柴田典子の葬儀の話でごめんなさい

葬儀の未来に命を賭ける、エンディングデザインコンサルタント、柴田典子のブログです。

妻の体にドライアイスが・・・・

2017年09月04日 | 悲しみのケア
ご遺族との茶話会での出来事です。 

遺族会に初めて参加された男性は参加申し込みの時に
切々と自分の気持ちをメールで寄せてくださいました。

妻を失い、毎日が悲嘆にくれる日々。
苦しい、悲しい、
誰に話すこともできない
どうしたらいいのか、解らない・・・

そんなお気持ちでお越しになりました。

当日は早くからお見えになり
私の到着を待ってくださいました。

他のご遺族や私たちスタッフと話をするうちに
少しずつ心が落ち着いてくるのが見えてきました。

その時に出たお話です。

妻がなくなって自宅に安置した時に
まだ妻の体は温かかった。
それなのに葬儀社の人はあんなに沢山のドライアイスを体にのっけていた。

せめてもう少し体の温かみが無くなるまで
待ってもらえないものか・・・と


ご遺体は死後一時間から腐敗が始まります。
私が葬儀現場に出ていた時にも、いち早い遺体の処置に徹していました。

どんなご遺体でも感染症の危険があると想定しての対応が必要だったからです。
私たちは遺族と職場の人の安全を守る立場にあるので「多分大丈夫」は通用しないのです。

でも、故人に触った時の冷たさは、悲しみを更に深くするのも事実です。

葬儀社の責任者になってすぐに、ドライアイスを使わない方法を探し始めました。
いくつかの遺体保存剤の使用経験を経て,それなりの感想を持っています。

最終的に選んだ遺体保存剤は二酸化塩素のドムスでした。

この効用についてご意見はいろいろありますが
データー上の殺菌効果はかなり高く
各県警の鑑識課で扱われているものです。
私自身が実際にドライアイスなしで何年も使用した結果から
今でもこの商品を選んでいます。

「私たちはドライアイスを使用しません」
「ご家族が体に触れた時、冷たいと悲しくなられるので…」
「少し塩素の匂いがしますが、これはご主人のお体を最後まで守る薬剤を使用しているからです」
「できる限り安全なお体の処置をしていますので、どうぞご主人に触れてあげてください」

こういう説明は、ご遺族にはとても大切なのです。
私たちの考えや主旨が伝わることで、故人を大切にしていることを感じていただけるからです。
故人を大切にしてもらえることは、口にこそ出しませんが
遺族にとっては大きな慰めだからです。

葬儀社としては
葬儀式を無事に終わればいい、だけでないはず。


火葬されるまでは故人の体が存在することに
大きな意味があるのです。

その体を目で確かめて
手で触れて確かめて
まるで聞いているかのように話しかけて



その後に
顔も手も足もなくなり、骨となった故人を見て
もう触ることができない
話しても聞こえない

そうか、死んだんだね。もう帰ってこないね。

と悟られる気がします。

遺体の保存重視で
ドライアイス以外の商品を選んでいる葬儀社さんも
多くいると思いますが
まだ温かみのある体の存在も意味深いことを
あわせて知って頂ければと思います。


遺族会に来られた男性は 死後数か月たっていても
その冷たさを忘れていませんでした。
この感覚を誰かに訴えたかったのでしょうね。

後日、この方からメールが届きました。
「思い切って伺い、本当によかった。
こんな会があったんですね。
私もグリーフの勉強がしてみたくなりました。
そして皆さんのお役に立ちたいと考えています」

他の人をケアするお気持ちが出て来たようです。
まだ現役の方ですが「絶対にまた行きます」
と言ってくださいました。

お待ちしています!




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身近な人を見送ったあなたに いちばん大切なこと

2017年08月07日 | 悲しみのケア
今年の4月に出版した
「身近な人を見送ったあなたに 一番大切なこと」
という本があります。

私の3冊目の本です。

今日、PHP出版社からメールをいただきました。

柴田先生のご著書『身近な人を見送ったあなたにいちばん大切なこと』ですが、
アンケートはがきが続々と集まっており、
「本を読んでとても癒された」「これを読んだほうがいいと親族からプレゼントされた」等、
感動の声をいただいております。
皆さん共通して、息を引き取られた日にちを必ず書いて下さっていたのが印象的でした。
この本が世に出て、本当によかったとみなさん仰っておられました。


なんと、嬉しいことでしょう。

私はグリーフの勉強はほんの少ししかしていません。
橋爪健一郎先生に教えていただいたことがあり、それが遺族ケアに引き寄せられたきっかけです。

葬儀後のご遺族と接する中で必要を感じ
「遺族ケアの会」を毎月開き、7年間続けてきました。

その後、コンサルタントになってからは、株式会社コムウエルで遺族会を5年行っています。

コムウエルさんには遺族会を作っていただけたことを大変感謝しています。
遺族会を含め、終活セミナーやカルチャー教室を地域の方々に提供している「ウエルビーの会」は
葬儀社として他社ではできない大きな、大きな社会貢献だと思います。

私はいつも、ご遺族の話を聞く一方で、何も教えてはいません。
今回の出版はご遺族から教えていただたことを本にしたまで・・・

人の縁は不思議なものです。
未熟な私でも、出版の話を頂き、誰かのお役に立つことが出来ました。






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故人は亡くなると、さらに大切な人になります。

2017年07月20日 | 悲しみのケア
家族ってとても不思議な関係です。

生きているときは空気のような存在であっても

亡くなると、とても大切な人に変化します。

生きているときより、愛情が増すようです。

最近、慰霊祭をしたい、という葬儀社さんが増えてきました。

私は葬儀社での慰霊祭は是非やるべきだと思っています。

私自身が関わった葬儀社は慰霊祭をしてくださるところが多いし

私も機会あるごとにすすめしています。

先月のフューネラルシンポジュームでも声を大にしてお伝えしました。


慰霊祭の中で遺族が気にされる場面があります。

故人の写真が飾られる時、その姿を写真に収める人がとても多くいます





私はこういう姿を見ると、慰霊祭にお招きしてよかった、と
心から思えるのです。

幼稚園の運動会で子供を撮る親の姿に似ている・・・・といつも感じます。

こういう気持ちを大切にしてあげたい・・・・と思います。
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追悼祭での涙

2017年04月05日 | 悲しみのケア
追悼祭の一場面です。

葬儀社で行う追悼祭は、遺族にとって心癒されるものです。


自分の肉親を亡くして、葬儀の時よりも
自然に涙が流せる時期があるものです。

亡くなって、自分だけの生活を送って
始めて知る悲しみがあります。

その心を周囲が理解するのはとても困難です。

時間がたてば誰もが「元気になってきた」と思いやすいからです。

そんな時に一緒に故人を思い出してくれる人達がいる場所は

とても暖かくて、自然に涙がこぼれます。



私の前に座っていた方が

追悼式が終わるまで、何度も何度も涙をぬぐっていました。




きっとお帰りになるときには
さっきとは違う自分がいるはずです。



ご遺族の皆様
花冷えの中、ご参加くださってありがとうございました。
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ハープの音色に癒されて、慰霊のひととき

2016年06月28日 | 悲しみのケア



毎年恒例の慰霊祭です。
こちらの会場ではハープの奏者が来てくださいます。
なんとふくよかな音色なんでしょう。
会場のスペースは限られており100名様のお席の支度で精一杯・・・
その空間でも、進行や挨拶を邪魔することがありません。

毎回、工夫を凝らして
何度ご参加いただいても、新たな気持ちになれるよう
企画しています。

場所の関係で故人様のお名前は
この1年間のお見送りした方に限らせていただいてますが
それでも
ご遺族は熱心に名前を追って亡き家族を探されます。

ご招待も過去1年のご遺族にご案内しますが
毎年必ず自ら参加される方が多くいます。

式半ばで、ご遺族代表者にお言葉をいただくのですが
何日もかけて書き上げてくださいます。
いつも胸を熱くする内容です。

そして不思議なことに
このお役をしていただいた方は
必ず同じことをおっしゃいます。
「はじめは躊躇したが、やってみて本当によかった。自分が変わっていく気がした」と。

他の参加者の方にもメッセージカードをお配りするのですが
年々、メッセージの文章が長くなっています。
皆さん、時間をかけて丁寧に書いています。
書き出すと、きっと伝えたいことがあふれてくるのでしょう。


追悼祭での司会進行係は毎回長い台本が手渡されます。
そして毎回、司会者を選びなおします。

葬儀の司会進行とは違って
明るいスタートで始めるように指導しています。
普段はあまりしない、語りかけや、励ましの要素が入っています。

この練習で、担当した司会者は
数段、スキルを上げます。


今年は遺族サポートのスタッフからも
葬儀後のご遺族の頑張りをほめる、挨拶をしてもらいました。


「私、泣かないようにしていたのに、○○さんから
よく頑張りました!って言われたとき、涙があふれたの」

そう言ってくださった方が何人もいらっしゃいました。

担当したスタッフからも言葉を伝えてもらい
この場にいる全員が故人を囲んで言葉を掛け合いました。


その間中、ハープは心地よい波のように流れ続けました。

この空気をを読み込む奏者にも感謝、感謝です。


「本当に来てよかった」
「こんなに感動したことありません」
「この会はいつも裏切られないんです」

企画は決して楽なものではありませんし
社員も葬儀の準備をしながらの作業です。
しかし
ご遺族の言葉がすべての苦労を吹き飛ばしてくれます。

そして毎回社員の、かかわり方が違ってきているのを
とても嬉しく見ています。
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慰霊祭と終活セミナー

2015年06月25日 | 悲しみのケア
本日も高円寺で慰霊祭と終活セミナーを行ってきました。

葬儀社での合同慰霊祭に来られるご遺族に違和感はありません。

「葬儀社が行う慰霊祭に、遺族は参加するのだろうか?」
と疑問視する葬儀社は、とても多いです。

私は、人の死を扱う仕事ならば当然の行為と思って
17年前から手がけています。

今回も、とても温かいご遺族との交流がありました。

1時間の式典とその後の茶話会。

簡単なお昼を食べて

午後から終活セミナーです。

ほぼ5時間くらいを葬儀社の中で過ごしていただきました。

多くの方が、午後のセミナーにも参加くださったのです。


しかも今回のテーマは
「あなたと家族の為のお葬式を考える」でした。

継続セミナーなので、あえて遺族用のテーマにはしてありません。
しかし、多くの遺族が熱心に聞き入っていました。
帰り際には
「聞いてよかった」
「ちっとも飽きなかったし面白かった」など

わざわざ、伝えに来てくださいました。



遺族に葬儀の話をしても意味が無い・・・と
葬儀社の方は思うかもしれませんね。


エンディングノートを書くきっかけで一番の多いのが
配偶者、家族の死です。

葬儀を考える事は、むしろ当り前なのです。

死を承る側としては、自分の思い込みで判断すると
いろいろと、間違ってしまうかもしれませんね。
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遺族の心も変ります。

2015年06月23日 | 悲しみのケア
葬儀社の遺族会をまかされています。
隔月に1回の開催ですが、2箇所で行い
もう三年続いています。


深い悲しみにくれている方
他の遺族の様子を知りたい方
なんだか、わからないけど参加した方

皆それぞれ理由は違いますが
誰かに逢える
話を聞いてもらえる
話を聞ける
同じ仲間なので安心が出来る
とおっしゃいます。

話しながら泣く方もいますし
涙とは縁がない方もいます。

ずーと泣いているばかりではなく
笑い声もしょっちゅうです。


やがて自分の心が整理されてくると
会への足は遠のきます。

久しぶりに来られたときは
懐かしくて、顔が見たくて、と
いってくださいます。

一年に一回行われる慰霊祭で
故人への手紙を読んで頂くお願いをします。

始めは躊躇されていますが
「きっとあなたが、楽になれるはず」と
私は強くお薦めします。

便箋に向って
書いては泣き
消しては書き直し
涙に暮れる日々の後に
手紙は出来上がります。

書いていくうちに
自分の歩んだ路をなぞり
少しずつ
送った日々を納得されていくようです。

慰霊祭で手紙を朗読される時
薄っすら涙を浮かべても
泣きじゃくって読めない人は居ません。

不思議です。

その後に
ご本人から「手紙を書いてよかった」と
言われる事がしばしば有ります。

自分で新しいステップを踏まれた証拠です。

よく頑張りました。
淋しさと決別ではないけど
少し強くなって前を見ていらっっしゃいます。

今年も遺族会から
2名の方が大きな一歩を踏み出しました。

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ご遺族と葬祭スタッフの為の慰霊祭

2015年06月05日 | 悲しみのケア
昨年に引き続き、葬儀社での慰霊祭を開催しました。

昨年はスタッフ側にも葬儀社で行う「慰霊祭」に
なじめない様子も見受けられたのですが
今年は、昨年以上に、スタッフの気持ちが込められていました。

企画した私にも、その成長が感じられます。


朝のミーティングから、始まりました。



祭壇の用意も出来ました。



慰霊のシンボルはありません。
祭壇には、参加されたご遺族にお持ちいただいた遺影が
飾られるからです。

遺影の入場
黙祷
そして遺族から頂いた言葉
あるご婦人は

「あなたが逝ってもう5年
私はあなたに謝りたいことがあります」

から、始まって近況方向をされ

そして最後に
「あなたと過ごした34年と285日
沢山の思い出を有難う」

と、話されました。



夫を亡くした後に
この方がいかに悲しみ、苦悶したのかが
伺えます。

この場にいる方は、みな同じような想いを
少なからず体験された方です。
その場に大きな共感が生まれた気がします。

そして、献花


葬儀に携わったスタッフを代表しての挨拶があり

やがて癒えていく心の為に
全員で合掌して慰霊祭を終えました。


このことで、またスタッフの遺族理解が深まったはずです。


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慰霊祭をやって良かった! 喜んで頂けました!

2014年07月18日 | 悲しみのケア


7月に慰霊祭を企画しました。
葬儀社主催の慰霊祭です。

各遺族が法事を行っているのに、葬儀社がやるべきもの?
やってみたいと思うけど、遺族が参加してくれるのか?
どんな内容にしたらいいのか?

今までも慰霊祭については葬儀社さんから色々な相談を受けます。

私は葬儀社を立ち上げた時、ちょうど1年たった時点で
何の迷いも無く慰霊祭を行いました。

葬儀社はご遺族から葬儀の依頼を受けた時から
単に仕事として付き合うだけではない・・・
ご縁があるからこそ、葬儀を依頼され、最後の時間をご一緒するのだ・・・

ずっとそう感じていたので、1年間にお見送りした方の追悼をするのは
当たり前だと思っていました。

そして1回目の慰霊祭から遺族の方たちのケアの会が始まりました。
これも必然だったと感じています。


葬儀社さんの慰霊祭へのお悩みは、葬儀を単に仕事と捉えているから、なのでしょうか?
葬儀スタッフのためにも慰霊祭はやるべき、と唱えて今回の企画をお受けしました。


ご遺族の参加を促すには、招待状の作成が大きな鍵となります。
葬儀社の想いが伝わらないと参加はいただけません。

そして慰霊祭の内容を充実させることです
ご遺族をお客様としてお招きしたのでは慰霊の意味が無い、と考えていますので
参加をして頂く企画を立てます。

もちろん招待状にその内容が記されていないと
ご遺族は「慰霊祭?うちでも供養はしているよ」と感じてしまわれます。

そしてスタッフもただの準備要員ではなく
ご遺族と一緒の故人を懐かしむ役目を果たしてもらいます。

さて、慰霊祭本番
心配していた参加者は60人を越えました。

3週間後に他地区のホールで行った慰霊祭は100人を超すご遺族が集まり
椅子の補充が大変でした。
一家で来てくださった方が多くいました。

終わったご遺族からは
・とても嬉しかった
・自分の心の区切りもついた
・多くの参加者に驚いた
・すごく良かった

などのお声を頂きました


式の途中で涙される方も多く
そっとティッシュペーパーをお配りする場面も何度かありました

この慰霊祭を通して一番感化されたのは葬儀社です。

ご遺族が葬儀後にどんな気持ちになっているか?
一緒に慰霊を行うことの重要性を
そして葬儀をご遺族と一緒に行う重要性を、深く感じてもらえたようです

ご遺族から一番多く聞こえたのが
・スタッフ方の対応が素晴らしい
・優しさが心にしみた
という声だったからです。
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グリーフサポートの会に生演奏が・・・

2013年09月04日 | 悲しみのケア
24歳の青年がグリーフサポートの会でギター演奏をしてくれました

彼も昨年、祖母を見送りました

認知症になっていたおばあさんは、今起きたことも忘れてしまい
病室に出入りするたびに誰にも「まあー、よく来てくれたわねー」と言ってくれたそうです

両親が働いているので、朝のご飯はおばあさんと一緒
でも出かけようとすると、「行かないで~」と困らせて
そのたびに、ちょっと冷たくあしらった思い出があるとか
もっと一緒にいてあげればよかった、と今思うそうです

おばあさんが亡くなり、急いで作った曲に「よく来てくれたわね」と言う題名をつけました
葬儀に間に合って、葬式のときに流していただいたそうです

CDにしてこちらのグリーフサポートの会にも下さいました

「今日ここへ来て、皆さんの話を聞けてよかった。こんな会があるんですね」
と、言ってくれました




この日は、もう1人、新規の方が見えました
この方は、会の前夜に申し込みをされました

昨年秋にお母さんを亡くされています
今はまだ辛い毎日だそうです

参加のきっかけが、私のホームページだったと伺い
嬉しくなりました

また、お目にかかれるのを待っています

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感動した葬儀・・・って

2013年01月02日 | 悲しみのケア
今年の初ブログです
あけまして、おめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします


昨年の暮れに、友人がオフィスに立ち寄ってくれました
実家の母親の100か日を終えたそうです

突然の死から今までの出来事を、語ってくれました
葬儀の準備にかかり、実家の近所へ出かけた時に
母親の死を告げると、知らない方々が驚き、悲しんでくれたことが
何度もあったそうです

駆けつけてきた人たちは、友人にとっては名前さえ解らない人です
その見も知らない人たちが、母親の枕もとで泣いてくれた
「どうして死んだの」と母に語りかけてくれた
その様子は、母親を突然に失った友人にとって
「どんなに有難いことだったか」と、聞かせてくれました

自分の母親を慕ってくれる人がいる、
一人暮らしの母は私の知らない処で、幸せな時間を過ごしていたのだ!と感じたそうです
そして葬儀に来てくれた人に心から「有難い」と感じたそうです


社団法人 終活普及協会 しゅうかつ では
「私が感動した」お葬式 という題名で手記を募集し
大賞と入賞作品の発表をしています
http://www.shukatu.org/happyou/index.html

大賞は 『立ち続けた祖母(おんな)』という作品です

祖父を亡くした高齢の祖母を気遣い、立礼時に椅子に座らせようとしたら
突然、その手を振り払われ驚いた
葬儀の後で祖母から「葬儀の時くらい私の自由にさせて」と言われ
その姿に感動した、そんな内容です

このおばあちゃんの姿は、私の母にもありました

夫の為に最後にできることは
お別れに来てくれた人達に、お礼をすること
それが自分の役目と信じている

だから、邪魔されたくなかったのだと思います


この他にも、葬儀に関わった人たちの心が描かれた作品が
入選しています


ある作品の中に
「参列者が多く慌ただしい葬儀より、親しい者がゆっくりと見送った方が、夫も喜ぶはず」と考えた・・・
とありました

そして
友人の一人が「派手な葬儀で、近所の人に義理で来られても恐縮で故人も喜んじゃいないよ」
自身の葬儀は、身内だけにするつもりだと・・・

と、続いています



多くの方々が、今の葬式をこのように捉えています

私の母も父の葬儀に来てくれた方々には感謝し、心から有難いと思っていますが
ご近所の親しい友人が死んだ時、葬式に行くのをためらいました
友人の家では故人に触れて語りかけていたのに
葬式は行く気になれないようです
母にとっては一番の親友の死です

会葬者が行きたくない葬式が今の葬式なのかもしれません


昨年は何度も何度も、聞きました
「葬式はますます小さくなる、この動きは止めようがない」

葬式の規模うんぬん・・・ではなくて
葬式の今の形はこれでいいのでしょうか?
会葬者が行きたいと思う葬式は無いのでしょうか?




このことを、今年はもっと考えていきたいと思います







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葬儀の現場でのグリーフ対応とは?の質問に・・・

2012年10月28日 | 悲しみのケア
こんな質問を時々受けます。

私の答えは、いつも「優しさだけよ」

家族を亡くした人たちには悲嘆がある、と言われますが
葬儀を行う時期では、まだ深い悲嘆は出にくいのです


家族が亡くなった事実は受け止めていますし
その瞬間は、胸がドキドキして
気が動転します

ある意味、軽いショック状態のような・・・

その後には、悲嘆どころではない状況になります

「葬儀社はどこに?」
「誰に知らせる?」
「どこへ安置したらいい?」
「町内には知らせないといけないし・・・」
「皆がいるし、ご飯の支度どうしよう?」
「銀行行かないと、お金が心配」

まだまだ不安が、心配が、出てきます

葬式になっても
泣けるのは一瞬です
親族や知り合いに逢って、慰められたり
気を許せる人の顔を見て、力が抜けたり
そんな時に悲しみが一瞬出ています

殆どの時間は、周りの動きを気にしたり
やるべきことに気を付けたり
時間や事に追われて過ごします

その時の葬儀社の対応は
基本「優しさ」です
この場合、それ以外に何があるのでしょう

あとは、遺族を困らせないように
不安がらせないように
イライラさせないように

全てに気を配るのです
先に、先に、気を配るのです
周りに、周りに、気をかけるのです

悲嘆が出ていなくても心にはショックを抱えているのです
こちらにその気がなくても、その傷を逆なですることはあり得ます

だからこそ、全てに優しい言葉が、態度が、表情が
そしてその方向は
遺族だけでなく、親族にも会葬者にも、そこにいる誰にでも
向けなくてはなりません

親族や、会葬者が不快を感じたら
遺族がそれ以上に心を痛めるからです

それには【すべてに優しい】ことしかないのです
これって、葬祭スタッフの高度な考えと技術が必要なのです

小手先、口先は通用しませんので
ご注意くださいね

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エンバーミングは、家族に良い効果!

2012年09月17日 | 悲しみのケア
先日はエンバーミングの説明会で
エンバーミングの体験談を語ってきました

葬送における遺体の歴史や捉え方を基調講演され
その後エンバーマーからの技術や遺族への影響を話し
そのあとに体験談を話しました。

20数名のご参加でしたが
どちらかと言えば、一般の方より
葬儀業界関係の方が多いようでした


葬儀社は中々、エンバーミングを扱おうとはしないですね
ひと手間は、面倒なのでしょうか?
それとも、いまだに火葬するから必要ない、としか思っていないのでしょうか?

葬儀の現場にいると、家族の死に対して
それほど深い想いを、見ることは少ないかもしれません
ご遺族は、意外と淡々として見えますし、
実際に、グリーフに打ちひしがれて・・・・という状態は
葬儀後に徐々に出始めます

あっという間に通り過ぎる葬儀なのですが
故人との関わりをうまく作れた葬儀は、その後のショックが来ても
「良い別れ方」に納得しやすく、自分を慰める手段になることが多いのです

その時にエンバーミングはさらに良い効果を生みます
葬儀までの時間も少し長く取れますし
故人への接し方が変わってきます


目や口が開いてると遺族は「故人がかわいそう」と感じます
死の間際にある容貌の変化や、やつれも同じように感じます

エンバーミングを施した故人は
穏やかで、いつものあの人、に戻ります

それを見て、周囲も安心をして故人に接することができます

以前の面影が亡くなってしまった故人には
是非エンバーミングをお薦めします



問題は、何も知らないご遺族に
いかにエンバーミングの良さや必要性や、その後の効果を
葬儀の担当者が語れるか?ナンデスネ

それにはエンバーミングを深く理解しないといけないし
ご遺族への説明の力がないと、打合せ以外の余計な話を
するのは、気が引けるかもしれませんね


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遺族のための外来があります

2012年04月05日 | 悲しみのケア
埼玉医大国際医療センターの中に「遺族外来」があります
名前の通り家族を亡くした遺族が受診できる処です

3つの機能があるそうです
1つめは、家族を亡くした悲しみ、亡くした人の思い出が語られる場
2つめは、患者さんの死後に生じる「トラブル対策」
3つめは、精神疾患の予防と早期発見・治療

家族を亡くし、自分でもおかしいと思うくらいに
心も体も不調になる人たちがいます

周囲にその様子を気にかけてくれる人たちがいると
悲嘆があっても、少しずつ乗り越えることができますが
今の世の中、家族も地域も必ずサポートできると訳ではありません

今まで医療は患者だけを診てきました
患者が亡くなると、患者は遺体となり
医師の手から離れます

死によって患者の家族には大きな、無限に近い悲嘆が与えられます
しかし、精神的なサポートを受けることもなく
それに対応する病院もありませんでした

この遺族外来は、家族の死後の対応だけでなく
「死の予感」から来る不調にも受診ができる様です
家族が死ねと解って不安や悲しみが押し寄せる人の
受診も可能だそうです

まだ日本には一か所しかありませんが
これからどんどん増えるといいですね

精神腫瘍科大西医師がされています

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被災者へのグリーフケア

2012年01月15日 | 悲しみのケア
1995年の阪神大震災
2004年の新潟県中越地震
2005年の尼崎JR脱線事故
そして
2011年の東日本大震災

災害遺族の悲嘆に寄り添い、思いを受け続けている
心療内科医の方の記事を読みました。

阪神大震災の避難所に設けられた「こころの相談室」に
中年の男性が来て、娘が死んだと泣きながら話され
その時はグリーフが何かも解らず聞いているだけだったが
「聞いてくれて有難う」と少し落ち着いた顔で帰って行ったのが印象的だった。

それがその医師のグリーフケアの原点だったそうです。

愛する人の死別が原因の患者さんと
仕事や人間関係といった他のストレスが原因の患者さんとは違いがあり
遺族には、体だけでなく、精神的、社会的といった「全人的」な苦痛がある

災害に限らず、遺族の悲嘆に触れて感じるのは
それだけその人のことを愛していた、ということ
今は亡くした辛さに目が向いてしまうけど
最初は痛みが伴っておもい出していたのが
懐かしさや優しい思い出になっていくと思う

ある程度、回復してくると
悲しみ自体は一生消えないけれど
このままで生きていくのだろう、と覚悟される

東日本大震災では
悲しみを抑え込んでいる方が多いと思う
まだまだ思い切り泣いてほしい
心を許せる人には想いを話してみてほしい
3月が近づいて調子が悪くなる方もいる

周りの人はただ想いを聞いてあげてほしい


災害における死に特化して
遺族、救援者の』心のケアを考える
「日本DMOR(災害死亡者家族支援チーム)研究会」を発足

昨年
「災害グリーフサポートプロジェクト」というウェブも作る

神戸赤十字病院心療内科部長 村上典子医師のへの取材記事でした


私達の周りにも愛する人を失った人たちは大勢います
もし、あなたと親しい人であるなら
時折訪ねて、ただただ、その人の話を聞いてあげてください
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