を実施し始めていますが、比較的、最期が近くなった時に行われる場合が多いようです。
今回気がついたのは、高齢になったらその話し合いは家族間だけでも予行練習のつもりで話し合っておくべきなのです。
友人のご主人は緊急入院した日に危険な状況で延命の確認と家族との対面をしたそうです。
伯父は失語症になり意思の疎通ができにくい状態です。
私の家族も延命の意思表示はしていても、ACPに関する詳しい話し合いはまだできていませんでした。

エンディングノートを書くことが推奨されるようにACPも同時に書き進める必要があります。


ACPの予行練習のページがついています。
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ペットボトルが破裂する?

2022年07月25日 | 終活セミナー
朝目が覚めるとその日の天気と気温を確認するのが日課です。
毎日暑い、暑いの連続ですね。
車の中は、更に熱いです。
サングラス、日よけの手袋、飲み物は欠かせません。

先日ペットボトルのお茶を車に放置していたら冷茶が熱いお茶に変わっていました。
開栓していなかったので、そのまま冷やし飲みました。
その後に、飲みかけのペットボトルを車に放置すると破裂する映像を見ました。
特に栓を一度開けた甘い飲み物は破裂しやすいらしいです。
この季節はついうっかりやりそうですから気をつけましょう。

私、車にペットボトルの水を1ケース入れてます。
もし移動中に地震でも起きたら、そのまま車中泊するかもしれないと思い用意してあります。
もちろん簡易トイレも積んでますよ。
ペットボトルは直射日光に当たらないようにして置いてありますが、注意しないといけないですね。
破裂すると破片に勢いがついてかなり危険です。
水の確保は何があっても需要なことですが保管にも気をつけます。
500mlのペットボトルを凍らす時間は5時間くらいみたいです。凍らせすぎるのも破損の原因だそうです。

希望の終末期のために「ACP」

2022年07月18日 | 
この2か月間で、終末期や緩和ケアが書かれている記事をよく目にしました。
国立がんセンターで「大規模遺族調査」を実施したら、「痛みがない」「希望した場所で最期を」と希望しても願いがかなわなかった人が多い結果が出たそうです。 
患者さん本人にとっても、家族にとっても強い痛みがあることは耐え難いことです。
患者さんや家族は「痛みがあるのは当然」と考えを医師に訴えることは極力抑えがちになるそうです。
ガンそのものの痛み、それに伴う筋肉痛、不安からの痛みなどいろいろな痛みがあるそうですが
その詳細が医師側にうまく伝わっていない現状があるらしいのです。
「痛みは我慢せずに医師に伝える」「耐えることは美徳ではなく、痛みから動けなかったり、眠れなかったりすると状態は悪化し不安が痛みを更に強める」と医師側は助言しています。

私達は、まだ医療に口だすことが苦手です。
わからない知識でもあるし、懸命に取り組んでくださる医師や看護師さんにこれ以上の訴えは申し訳ないと感じてしまいます。
終末期の医療やケアは患者と家族と医療、介護チーム全員が同じ情報をもって同じ方向を見て、患者さんの望む時間を過ごせることが重要です。
そのために何度も話し合いを行う必要があります。
人の気持ちや希望なんて一度話して伝わるものではないのですね。
話す方も、聞く方も心が通じるようになってやっとその情報の行き来が始まります。
話すうちに、自分の知らない心の声を感じたり、患者さんの建前と本音を聞き分けたりできるのだと思います。病院より自宅に戻りたいが家族に迷惑かけるから、と口を閉ざす患者さんもいますが、話し合いで信頼が築けてくると伝えることができたりします。
その話し合いをACP(アドバンスケアプランニング=人生会議)と言います。
病気を完治させるだけが医療ではなく、最後の時間まで心地よくするのも医療の範疇という時代になりました。

まだまだ、医療者側にも患者や家族側にもその情報が行き届いていません。

私は亡くなった後のご家族と接してきましたが、いい看取り方ができたご家族は死という場面を上手に乗り越えています。
そのための準備として病院だけでなく、ACPをあらゆる機会に育んでいける体制ができてほしいと思います。
微力ですが、アクティブノートにもACPの準備段階として「私らしいエンディング(人生会議)の心づもり」というページを作りました。
何度でも最期の希望を問いかけ、心にイメージをつけるためです。
どうぞご活用してください。


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コロナ渦の葬儀、簡略化の再考を

2022年07月15日 | お葬式
確実にコロナの第7派が起きています。
また、いろいろな行動規制が始まるのでしょうね。

これまでコロナのなかで葬儀が簡略化されてきました。
火葬のみ、極小人数でのお別れが当たり前とされ、親の葬儀にも出れない人もいました。
その後になって、メディアにいろいろな意見が取り上げられました。
「遺体との対面がなかったので死の実感がない」と感じた人が沢山います。
家族葬の知らせを受けて「やはり見送りたかった」と嘆きの声も多く聞こえます。

ある老人クラブではこの数年の間に知らないうちに何人かの会員が亡くなっていました。
いつも世間話をしていた友人が、突然いなくなる寂しさを実感。
そこで老人クラブの会員から元気なうちに「最期のメッセージ」を募集し、亡くなった後に会員に伝える取り組みを始めたそうです。
そうすればたとえ最後のお別れができなくても仲間でその人の死を受け入れることができる、という考えだそうです。

葬儀を受ける葬儀社は別れの場を作るプロです。
コロナの葬儀をさんざん経験してきたのですから、別れたい人たちがいること家族とともに受け入れて「故人を取り巻く人たちの別れの場」を工夫してほしいものです。
普通のご遺族はこの人々の気持ちを知り得ません。「内々でいい葬儀をした」と納得される方たちも多いはずです。
身内として応対が面倒だと思い込んでいても実際に、その別れの場を体験すると「有難い」「嬉しい」と思えることが多いはずです。

著名人の死に「家族葬」と告知されても、驚くほどの人が別れに来る葬儀を今までに何度も見ました。私達の身の回りにも最期のお別れをしたい「いい人」「お世話になった人」は沢山亡くなっていると思います。



最近、聞こえにくくなりました。

2022年07月09日 | 健康情報
数年前から「聞こえにくいな」と実感しています。
車を運転していると、後部座席から話しかけられても聴き取れまん。
主人が見ているテレビの音が大きく「近所迷惑だ」と思っていたのですが、私が聞いているテレビの音量も大きいと指摘され、へこんでいます。
テレビ音は手元にスピーカーを置くことで解決しましたが、人と少し距離があくと会話を聴き取る自信がありません。
どうやら私だけではなく高齢者の難聴検査を実施した港区では4割弱の人に難聴が疑われると分かったそうです。
意思の疎通がしにくくなると人とのコミュニケーションが面倒くさくなり、認知症リスクが上がります。
近頃はマスクをして話をしたり、どこに行ってもパーテーションがあるので、聞き直す機会が増えました。
特に若い人の小さな声や早口の声は聞き取りにくいですね。

聴き取りの訓練ってあるのでしょうか?
それとも補聴器へ直行でしょうか?

夏になると、父の熱中症を思い出します

2022年07月04日 | 健康情報
熱中症という言葉がまだ聞きなれない頃
12年前の夏です。
実家に行くと父が寝込んでいました。
部屋に入るとムッとする暑さです。慌ててクーラーをかけると父が「寒い!」というのです。
驚いたことに掛布団は冬用の羽毛で、その下には毛布を使っていました。
訪問医の診察を受けると熱中症といわれ、救急車で即入院。
1か月ほどで退院してきた父は、オムツになり歩くこともぎこちなく、認知症の症状も見られる状況になていました。
熱中症が父の体調を一変させたキッカケです。
それまでは毎日の散歩が日課で、外出が大好きな人だったのですが、体力も気力も失ったように見えました。
それから4か月後に父は亡くなっています。

今年は6月から真夏のようで、最悪の暑い夏になるそうです。
父を思い出すと服装は長そで、布団も冬状態、クーラーはかけず、水分もあまりとらず、人の言うことは聞かない典型的な熱中症になるタイプです。
私たち家族も熱中症の知識もないまま、父の我儘を許していました。

高齢者にとって一度体調を崩すと回復が難しくなりその衰えは一挙に進みます。
今は多くの人たちが熱中症の危険も、回避の仕方も知るようになりました。
それでも毎日、熱中症患者のニュースが報じられています。
電力不足で節電も心掛けないといけないご時世ですが、くれぐれもご注意くださいね、

私、汗をたくさんかいたときは、洗面所で頭だけ水シャンプーをしています。


気配を感じる、は不安?安心?

2022年07月02日 | 不思議
宇宙飛行士の野口聡一氏の記事を読みました。
「宇宙は光がない闇の世界で、死の世界。宇宙船外活動時に、もし手を離せば無の中に行ってしまう恐怖の世界。そこで感じたのは文明の機械に溢れる、まばゆい輝きの宇宙ステーションとそこにいる仲間の存在。そして海や雲が移動する美しい地球の存在だった。闇の中で感じた命です」と書かれていました。

光も音もない世界とまでいかなくても、人の気配がない、音がしない空間が快適とは言い難い気がします。
コロナの影響で自宅でテレワークをする人が、孤独を感じるという話を聞いたことがありますが、確かに私も考え事に集中したいとき以外は、テレビをつけて聞き流しをしています。
何かの気配があった方が安心するからです。

そこに注目してNTTドコモでは離れて暮らす家族の生活音やにおいを、流して同じ室内にいるかのように感じる「気配通信」の研究をしているそうです。こんなことが実現するなんて驚きです。

うちの孫は発達障害児ですが、私の仕事部屋が大の苦手です。
ドアが開いているだけで騒ぎだします。家に来たときは先ず、そこのドアを確認しないと落ち着きません。小さい頃はそこが大好きでよく一人でこもって遊んでいたのに、ある日突然拒否をしだしました。当初は何が原因なのか探ろうとしましたが、訳が分かりません。とにかく彼には何かを感じるのでしょう。彼はパニックになると家族の手を握って気を落ち着かせます。肌で私達を感じて安心を得ようとしているのだと思います。

人は本来、見えないのに何かがいる気配を感じるものです。
そう書くと気配は怖いもののように感じますが、日常にある気配は安心感をもたらすのだと、野口さんの記事を読んで感じました。

犬猿の仲と言われる夫婦でも配偶者が亡くなると、孤独や悲嘆を感じる人は大勢います。空気のような存在でも、感じられることって幸せなんですね。
私も夜中に1人でいても愛犬がいるだけで安心していられます。