柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

慰霊祭をやって良かった! 喜んで頂けました!

2014年07月18日 | 悲しみのケア


7月に慰霊祭を企画しました。
葬儀社主催の慰霊祭です。

各遺族が法事を行っているのに、葬儀社がやるべきもの?
やってみたいと思うけど、遺族が参加してくれるのか?
どんな内容にしたらいいのか?

今までも慰霊祭については葬儀社さんから色々な相談を受けます。

私は葬儀社を立ち上げた時、ちょうど1年たった時点で
何の迷いも無く慰霊祭を行いました。

葬儀社はご遺族から葬儀の依頼を受けた時から
単に仕事として付き合うだけではない・・・
ご縁があるからこそ、葬儀を依頼され、最後の時間をご一緒するのだ・・・

ずっとそう感じていたので、1年間にお見送りした方の追悼をするのは
当たり前だと思っていました。

そして1回目の慰霊祭から遺族の方たちのケアの会が始まりました。
これも必然だったと感じています。


葬儀社さんの慰霊祭へのお悩みは、葬儀を単に仕事と捉えているから、なのでしょうか?
葬儀スタッフのためにも慰霊祭はやるべき、と唱えて今回の企画をお受けしました。


ご遺族の参加を促すには、招待状の作成が大きな鍵となります。
葬儀社の想いが伝わらないと参加はいただけません。

そして慰霊祭の内容を充実させることです
ご遺族をお客様としてお招きしたのでは慰霊の意味が無い、と考えていますので
参加をして頂く企画を立てます。

もちろん招待状にその内容が記されていないと
ご遺族は「慰霊祭?うちでも供養はしているよ」と感じてしまわれます。

そしてスタッフもただの準備要員ではなく
ご遺族と一緒の故人を懐かしむ役目を果たしてもらいます。

さて、慰霊祭本番
心配していた参加者は60人を越えました。

3週間後に他地区のホールで行った慰霊祭は100人を超すご遺族が集まり
椅子の補充が大変でした。
一家で来てくださった方が多くいました。

終わったご遺族からは
・とても嬉しかった
・自分の心の区切りもついた
・多くの参加者に驚いた
・すごく良かった

などのお声を頂きました


式の途中で涙される方も多く
そっとティッシュペーパーをお配りする場面も何度かありました

この慰霊祭を通して一番感化されたのは葬儀社です。

ご遺族が葬儀後にどんな気持ちになっているか?
一緒に慰霊を行うことの重要性を
そして葬儀をご遺族と一緒に行う重要性を、深く感じてもらえたようです

ご遺族から一番多く聞こえたのが
・スタッフ方の対応が素晴らしい
・優しさが心にしみた
という声だったからです。

事前相談は見積を作ること?それだけじゃーお粗末!

2014年07月09日 | 事前相談・アフターサポート
各地へ事前相談研修に伺うと
見積書を作成しないと、事前相談とみなさない葬儀社があります。

家族が死にそう、すぐにでも葬儀の準備をしないと・・・
そういう方のご相談なら、見積書は欲しいでしょうね。

どうやら葬式をしないといけない状況だ
一体何をしたらいいのか?
そう考えた方が事前相談をする時には
きっと親族が何人で
会葬者が何人なんて、考えてはいないはず。

見積書を作る前に
家族を亡くしたら
どうして葬儀をしなくてはいけないか?
を話すくらいの葬儀社であって欲しいです。

普通の方には「葬式」は未知の出来事!

知っているようで知らないことばかりです!


『葬儀のことが良くわからないのですが?』
の質問に多くの葬儀社は
病院で亡くなったときに、どう行動したらいいのかを話します。

本当に聴きたかったことは何なのでしょう?

もしかしたら
喪主として何を準備したらいいのか?
初めての喪主体験なら、地域の決まりごとは何なのか?
周りから批判されないようにするには?

そんなことかも知れませんよ。

それを裏付けるデーターがあります。

日本消費者協会の葬儀を体験した人のアンケートで
「葬儀について知りたいこと」との質問に
①葬儀費用にについて
②準備しておくこと
③色々な葬儀スタイル
④事前に準備しておくこと
⑤心構え
⑥生前予約について
⑦家族や係累がいない場合の方法について
⑧寺院について
⑨葬儀の依頼先について

と続きます。

⑤、⑥、⑦は以前には無かった不安です。

相談者の気持ちをわからないと
ボタンの掛け違いが起こりそうですね。



良いお話だったのでちょっと紹介します

2014年07月04日 | 世の中
ブータンは国民総幸福量が世界一高いと言われていますね。

チベット仏教を信仰する人が多く、無駄な殺生をしない国民だそうです。

人は死んで49日が過ぎると生まれ変わると信じられています。

だから墓も供養も必要ないそうです!

地上のあらゆるモノに生まれ変わるそうで、それは生きている時の行いに関わるそうです。

だから一生懸命にいい人として生きていくそうです。

蚊も殺しませんし蛇も逃がします。

ヒマラヤから流れてくる川はとても綺麗で大きなニジマスが
沢山いるそうです。

でも誰もとっている気配がないので

どうして誰も釣りをしていないのか?と聞いたら

お魚は極力食べない、そうです。

ブータンの成人がいくら牛肉を食べても1年間で牛1頭は食べきれない

でもニジマスを食べたなら年間に多くの魚を食べてしまう。

多くの命を失うよりは、1つの命を失う方がいいではないか・・・

といわれたそうです。

とても胸にしみ込んだ話でした。

某葬儀社さんの慰霊祭をお手伝いした時に

来て下さったご住職がチベットを訪問されてガイドさんに聞いた話だそうです。

新宿にある経王寺のご住職です。

歯切れの良い声で、ニコニコ顔でとてもよく解るお話しくを
してくださいました。