柴田さん、チョット相談にのってくれない?
私ガンなのよ。
そんなに、長くは生きられないの。
決めておきたいのね。
主人はこう云うこと、苦手だから。
道で、ばったり会った知人に突然、言われました。
そんなに、親しい訳ではない。
彼女がいた、リサイクルの店で、よく立ち話した程度。
ベリーショートの髪、くるくるの大きな目
背は高く、ハキハキした物言い。
私の好きな、タイプの女性です。
しばらく、見かけないと思っていたら・・・
きっと、入院していたのでしょう。
何時でも、相談にのるわよ。
それ以上は、言えなかった。
お互い、なんでもない会話のように、別れました。
それから、数ヵ月後、
彼女から、電話がありました。
今、入院中。
ガンが脳に転移してね、少し、会話が変になってきたの。
今のうちに、私の希望を聞いておいてくれない?
病室に来て。
ベットの横で、真剣に自分の葬儀の希望を語り始めます。
1、宗教にこだわらない、葬式であること
2、仲間中心の葬式であること
3、自分の生命保険から、葬儀代金は払うこと
4、自分の財産の一部を、社会に役立てたいこと
5、葬儀委員長は、この人。
6、友人代表は、この人。
口がもつれながらも、しっかり自分の意思を伝え、
その、3ヶ月後に、彼女の死の連絡が入りました。
とにかく、この人に全部、話してあるから
私が死んだら、ここへ連絡して。
ご主人が、彼女から言われたのは、この言葉だけだったそうです。
彼女の遺志を、家族と、集まった仲間に伝え
希望通りの式を準備しました。
11年前に、左胸を、8年前に右胸を乳がんで全摘出、2年前に肺がんが発見され
乳がんの骨転移による、卵巣がんになり、7ヶ月前に卵巣がんの手術
5ヶ月前にガンは脳に転移したそうです。
コレを聞いたときには、絶句・・・です。
少し痩せた彼女には、家族が用意した、かつらが合いません。
いつもの、おしゃれな人になるため、行きつけの美容師さんが駆けつけ
かつらを、カットしてくれました。
環境や福祉問題に長年取り組み、熱心な活動をしていた人です。
食生活にも、気を使い添加物のあるものは、一切、子供の口には入れない努力をしていた人です。
葬式には、大勢の仲間が集まり、彼女の思い出を語り続けます。
同じネットワークの仲間。
高校時代の親友。
独身時代の同僚、
妹、
そして、家族。
ご主人からは 我家は役目がきちっと、決まっていた。
私は、稼ぐ人。妻は使う人。
それで、うまくいっていた。
ご長男からは やるべき事には、厳しい人。
食べ物には、とてもうるさかった。
でも、よく勉強していたし、料理も得意な人だった。
ご次男からは いつも、うるさかった。
すぐに、部屋の掃除をしろって。
几帳面で、他のお母さんと比べると、チョット違ってた。
でも、お母さんのした事は、すごいと思う。
それぞれの言葉で、彼女を語り続けた葬式でした。
献花は、家族は真っ赤なバラ。
参列者は黄色のオンシジューム。
参列者に配られたお礼の品は、ユニセフ募金のグリーティングカードつきのお茶。
全て、彼女の思い通りの、葬式でした。
生きてる彼女は、よく知らない。
でも、葬式を通して、彼女の人となりを、私は知りました。
不思議なご縁です。
本当に、見事な生き様。
そして、見事な死に様でした。
私ガンなのよ。
そんなに、長くは生きられないの。
決めておきたいのね。
主人はこう云うこと、苦手だから。
道で、ばったり会った知人に突然、言われました。
そんなに、親しい訳ではない。
彼女がいた、リサイクルの店で、よく立ち話した程度。
ベリーショートの髪、くるくるの大きな目
背は高く、ハキハキした物言い。
私の好きな、タイプの女性です。
しばらく、見かけないと思っていたら・・・
きっと、入院していたのでしょう。
何時でも、相談にのるわよ。
それ以上は、言えなかった。
お互い、なんでもない会話のように、別れました。
それから、数ヵ月後、
彼女から、電話がありました。
今、入院中。
ガンが脳に転移してね、少し、会話が変になってきたの。
今のうちに、私の希望を聞いておいてくれない?
病室に来て。
ベットの横で、真剣に自分の葬儀の希望を語り始めます。
1、宗教にこだわらない、葬式であること
2、仲間中心の葬式であること
3、自分の生命保険から、葬儀代金は払うこと
4、自分の財産の一部を、社会に役立てたいこと
5、葬儀委員長は、この人。
6、友人代表は、この人。
口がもつれながらも、しっかり自分の意思を伝え、
その、3ヶ月後に、彼女の死の連絡が入りました。
とにかく、この人に全部、話してあるから
私が死んだら、ここへ連絡して。
ご主人が、彼女から言われたのは、この言葉だけだったそうです。
彼女の遺志を、家族と、集まった仲間に伝え
希望通りの式を準備しました。
11年前に、左胸を、8年前に右胸を乳がんで全摘出、2年前に肺がんが発見され
乳がんの骨転移による、卵巣がんになり、7ヶ月前に卵巣がんの手術
5ヶ月前にガンは脳に転移したそうです。
コレを聞いたときには、絶句・・・です。
少し痩せた彼女には、家族が用意した、かつらが合いません。
いつもの、おしゃれな人になるため、行きつけの美容師さんが駆けつけ
かつらを、カットしてくれました。
環境や福祉問題に長年取り組み、熱心な活動をしていた人です。
食生活にも、気を使い添加物のあるものは、一切、子供の口には入れない努力をしていた人です。
葬式には、大勢の仲間が集まり、彼女の思い出を語り続けます。
同じネットワークの仲間。
高校時代の親友。
独身時代の同僚、
妹、
そして、家族。
ご主人からは 我家は役目がきちっと、決まっていた。
私は、稼ぐ人。妻は使う人。
それで、うまくいっていた。
ご長男からは やるべき事には、厳しい人。
食べ物には、とてもうるさかった。
でも、よく勉強していたし、料理も得意な人だった。
ご次男からは いつも、うるさかった。
すぐに、部屋の掃除をしろって。
几帳面で、他のお母さんと比べると、チョット違ってた。
でも、お母さんのした事は、すごいと思う。
それぞれの言葉で、彼女を語り続けた葬式でした。
献花は、家族は真っ赤なバラ。
参列者は黄色のオンシジューム。
参列者に配られたお礼の品は、ユニセフ募金のグリーティングカードつきのお茶。
全て、彼女の思い通りの、葬式でした。
生きてる彼女は、よく知らない。
でも、葬式を通して、彼女の人となりを、私は知りました。
不思議なご縁です。
本当に、見事な生き様。
そして、見事な死に様でした。